遊び心を1万円台から買う。IKEA×ヴァージル・アブローのラグが発売
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2018年12月15日(土)、デザイナーのヴァージル・アブローとIKEAによるコラボコレクションのプレローンチイベント「STILL LOADING」が、東京の寺田倉庫にて実施されました。
このイベントはパリに続き東京が2度目の開催となり、これが最後となるそうです。
シカゴ出身の建築家/グラフィックデザイナーのヴァージル・アブローは、ハイブランド「OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH」の主宰として知られています。
2018年3月には、LOUIS VUITTONのメンズ・アーティスティック・ディレクターにも就任しました。
家具に実用性だけではなく遊び心を

ここ数年は著名ブランドとファストファッションのコラボも多く行われていますが、人気も敷居も高いハイブランド界隈のヴァージルと、国民的家具メーカーのIKEAとのコラボということで、その注目度は言わずもがな。
限定コレクションの名前は「MARKERAD(マケラッド)」で、これはスウェーデン語で、強調されたという意味です。
ミレニアル世代の若い人が初めて暮らしをする時の部屋をイメージしてつくられたコレクションで、そのデザインには、実用性だけではなく、スニーカーのように家具のひとつひとつにも愛着と高揚感を持って欲しいという意図が込められています。

展示はいずれも非常にコンセプチュアルでした。IKEA of Swedenのクリエイティブ・ディレクターであるヘンリック・モストいわく、今回の展示はアートインスタレーションのように見せたかったとのことです。
「MARKERAD」第一弾はラグが発売

さっそく、今回お披露目されたコレクションを見ていきましょう。まずは今イベントで先行発売される4種類のラグから。



色の反転がユニークな「BLUE」。光の当て方で色の見え方を変えています。



黒と白で構成された「GREY」。


アメリカの一般家庭の応接間にあるようなカーペットのパターンの上に、本来触れて使うものであるラグに、あえて美術作品のように「立ち入り禁止」的な文言を配した「KEEP OFF」。



そして、今イベントのタイトルにもなっている「STILL LOADING」。ラグの柄がローディング中の画像になっていますね。
ラグ自体を作る技術は新しいものではありませんが、このコレクションではラグが語りかけてくるような、人格を宿すデザインを試みたとのことです。
これらの4種類のラグは、2018年12月16日(日)よりIKEAストアにて限定抽選販売が始まります。詳細はIKEAのサイトをご覧ください。
2019年11月発売のプロトタイプも


続いての展示は、現在制作を進めているコラボ家具のプロトタイプ。こちらは2019年11月に正式にコレクションの一員となり、販売が始まります。


「WET GRASS」とタイポされたグリーンのラグ。ラグは基本的にはドライですよね。このラグももちろんウェットではありません。

IKEAバッグはウォッシャブル仕様に。バッグを持っているのはヘンリック・モストです。


スウェーデンの伝統的な椅子に、ドアストッパーを取り付ける試み。
ヴァージルは「椅子に椅子以上の価値をもたせたい。その人にとってのお気に入りのスニーカーと同じ価値を椅子に与え、買う人がなぜそれを選んだかを大事にしたい」と述べていました。

スニーカーディスプレイはいかにもヴァージルらしいアプローチです。
以下は、それぞれの家具についてのヴァージルのコメント。








以上が、展示されていたコレクションになります。
ヘンリック・モストは、ミラノで初めてヴァージルと出会った時の気持ちを「ルネサンスのような人間だと感じた」と述べました。
ヘンリックはヴァージルに一目惚れし、一緒に何か作ろうとその場でアプローチしたそうです。

OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOHのファンである、コブクロの黒田俊介さんもゲストとして登壇。ファンを代表し、質問を投げかけていました。

バレンシアガのクリエイティブ・ディレクターであるアレキサンダー・ワンとユニクロ、あるいはイタリアのブランド「モスキーノ」とH&Mなど、ハイブランドと大企業ブランドのコラボはたびたび話題を呼びます。
コラボは新たな価値観の提供と顧客層開拓を促しますが、ヴァージルの言う「なぜそれを選んだか」という価値創出の部分において、特別な力を宿すことはいうまでもありません。

ちなみにIKEAは2018年5月に、ロサンゼルス発のストリートブランド「STAMPD」を主宰するクリス・スタンプとコラボしたアイテムを発売しました。
若者に人気のブランドと精力的にコラボしてゆくこの姿勢は、IKEAが未来と変化をおそれない挑戦的マインドを持つ企業だと感じさせてくれますね。
誰だって、持っていて誇らしくものを所有したいはず。
若い世代にとってはそれが特に重要であり、IKEAはヴァージルとのコラボで、歴史ある自身の家具をさらにアップデートしようとしています。IKEAのさらなる進化と変化が楽しみになるイベントでした。
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Photo: Ryuichiro Suzuki
Source: IKEA, STILL LOADING
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