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「書類の山」ができた乱雑なデスクをスッキリまとめる方法

「書類の山」ができた乱雑なデスクをスッキリまとめる方法
Photo: 印南敦史

ビジネスシーンにおいても、さまざまな書類の電子化が進んでいます。しかしそれでも、ひとりの人間が1年に作成する書類を積み上げたとしたら、膨大な量になるはず。

普段から書類の整理が行き届いていれば、必要な書類を素早く取り出すことが可能。ところが仕事量が増える現代だからこそ、身の回りの「整理整頓」は優先順位が低く、後回しにされがち。

その結果、積み上がった書類の山から1枚の書類を探し出すために、必要以上の時間を浪費することになったりするわけです。

そうした書類探しの時間を1人20分削減できたとしましょう(1日630円のコスト減とする)。これを社員40名の組織で考える場合、1年間の業務日数をかけてみると(630円×40名×240日)、605万円のコスト削減に。

こうした計算からも、オフィスの整理整頓は個人にととまらず、組織全体の問題だと主張するのは『“オフィスのプロ”だけが知っている キングジム 人も組織もうまくまわりだす 超整理術213』(キングジム ファイリング研究室著、KADOKAWA)の著者。

業務効率向上に役立つファイリングシステム構築を支援するコンサルティングを行っているという組織です。

本書では、デスクや身の周りの整理整頓、個人で管理する書類やデータのファイリングのポイント、仕事の管理術といった個人で行う整理整頓の方法から、保管書類のファイリングと什器の使い方、オフィス内の書類管理術へと言及し、組織全体で取り組む整理術を紹介しています。

とはいえ、一度整理整頓を終えただけで放置しては、せっかくの整然としたオフィスもすぐに元に戻ってしまいます。ファイリングと整理術は、一体となって効果を発揮するのです。そこで整然としたオフィスを維持するための方法も紹介しています。(「はじめに」より)

きょうはPART 02「理想の机周りにする」内「机周りの整理のコツ」から、いくつかのポイントを抜き出してみたいと思います。

まずは机の上のモノをすべて取り除く

机の上は物置ではなく作業場なので、その時々の作業に必要なものだけを置くようにすることが大切。そこで、ここでは机の上と引き出しの中身を洗いざらい見なおす方法が紹介されています。

「まとまった時間がとれないから少しずつやりたい」という考え方もあるでしょうが、「片づける」と決めたら、机全体をまとめて片づけるのがいちばん。少しずつやるのは前進ではなく後退と考えるべきだといいます。なぜなら、結局はもとに戻ってしまうリスクが高いから。

まず最初にすべきは、現在机の上にあるモノを、すべて取り除くこと。机の上をなにもない、まっさらな状態にするわけです。

用意するのは、空の段ボール箱4つ。机の上をパソコン周り、左、中央、右の4つのエリアに分け、それぞれに置いてあるモノをそのまま箱に移していきます。

箱には「机左」などと大きく書き、モノがごちゃ混ぜにならないようにします。 机の上に置かれたモノが多い場合は、それに応じて箱の数を増やし、さらに細かくエリア分けをしてモノを移します。(96ページより)

気をつけたいのは、箱に移すときに、手に取ったモノについていちいち深く考えないこと。「必要かどうか」はあとで判断するので、機械的に作業をするべきだということです。

パソコンや電話もいったん別の場所に移動させ、机の上をまっさらな状態に。きれいに拭いて、スペースの広さと気持ちよさを実感することも大切だそうです。(96ページより)

引き出しの中のモノもすべて取り出す

机の上に続き、次の段階ですべきは引き出しの中のモノもすべて取り出すこと。このとき、「この引き出しは問題ないから、このままでいい」などと例外は設けるべからず。モノを詰め込みすぎてなかなか開かない引き出しがあれば、なおのこと整理が必要。

この機会にいっさいがっさい、表に出してしまうことが大切なのです。

引き出しの中身を移す先は、机の上と同じく段ボール箱です。モノが少なめであれば引き出しの数と同じでいいですが、中に入っている量が多ければその分だけ多く用意してください。

ぎっしりと詰め込んでいる机の場合は、9箱くらいになることも珍しくありません。 箱には同様に「センター引き出し」「引き出し1段目、2段目、3段目」というようにわかりやすく、大きく書いて表示しておきます。

また、ペンや消しゴム、クリップなど細かい文房具は、箱に直接入れるとばらけてしまいがち。紙袋にまとめて入れておき、後で見直すようにします。(98ページより)

引き出しの中は机の上と違い、日ごろ目が届かないもの。そのため取り出した瞬間に、「これはいらない」とわかるものも出てくるはず。

そんなふうに一瞬で捨てると判断できるものは、わざわざ段ボール箱に移す必要はなし。また、この段階で捨てられるようにゴミ袋も用意して、作業に取りかかることが大事だといいます。(98ページより)

すぐに捨てられる指標を見て判断する

机から段ボールに移すまでもなく「これは捨てよう」と判断できるモノは、想像以上にたくさん出てくるはず。

そこでここでは、廃棄できる書類やモノの指標として「すぐに捨てられるモノリスト」が紹介されています。

・明らかに必要でなくなっている書類、モノ

・なくても仕事ができる書類、モノ

・重複しているもの、原本ではないコピー

・表紙を開けてみないと中身が思い出せない書類

・ふたや箱を開けてみないと正体が何だかわからないモノ

・前任者が置いていったまま使っていない個人資料

・過去1年以上、一度も見ていない書類

・なくしたと思い込んだまま進行、完了した仕事の書類

・確定版をつくったときに使ったメモや下書き

・ほかの部署が管理している書類の1年以上前のコピー

・もしも必要なときがきても、そのときに入手できる書類

・法定保存年限を過ぎている古い書類

・社内規定の保存年限を過ぎている古い書類

・どこで会ったのか、顔も思い出せない人の名刺

・すぐ入手できるのに予備として溜め込んだ文具類

・必要ではないが、気を遣って捨てずにいたもらいモノ

・使っていないが、思い入れだけで捨てずにいたモノ

・捨てるのが面倒、捨て方がわからなかっただけのモノ

(99ページより)

たしかにこれらを判断基準にすれば、“捨てる作業”がはかどりそうです。(99ページより)

パーティションや壁のメモもすべてはずす

机の正面や左右のパーティション、壁などに所狭しと貼りつけられたメモも整理の対象。テープでとめたもの、マグネットをつかったものなど、すべてはずすべき。またメモだけでなく、書類や内線表連絡先などもすべてはずすこと。

小さな紙切れや1枚だけの紙は紛れてしまいやすいため、エリアごとにクリアホルダーにまとめておくと便利。どこに貼ってあったものかわからなくならないように、「机正面パーティション」など、付箋に書いて貼っておきます。

そして、もうひとつのチェックポイントが足元。机の上に山がいくつもできている場合、置き場所をつくろうとして足元に段ボール箱を置き、モノを入れていることが少なからずあるもの。

椅子に座ったとき、邪魔だと思いながらもそのままにしてしまいがちですが、机全体を片づけるのですから、足元に置いてあったものも取り出さなくてはならないということです。

もともと段ボール箱に入っているなら、そのまま引っ張り出すだけでもいいでしょうが、どこにあった箱かは表示しておくこと。紙に「足元」などと書いて、箱に貼りつけておけばいいわけです。(100ページより)

「個人で使用」か「私物」かを判断

机から段ボール箱に移した書類や文房具、道具類などはすべて「廃棄」「共有」「個人」「私物」の4つに分類。

すでに利用価値がなくなった書類は迷わず破棄。作成、活用したあと長いこと机で眠っていた書類は、廃棄の時期が来ていないか確認すべき。

「長期保存が必要な書類」として大量に溜め込んだ書類は、「共有」すべきではないか考えてみることも大切だといいます。

個人の机ではなく、共有資産として部署で管理したほうがいい場合もあるから。

個人で管理すると、異動や退職で紛失するリスクもあります。しかし部署の共有資産にすれば、個人から個人へ引き継ぐ必要もなくなります

机に戻すものを個人で使うものだけに限定すれば、その量は驚くほど減ります。部署で共有する書類は、オフィスの共有什器に移しましょう。

書類だけでなく業務で使う道具類なども同じことです。上司に相談し、置き場所を確保できないか聞いてみてください。(102ページより)

また私物も、本当に必要かどうか、オフィスに置いておく必要があるのか見極めることが大切。(102ページより)

処理に迷ったものは“迷い箱”に入れる

段ボール箱の中身を「廃棄」「共有」「個人」「私物」に分類する過程では、迷うことも少なくないはず。なかなか結論が出ないような場合は、例外として仮の取り扱いをするという選択肢も。

迷ったもののために、仮スペースとなる「迷い箱」を用意し、そこに入れておくというわけです。

ひととおり片づけ終わった時点で考えてみると、結論が自然と出てくることもあります。それでも結論が出なければ、最終的な判断ができるまで、しばらく保管しておけばいいということです。(103ページより)




各項目が1~2ページでコンパクトにまとめられており、必要なページだけを読むことも可能。紹介されているアイデアを実践してみれば、スッキリとした環境をつくることができそうです。

Photo: 印南敦史

印南敦史

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