
働き方改革が本格始動し、これまでになくワークスタイルが多様化している現在。着こなしの厳格なルールが過去のものになりつつある職場も急増中。とはいえ、自由だからどんな格好でもいいというわけにはいきません。
ビジネスカジュアルの普及によって、堅苦しいスーツから解放され、自分らしく快適に過ごせるようになった今こそ、着こなしを総点検する絶好のタイミング。ふだん接する社内の人はもちろん、クライアントや取引先といった社外の人にも好印象を与え、ストレスフリーな着心地でアクティブに仕事をこなす、そんなビジネススタイルが求められています。
クリーンかつスマートに見せるポイントは、パンツ選び。意外なようで理由は単純で、気温が上がれば上着も変わってきますが、結局、どんな男性もパンツを着用するから。ジーンズではラフ過ぎる印象だし、スラックスでは今イチ垢抜けない……。そこで、ジーンズのような着心地ながら、スラックスの上品さを併せ持つチノパンが適任なのです。
ビジネスカジュアルの基本はチノパン選び

チノパン選びで注目すべきは、一昨年の発売以来、ベストセラーとして君臨する、バナナ・リパブリックのチノパン「ラピッド・ムーブメント・チノ」。
「ラピッド・ムーブメント・チノ」は、高いストレッチ性によるストレスフリーな着心地に加えて、撥水・防汚加工と高い復元力のある素材によってシルエットをキープしてくれます。しかも、どんなに激しく動いても突っ張らず、うっかり飲み物をこぼしても大丈夫。
プロのスタイリストが、あらゆるシーンを想定した2×4コーデを提案!
今回は、IT企業やデザイン・企画会社のように服装規定がゆるく着こなし自由度の高い「クリエイティブ系」と、メーカーや商社のように服装規定がしっかりしているなど、ある程度きっちり感が求められる営業職や管理職のビジネスパーソンを想定した「コンサバティブ系」の2タイプを想定。
それぞれ異なる4つのオケージョンでのワークスタイル実例をスタイリスト・石川英治さん指南のもと、提案します。
まずは、「クリエイティブ系」ビジネスパーソンの4スタイルから。
1-1. 自転車通勤で社内業務をこなす日は、ストレッチが効いたチノパンに上質Tシャツで

最初は、社内で資料作成に追われる1日。こんな日は、リラックスしたカジュアルスタイルで。着用したのは、レッグラインをきれいに見せるスリムテーパードチノ“エイデン”と、人気のボックス型シルエットのポケットTシャツ。
驚くほどストレッチが効いているから、自転車通勤にも難なく対応。大きめのTシャツと裾に向けて細くなるチノパンという上下の対比が、今っぽいバランス感を演出。初春の寒暖差に対応できるよう、シルクリネンニットのご用意もお忘れなく。
■定番アイテムのTシャツこそ上質さとトレンド感にこだわりたい

カジュアルスタイルでの勤務が許容されている職場なら、動きやすいTシャツを積極的に活用したいところ。でも、子どもっぽいプリントTシャツや主張の強いデザイン物は禁物。ビジネスシーンでは無地の一択、そしてクリーンに見せるには素材感が肝心。
左から、ストレッチ性とハリ感が特徴のポンチ素材、高級綿として知られるスーピマコットンのヘビーウェイトジャージー素材、保温性と吸汗性に優れたリブ素材を使用。トレンドを意識したゆったり目のシルエットが特徴です。
1-2. 社外で大事なプレゼンがある日は、堅すぎないジャケット着用で

プレゼンなどでクライアントに好印象と信頼感を与えるのは、やはりジャケット。
でも、これまでのようなお堅いジャケットではなく、着心地に加え、ニットジャケットならではの着心地のよさとこなれ感を追求するのがポイント。同色のニットタイを選び、シャツ裾を出してリラックス感を意識しましょう。
ゆったりとしたトップスを引き締めるのは、スキニーフィットチノの“フルトン”。ビジネスの定番色であるグレー×ネイビーに、カラーソックスが絶妙なアクセントに。
■ワードローブに用意すべきは素材感のあるジャケット

大事なプレゼンや商談には、やはりジャケット着用で臨みたいところ。
左から、ネップ感のあるリネン、程よいカジュアル感のコットンシャンブレー、動きやすいストレッチジャージーを採用。薄い肩パッドと芯地で立体的に仕立て、ウエストの絞りが少ないボクシー型なので汎用性も抜群。日本人の体型に合わせたジャパンフィットで展開されています。
1-3. 会社帰りにデートがある日は、大人っぽく上質感を出すべし

ジーンズのようにラフに着こなせるのに、見た目はすっきり大人っぽく見せられるのがチノパンの強み。バナナ・リパブリックの上質なチノパンなら、ジーンズでは場違いになってしまうような高級店でも通用するでしょう。
彼女のバースデーを祝う特別なディナーも、チノパンが主役のきれい目コーデなら安心。こちらは落ち着いた雰囲気のリネン素材のカーディガンとスリムテーパードチノ“エイデン”の組み合わせ。
足元には上品さを醸すローファーを、首元にはアーカイブから引用したプリントスカーフを挿して、フレンチアイビーのエッセンスを加えるのがコツ。
1-4. レセプションに出席する日は、くだけ過ぎないワントーン・コーデ

レセプションの会場前でインビテーションをさっと手渡す。そんな瞬間すら絵になってしまうコーディネートがこちら。トレンドのワイドシルエットのチノパン“リラックス”は、ワントーンでまとめてミニマルに見せるのがコツ。
リネンシャツの裾をタックインしてハイウエスト気味に見せつつ、第1ボタンは外して少しだけくだけた印象に。足元は9分丈にロールアップさせ、同系色のスエードスニーカーを。カジュアルスタイルにちょうどいいボリューム感も秀逸。
ここまでは、カジュアルなのにくだけすぎない4スタイルを見てきました。アイテムの取り入れ方も参考になったのではないでしょうか。
ではここからは、「コンサバティブ系」ビジネスパーソンの場合を想定した4スタイルを紹介していきましょう。
2-1. 社内で打ち合わせがある日は肩ひじ張らないスタイル

PCを片手にデスクと会議室を行き来する日は、やはり、肩ひじ張らないカジュアルがベター。スリムテーパードチノ“エイデン”の白に対して、インナーのシャツとタイ、足元をネイビーで揃えることで、膨張色である白を引き締めるのがポイント。カジュアルアイテム同士の組み合わせなのに清潔感たっぷりだから、オフィスでも違和感なし。
アイボリーのリブニットは、サスティナビリティにも配慮したリサイクルポリエステルとコットンの混紡素材で、クリスピーな肌触りと軽い着心地が楽しめます。
■春のレイヤードに欠かせない上質ニット

朝晩は冷え込む春先のコーディネートにおいて活躍するのがこちらのニット。薄手のハイゲージだから、ジャケットの下でもかさばらず、シャツやTシャツの上にレイヤードしやすいです。素材はシルク55%・リネン45%で、なめらかな肌触りと適度な保温性を併せ持ち、手洗いできる点も嬉しいポイントです。
2-2. 短期出張で移動が多い日は動きやすく、フレキシブルに

地方の取引先との商談や、新規事業の打ち合わせで慌ただしく移動する出張の日は、とにかく動きやすさと清潔感にこだわりたいところです。そこでオススメするのが、カーキのスキニーチノ“フルトン”にネイビージャケットを合わせたアメリカン・トラディショナル的な王道の着こなし。
レッグラインをすっきり見せるスキニーフィットのチノパンはストレッチ性抜群なのに、高い復元力のおかげでひざが出ないのが秀逸。Vネックニットに合わせた白Tシャツと足元の白スニーカーで軽快さを演出し、逸脱しないカジュアルスタイルに。
2-3. ランチ会議の日は、ビジネス感を出しつつチノパンでこなれ感を出そう

時にはオフィスを出て、取引先とランチへ行くこともあるでしょう。スーツで身構えた印象を与えるよりも、これくらいラフな着こなしの方が、和んだムードで会話が弾むはず。
小紋柄のドレスシャツにタイを合わせてビジネス感をキープしつつ、テーパードチノ“メイソン”でこなれ感のあるコーディネートに。ブラックとグレーの組み合わせは、引き締め効果もあって都会的に見せてくれます。
寒暖差の大きな春は、ジャケット代わりのニットカーディガンが活躍してくれるでしょう。
■チノパンとの組み合わせでクールビズにも最適なシャツ

きっちり見せるには身体にフィットしたドレスシャツを、こなれて見せるには素材感のあるカジュアルシャツを使い分けるのが賢い選択。
左はストレッチの効いたコットンブロード素材で、右は柔らかく通気性に優れたリネン素材。レイヤードのベースとしても、チノパンのベストパートナーとして活躍。
2-4. イベントで休日出勤する日

製品プロモーションや大型展示会への参加などで、裏方として動き回る日は、リラックスしたカジュアルスタイルで臨みましょう。
そんなときは、トレンド感のあるワイドストレートチノ“リラックス”にボーダーカットソーを合わせた、清潔感のあるマリンスタイルが適任。
上下ともにゆったりさせながらも、だらしくなく見せないコツは、カットソーの下に着用した白Tシャツと足元の白スニーカーが生み出す抜け感にあり。余計な差し色などを加えず、あくまでシンプルに。
スタイリスト石川さんが語るバナナ・リパブリックの魅力とは?
今回、多様なシーンでの実践的ビジネスカジュアルを提案していただいたスタイリストの石川英治さんに、着こなしのポイントについて伺いました。
「バナナ・リパブリックにはクリーンで上品なブランドイメージがあるので、ビジネスカジュアルと相性がいいことが最大の強みです。基本的にはベーシックなのですが、トレンドをさり気なく取り入れていることも見逃せないポイント。
やっぱりファッションはコミュニケーションツールのひとつ。その時々で会う人を思いながら、コーディネートを考える楽しみを知って欲しいのです。上下のサイズバランスを意識したり、レイヤードを工夫したり、さまざまな着こなしに対応できるアイテムが、バナナ・リパブリックには揃っています。
特に今回紹介したチノパンは、新しいビジネススタイルの定番になり得る実力を感じました」(スタイリスト石川さん)
好印象に見せるコツはチノパンにあり
くたびれたスーツや身体に合っていないスーツを嫌々着るよりも、学生時代からなじみのあるチノパンをシーンごとに活用すれば、さまざまなビジネスシーンで使えることがお分かりいただけたと思います。色数を絞り、余計なディテールを削ぎ落とすことで生まれる洗練こそ、好印象なビジネスカジュアルのカギとなります。
かつてのチノパンから、機能性を飛躍的に向上させた「ラピッド・ムーブメント・チノ」なら、コーディネートに最適なシルエットを選ぶことができる上、ストレスのない穿き心地で仕事に集中できるはず。
働き方改革に合わせて、実用的で汎用性に優れたチノパンを揃えておくことが、新しいワークスタイルの常識になるでしょう。
Source: ラピッド・ムーブメント・チノ , バナナ・リパブリック
写真:星武志、スタイリング:石川英治、ヘアメイク:Reina、モデル:南中将史、文:川瀬拓郎、編集:庄司真美
ランキング
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5