特集
カテゴリー
タグ
メディア

「足るを知る」が不安を解消し、幸福度を高める最高のメソッドだ

「足るを知る」が不安を解消し、幸福度を高める最高のメソッドだ
Image: Max Bukovski/Shutterstock.com

最近よく生産性の話をしている人たちは、ざっと2つに分類されます。1つ目のグループは、朝4時に起きて、仕事以外のことは何もせずに長時間働けば成功できると力説する人たちです。

えてしてSNSやメール、Twitterに中毒気味です。もう1つのグループは、一歩引いて燃え尽き症候群になる前に人生を楽しんだほうが良いと考える人たちです。ライフハッカーのスタッフもこちらに含まれる人が多いでしょう。

どんなに手に入れても満足はできない

どちらのグループにも共通しているのは「恐れのマインドセット」です。時間もお金もリソースも足りない、手に入るものは何でも手に入れたい、と思うのは人間なら当たり前のことですし、その通りだと思います。さらに、親として、働き手として、友人として、ピアニストとして、マラソンランナーとして、投資家として、ベストにならなければと思ってしまいます。

熱心に働けば働くほど、より多くを手に入れられる。そうすれば、最後は幸せになれるという理屈で、自分を鞭打ち続けてしまいます。それでも失望は避けられません。より多くは手に入れられても、決して「満足」はしないからです。

RadReadsのクリエイター、Khe Hy氏は、自身の例を挙げて、これが現代社会に蔓延しているマインドセットだと書いています。

朝起きると、まず「十分眠れなかった」という思いで1日が始まります。それから、慌ただしく子どもに食事をさせて学校に行かせると、「親として目の前の瞬間を大事にできていない」という気分がつきまといます。

それから、通勤中に携帯電話でいろいろな記事を斜め読みし、ポッドキャストを倍速で聴きます。キャッチしなければならない情報が多すぎて「時間が足りない」のです。同僚が待望の昇格をしたので、自分には「チャンスが足りない」ような気がします。

だから、「家の増築」はもう1年待たなくちゃ。だって、明らかに、「満足できる家なんてない」のだから。

就寝時間が近づくに連れ、メールのInboxをゼロにしようとシャカリキになります。そして、眠りに落ちる前に最後に頭をよぎるのは「今日も十分やれなかった」という思いです。

でも、この悪循環を断ち切り、思考回路を変えることは可能です。Hy氏は、恐れのマインドセットが持つ3つの思い込みを自覚すると、「不安が解消され、満足感に変わる」と書いています。

1.「足りない」という思い込み

同僚が昇格を知って落ち込むのは、これで自分が昇格する見込みがなくなったと思い込んでいるからです。

こういうマインドセットだと、ささいなミスをしても(たとえば、パワポのプレゼンに誤植があるなど)、キャリアに傷がついてしまうと思い込んでしまいます。そういうネガティブな思い込みがあると、大切なことを達成できなくなったり、リスクを取ることも、目の前の瞬間に集中することもできなくなります。

でも、仕事や人生は、100かゼロの勝ち負けで見るより、長期戦としてとらえるほうが賢明です。今月は昇格できなくても、しっかり仕事をしていけば、将来は昇格できるかもしれません。

人生は、勝者がいれば敗者が出るというゼロサムゲームに見えるかもしれませんが、視野を広げてみると、ウィン・ウィンになります。

2.「多ければ多いほど良い」という思い込み

いつか足りなくなるのではという不安があると、常にもっと欲しいと思うのは理にかなっています。でも、もっと大きな家が欲しい、もっと車が欲しい、もっとお金が欲しい、などと常に思っていると、貪欲になり不幸な人生になります。

では、「多ければ多いほど良い」というカルチャーに生きていて、どうすれば「もう十分だ」と納得できるのでしょうか。

これは行動経済学において、問われがちな疑問です(こちらの記事から一部引用しています)。幸福になるにはお金がいくら必要か、本当にわかるのでしょうか?

Hy氏は次のように書いています。

ハーバード・ビジネス・スクールのMichael Norton教授は2000人の高額所得者に次の2つの質問をしました。

「今の幸福度を1-10で表すといくつですか?」「お金がいくらあれば幸福度が10になりますか?」

その結果、収入額に関わらず、全員が完璧に幸福になるには現在の収入の2倍から3倍は必要だと回答しました。

(出典:The Reason Many Ultrarich People Aren’t Satisfied With Their Wealth

もちろん、収入は多いに越したことはありません。でも、常に「多ければ多いほど良い」と思い込むより、生活に本当に必要なものは何か考えたほうが良いとHy氏は書いています。

従兄より大きい家を持つことばかり考えていても仕方がありません。

3.「こうでなければならない」という思い込み

この思い込みがあると、最初の2つの思い込みにとらわれてしまいます。現状をありのままに受入れましょう。わざわざ何かを変えたり、頑張って新しい習慣を身につける必要はありません。

でないと、「お金の使い方や仕事上の選択を変更せざるをえなくなり、立ち往生して感覚が麻痺してしまうかもしれません」とHy氏は書いています。

では、どうしたらこういう思い込みを解消できるのでしょうか。答えは簡単ではありませんが、「もっと、もっと」というマインドセットをシフトすることです。

山ほどメディアを購読する必要はありませんし、今の車がまだ走るなら、新車は必要ありません。今より少しだけ頑張って働けば、来年はボーナスがもらえるかもしれません(あるいは転職してみてもいいですね)。

今現在少しばかり出費が多すぎるなら、もっとお金を稼ごうと考えるより、お金の使い方を変えてみましょう。仕事の点で不満があるなら、転職も一案です。

「人間には自分の行動を選択する力があり、何をどう選ぶかで状況は変わるのです。あなたはもう十分に足りています。今のあなた自身で十分です。」とHy氏は書いています。

あわせて読みたい

幸福度が上がる。今日から始められる7つの習慣

幸せな人が持っている12の習慣


Image: Max Bukovski/Shutterstock.com

Source: RadReads, The Atlantic

Alicia Adamczyk – Lifehacker US[原文

訳:春野ユリ

swiper-button-prev
swiper-button-next