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自分が「敏感すぎる」「繊細すぎる」人かどうかを測る「HSPセルフチェック」

自分が「敏感すぎる」「繊細すぎる」人かどうかを測る「HSPセルフチェック」
Photo: 印南敦史

ささいなことに動揺してしまう 敏感すぎる人の「仕事の不安」がなくなる本』(みさきじゅり著、秀和システム)の著者は、「HSP専門キャリアコンサルタント」

「HSP」と聞いてもピンとこないかもしれませんが、それは“Highly Sensitive Person”の略称であり、つまりは「敏感すぎる人」「繊細すぎる人」を意味するのだそうです。

ちなみに著者自身も、そのひとりなのだといいます。

人口の15~20%はHSPだとされています。個人的には、この割合は多いと思っているものの、実際に多くのHSPの方にお会いするまでは「本当にそんなにいるのかな」「やっぱり私だけなんじゃないかな」なんてちょっと疑ってかかっていました!

毎月、のべで数十名のHSPの方とお会いしています。「セッションやセミナーに申し込むまで迷いました」という方を含めると、たくさんのHSPがいるんです。 そしてみなさん、多かれ少なかれ、「生きづらさ」と「働き方・適職」で悩みを抱えています。(「はじめに」より)

そこで、「自身の考えをまとめて本にしたら、HSPらしさを活かせる人がたくさん出てくる」と確信したことから本書が誕生したというのです。

だとすれば、まずは自分がHSPなのかどうかを知りたいところ。そこで、HSPという言葉を世に広め、いまも研究を続けている第一人者、エレイン・アーロン博士によるセルフテストをご紹介したいと思います。

質問は、全部で27問あり、「はい」「いいえ」で回答する形式。少しでも当てはまるなら、「該当する」と考えてよいそうです。

エレイン・アーロン博士によるHSPセルフテスト

⬜︎ 1 感覚に強い刺激を受けると容易に圧倒されてしまう

⬜︎ 2 自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ

⬜︎ 3 他人の気分に左右される

⬜︎ 4 痛みにとても敏感である

⬜︎ 5 忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所に引きこもりたくなる

⬜︎ 6 カフェインに敏感に反応する

⬜︎ 7 明るい光や、強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい

⬜︎ 8 豊かな想像力を持ち、空想に耽りやすい

⬜︎ 9 騒音に悩まされやすい

⬜︎ 10 美術や音楽に深く心動かされる

⬜︎ 11 時々神経がすり切れたように感じ、一人になりたくなる

⬜︎ 12 とても良心的である

⬜︎ 13 すぐにびっくりする(仰天する)

⬜︎ 14 短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう

⬜︎ 15 人が何かで不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく(たとえば、電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)

⬜︎ 16 一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ

⬜︎ 17 ミスをしたり物を忘れたりしないようにいつも気をつけている

⬜︎ 18 暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている

⬜︎ 19 あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり、神経が高ぶる

⬜︎ 20 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる

⬜︎ 21 生活に変化があると混乱する

⬜︎ 22 デリケートな香りや味、音、音楽などを好む

⬜︎ 23 同時に自分の中でたくさんのことが進行すると気分が悪くなる

⬜︎ 24 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している

⬜︎ 25 大きな音や雑然とした状況など強い刺激に悩まされる

⬜︎ 26 仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる

⬜︎ 27 子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた(13~14ページより)

アーロン博士の解説によると、もし質問に14項目以上当てはまったとしたら、おそらくHSPなのだそうです。ただし、それをもとに個人の人生をまるごと判断できるような正確な心理テストはないのだとか。

あくまで、その人の一面を、平均的な反応に基づいて判断するためのものだということ。

そのため、該当する質問の数が少なかったとしても、それがとてもよく当てはまるのであれば、HSPである可能性も考えられるわけです。つまり、絶対ではないということです。(12~ページより)

HSPの4つの特徴

テストの結果を踏まえたうえで、次にHSPの4つの特徴を見てみましょう。著者のセッションにおいても、セルフテストおよび次の4つの特徴を確認し、HSPかどうかを判断しているのだそうです。

① D(Depth of processing)…処理の深さ

HSPは、そうでない人にくらべて大量の刺激を処理するもの。そして無意識的に、入ってきた情報を納得いくまで整理するのだといいます。

つまりHSPが考えすぎてしまうのは、情報を「深く処理する」から。また、ものごとに意義や目的を見出そうとするところも。

② O(Overarousal)…神経の高ぶりやすさ

神経がすぐに高ぶってしまうこと。好きなことでテンションが上がり、いやなことで落ちてしまうのは、神経が高ぶるから。

そのため無意識のうちに、周囲を警戒する「警戒モード」に入ることがよくあるそうです。

③ E(Emotional intensity)…強い感情反応

感情に対する反応が大きいところがHSPの特徴。すぐ感動したり泣いたりするので、「泣き虫」だとか「大げさ」だと言われがち。

また強い共感力も持ち合わせているため、他人の気持ちや考えがわかってしまうことも。

④ S(Sensory sensitivity)…感度のするどさ

些細な刺激やちょっとした違いにとても敏感。いわば、気がつきすぎてしまう特性のこと。

引用元:Psychotherapy and the Highly Sensitive Person, Elaine N. Aron. P.24

(15ページより)

刺激追求型HSPセルフテスト

HSPのなかには、刺激追求型HSPに当てはまるタイプも存在するといいます。HSPの感受性とあわせ、刺激を求める気質を持って生まれてきた人のこと。

High Sensation Seeking、略してHSSと呼ばれているという刺激追求型HSPの特徴は次のようなもの。

・刺激的なことが好きなのに、激しく消耗してしまう

・アクセルとブレーキを踏んで生きている感覚がある

・「HSPセルフテストに当てはまるけど、活発な自分はHSPではないのでは?」と思ってしまう

(18ページより)

著者も刺激追求型HSPだといいますが、ここで紹介されている刺激追求型HSPセルフテストも、確認してみる価値がありそうです。

質問は、全部で20問。各質問に感じたままに答え、少しでも当てはまったらボックスにチェックを入れ、「あまり当てはまらない」あるいは「まったく当てはまらない」場合はチェックを入れないでください。

⬜︎ 1 もし安全なら、未知の新しい体験ができる薬をやってみたい

⬜︎ 2 会話によっては、ひどく退屈になる時がある

⬜︎ 3 行ったことのある場所にもう一度行くよりも、好きにならないかもしれないけれど、知らない場所の方へ行ってみたい

⬜︎ 4 スキーやロッククライミング・サーフィンのようなスリルのあるスポーツをやってみたい

⬜︎ 5 長い間家にいるとイライラする

⬜︎ 6 何もせずにじっと待っているのは嫌い

⬜︎ 7 同じ映画を二度見ることはめったにない

⬜︎ 8 あまりやったことのないことをするのが楽しい

⬜︎ 9 もしなにかめずらしいことを目にしたら、わざわざ寄り道をしてでも確かめに行く

⬜︎ 10 毎日同じ人たちと一緒にいると飽きてしまう

⬜︎ 11 君のやることは予測がつかないと友人たちに言われる

⬜︎ 12 知らない場所を探検するのが好き

⬜︎ 13 日課は持たないようにしている

⬜︎ 14 強い体験を与えてくれるアートに惹きつけられる

⬜︎ 15 気分を高揚させてくれる物質が好き

⬜︎ 16 思いもつかないようなことをする友だちのほうが好きだ

⬜︎ 17 新しい知らない場所へ行ってみたい

⬜︎ 18 もし旅行に行くお金があったら外国へ行きたい

⬜︎ 19 探検家になってみたい

⬜︎ 20 誰かが性的なジョークを飛ばしたり、性的なことを口にして、みんなが気まずそうに笑うような時でも、自分はそれを楽しいと感じる

(20~21ページより)

このセルフテストでは、女性と男性では評価が少し異なるのだそうです。

まず女性の場合、もし11以上の項目にチェックを入れたとしたら、おそらく刺激追求型(HSS)。7以下であればおそらくHSSではないといいます。8~10の間だったら、たぶん両者の中間。

男性は、もし13以上の項目にチェックを入れたなら、おそらく刺激追求型(HSS)。9以下ならおそらくHSSではなく、10~12の間だったら、たぶん両者の中間。

このように、HSPであると同時に高い点数のHSSということもあり得るということ。ただし、どのテストにも共通して言えることですが、HSPセルフテストや刺激追求型HSPセルフテストの結果は、あくまで参考値

セルフテストの項目に多くチェックを入れても、HSPや刺激追求型HSPではない方もいれば、逆のケースもあるということです。

また、もう一点だけお伝えしたいことが著者にはあるそうです。自分自身で「メンタルの病気や、なんらかの障害の可能性があるのではないか?」と悩んでいる場合や、逆に自分では「病気や障害はほとんどない」と思っている場合であったとしても、医師や専門家の見立てによっては可能性がある場合もなくはないというのです。

そこで、場合によっては専門機関に相談してみることも重要だということ。(18ページより)




以後の章ではHSPが生きやすくなるための心がまえ、仕事に関してのポイントなど、HSPについてのさまざまな解説がなされています。

セルフテストの結果、「HSPかもしれない」と感じた方は、読んでみれば気持ちが楽になるかもしれません。

Photo: 印南敦史

印南敦史

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