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なぜか、やる気がそがれる職場の共通点。上司がまず見直すべきことは?

なぜか、やる気がそがれる職場の共通点。上司がまず見直すべきことは?
Image: Gettyimages

中間管理職あるいはチームリーダーとして、一生懸命に部署を束ねているはずなのに、なぜか部下たちにやる気が見られない…こうしたことで悩んでいるビジネスパーソンは少なくないでしょう。

昔の常識は通用しない、と心得よ!

もしかして、部署の士気を上げようと「チャレンジ精神を持とう」とか「常に前を見よう、後ろを振り返るな」といった言葉を繰り出していませんか? 実はそうした言葉こそが問題かもしれません。

右肩上がりで余裕があった時代の「いわば『従来の常識』のままに接すると部下のやる気をしぼませることになってしまう」と忠告するのは、見波利幸さんです(一般社団法人日本メンタルヘルス講師認定協会代表理事)。

見波さんは、著書の『なぜか、やる気がそがれる 問題な職場』(青春出版社)で、よかれと思って発した言葉や当たり前だと思っていた考えが、いかに部署内のやる気を低下させているかを指摘します。

具体的に、どのような言動や意識が良くないのでしょうか? 本書から何例か紹介しましょう。

「顧客目線に立とう」はNGワードの代表例

「『顧客目線に立とう』は、ビジネスにおける水戸黄門の印籠のようなセリフ」と見波さんが述べているとおり、一昔前はもちろん今でも方々の職場でよく発せられる言葉です。

問題なのは、この言葉の意味が「顧客の要望なら何でも応えることだと、勘違いしている上司が多い」点。

これでは「奴隷」と変わらないと、見波さんは言います。なぜなら、顧客が対価を払うのは、自分たちの専門性の高さに価値を感じるからで、言いなりになるからではありません。そこを勘違いしたまま、その価値観を部下に植え付けようとすれば、反発を受けるでしょう。

部下に対しては「顧客の言いなりではなく、プロとしてコンサルテーションするよう指導する」のが、正解となります。

思いやりを持て。「メンタルケアにはタッチしない」はNG

部下のメンタルの問題にノータッチとか、メンタルケアは部下を甘やかすだけ、などと考えていたら問題です。ですが、なにもメンタルヘルスの専門知識を学んで活かせというわけではありません。

見波さんによれば、メンタルヘルスは段階的に深刻になっていくそうです。つまり、最初は「ため息が増えた、悩みを抱えていそうな顔をしている」といった小さな異変から始まります。これをそのままにしておくと、「今すぐ専門家の力を借りなければ命を救えない」状況にまで悪化します。

それを防ぐのは、「たった1秒の思いやり」

「どうだ?」などと一言でも声をかけることで、部下は安心して、抱えている悩みごとなどを打ち明けてくれます。これだけでも、メンタルヘルスの初期的な問題の防止に役立つものです。

ハラスメントのポイントは「グレーゾーン」を減らすべし

パワハラ・セクハラを受けた人の8割以上が、メンタル面に変調をきたします。なのに、「パワハラを気にしていたら、厳しい指導なんかできない」、「部下が甘えるだけ」と思っていませんか?

以前は、多くの職場で横行していたハラスメントですが、今はそれが許されない時代です。メンタルヘルスの問題だけでなく、ハラスメントがきっかけで社長が辞任したり、社員が解雇されるなど、会社の信用が問われることもあるのです。

見波さんは、「ハラスメント対策の知識は、すべての上司に必須の時代になった」といいます。

そのための、大事なポイントの1つは、「グレーゾーン」を減らすこと。ハラスメントではないゾーンとハラスメントになるゾーンの合間にある、判断に迷うゾーンを減らしてゆくには、ハラスメントへの理解を深める必要があります。

グレーゾーンを減らせば、「ここまでならキツく言ってもいい」というラインが明確になり、自信を持ってマネジメントできるようになります。


本書は、こうした「べからず集」ばかりでなく、部下のモチベーションアップにつながる方策についても様々に解説されています。

読むと、「言われなくてもできる部下」に変えるのは、ひとえに上役のマネジメントの努力にかかっていることがよく分かります。決して難しい話ではありませんので、できることから取り組んでみてはいかがでしょう?

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Source: 『なぜか、やる気がそがれる 問題な職場

Image: Gettyimages

鈴木拓也

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