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それでも、やりますか? ファスティングが「奇跡のダイエット法」ではないワケ

それでも、やりますか? ファスティングが「奇跡のダイエット法」ではないワケ
Image: saltodemata/Shutterstock.com

ダイエットの手段として、ファスティング(断食)の人気が高まっています。

その証拠に、朝食を抜いたり、3日に1回水しか飲まなかったりする人が周囲に増えていませんか? でもそれって、本当に体にいいのでしょうか? それに、そもそもファスティングで体重は減るんでしたっけ?

手短にいえば、答えはイエスです。食べなければ体重は減ります。ただ、効果は期間限定です。

ファスティング(断食)4つの種類

断食とはそもそも、宗教的な儀式として行われてきた行為です。それが今や、フィットネスの文脈で語られることが多くなりました。Voxに掲載されたJulia Belluzさんの記事によると、ファスティングは以下のような4タイプに分類できるそうです。

間欠的ファスティングとは、まったく食べない、またはカロリー摂取を大幅に抑える(たとえば1日500カロリー)ことを、間欠的に行なうことを意味します(たとえば5:2ダイエットが人気です)。

食事時間制限とは、1日のうち4から6時間の範囲でしかカロリーを摂取しないことを意味します(たとえば、朝食を抜いて、ランチと早めの夕食を食べる)。

期間的ファスティングとは、通常は数日以上続く最も厳しい断食です。長期にわたり、カロリーのない飲み物またはごくわずかなカロリーのみを摂取し、体を完全なファスティングモードにします(断食と摂食を行ったり来たりしない)。

ファスティング風ダイエットは、毎月数日間、スープ、エナジーバー、エナジードリンクなどの軽食でわずかなカロリーを摂取する植物ベースのダイエットです。

食べなければやせるのは否定しませんが、ファスティングがあなたにとってベストかどうかを判断する前に、「ダイエット」に対する誤解を理解しておきましょう。

ファスティングに関する効果は? 意味がない?

体重減(ダイエット)のツールとしてのファスティングについては、あまり科学的な研究がおこなわれていません。Belluzさんの説明によると、ほとんどの研究が、食べる量を減らすことによる健康や寿命に対するメリットに関するもの。

ファスティング信奉者に言わせれば、1日に3食食べるようになったのは人類の歴史において比較的最近のことなのだそう。

ファスティングの研究者は主に、糖尿病、がん、循環器疾患などのマーカーに注目しています。南カリフォルニア大学長寿研究所のValter Longo所長はこう言います。

期間的ファスティング中、多くの組織が収縮を始めます。多くの細胞が死に始めますが、このプロセスで死ぬ細胞の多くが悪い細胞であることを示す証拠があります。その後、幹細胞が活性化して、体の再生が始まります。

ただし、この研究はわずか数カ月しか調査をしておらず、人生全体を考えたら非常に短い期間でしかありません。長期的な視点でファスティングのメリットを追求している研究もありますが、まだ結論には至っていません。

ダイエットとしてのファスティングは続かない

ベストなダイエットは、食事ではなく、管理可能かつ持続可能なライフスタイルを送ることです。その一方で、「食べない」ほど継続が難しいダイエットはありません。Longo氏の研究では、科学的な目的であっても、ファスティングを続けられずに脱落した人がたくさんいました。

つまり、ファスティングで体重を減らすことはできますが、重要なのは、それがあなたにとって継続可能かどうか。Belluzさんは、2018年に行われた別の研究を引用しています。

ドロップアウト率は40%と高い結果でした。つまり、統計的な体重減の効果は大きいものの、この食事療法の臨床的な重要性や持続可能性に関しては疑問が残ります。

持続できなければ体重は減りません。そして、あとには嫌な気持ちだけが残るでしょう。

健康へのデメリットはわかっていない

ファスティングをテーマにした研究は、今のところ特定の集団に限定されています。つまり、高齢者や子ども、あるいはそもそも低体重の人への悪影響などはわかっていません。また、心理学者のDebra Safer氏は、過去に摂食障害があった人には危険になりうると述べています。

研究により、摂食障害のある患者は一般的に、食事とおやつを規則正しく食べるのがベストであることが示されています。間欠的な食事制限は摂食障害の症状の一部でもあり、それが原因でドカ食いや排出型になることがよくあります。

つまり、摂食障害のある人にとって、ファスティングはなかなか手に入れられない通常の食生活を構築し維持するための試みを破壊する潜在的なリスクをはらんでいるのです。

Longo氏はまた、ファスティングの方法を間違えると胆石のリスクが高まるとも述べています。さらに、「糖尿病でインスリンやその他の薬を飲んでいる人、または代謝異常の人」はファスティングをしてはいけないそうです。

ファスティングで劇的なダイエット効果は期待できない

食事でカロリーを制限する場合でも、ファスティングはベストな方法ではありません。古くからある、「毎日の制限」のほうがずっと効果的だからです。

研究チームは、間欠的ファスティングのランダム化比較試験について調べ、ファスティングを行った人は体重が4〜8%下がっていることを発見しました。このように、ファスティングには効果があります。しかし、通常の継続的なカロリー制限(「毎日食べる量を減らす」ダイエット)を超えることはなく、劇的な体重減にはつながりませんでした。

もちろん、ファスティングが向いている人もいます。カロリー計算や何を食べるのかを心配するよりも、時間制限を設けたほうが楽な人たちです。

それはそれで結構ですが、不規則な食生活を送ることのメリットとデメリットをきちんと理解しておきましょう。前者は、あまりないはずですから。

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Image: saltodemata/Shutterstock.com

Source: Vox

Aimée Lutkin - Lifehacker US[原文

訳:掘込泰三

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