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家計の見直し

【年代別】人生100年時代を生き抜くための家計改善術

【年代別】人生100年時代を生き抜くための家計改善術
Image: Irina Voloshina/Shutterstock.com

こんにちは。家計再生コンサルタントの横山光昭です。

人生100年時代。こんな言葉をよく聞くようになりました。年金受給額は減るかもしれないというし、月々の収入からの貯蓄もなかなか難しい状況。将来が明るいとは感じにくい今、私たちにできることは何でしょうか。

そこで、30代の皆さんに知っておいてもらいたい、各年代別のライフイベントに合わせた生活資金と、貯金を継続するための家計術についてに考えていきましょう。

横山光昭(よこやま・みつあき)

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家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、これまで1万人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。著書は55万部を超える『はじめての人のための3000円投資生活』や『年収200万円からの貯金生活宣言』を代表作とし、著作は累計270万部となる。また、お金の悩みが相談できる店舗を展開するmirai talk株式会社の取締役共同代表も務める。

30代は、人生100年時代の土台をつくる

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Image: Macrovector/Shutterstock.com

平均初婚年齢は男性が31.1歳、女性が29.4歳(※1)。この年代に必要な資金は、結婚式費用、妊娠・出産費用などです。早い人は、マイホームの購入も考えるでしょう。

30代はお金がかかります。結婚式にかかる費用は、平均で300~400万円ほどといわれます。妊娠出産にかかる費用は50~80万円ほど。ざっと多めに見積もって、500万円ほど必要となることが分かります。マイホームを買うなら物件の2割ほどの頭金も欲しいところです。

結婚、出産に関してはすべてが自己負担ではなく、ご祝儀があったり、自治体など公的機関からの手当てが見込め、実際には結婚式費用、出産費用では250万円ほど見込めばよいかもしれません。これらは、やりくり次第で、まったく必要がないという場合もありますが、可能性として知っておいてほしいことです。

1年間に必要な生活費は、前述の臨時支出を除き、年間で325万円(※2)ほど。月にして27万円ほどです。子どもがいない時期は特に支出を少なくし、貯蓄を増やし、今後の支出の準備をしておきましょう。

見直すポイントは、必要以上にかけ過ぎがちな食費や、夫婦で楽しむレジャー費など。交際費もかさみがちな年代です。家計はできるだけ1つの財布にまとめたほうがうまくいきやすいのですが、最近は個別の財布でやりくりを好む夫婦が多いものです。それでも、共有部分をできるだけ多くし、家族のお金がわかりやすい状況になるようにしましょう。そのうえで支出に優先順位をつけていくなど工夫し、不要な支出を減らす家計習慣の土台づくりをすべき年代です。

40代は、教育費と貯金のバランスが大事

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Image: Macrovector/Shutterstock.com

40代では、多くの家庭の子どもが小学生から高校生へと育ちます。そのため、注目したいのが教育費。親の仕事もベテランと呼ばれる時期となり、収入が増える年代です。

幼稚園から考えると、高校までの授業料に300万円、塾や習い事などの学校外活動費に300万円かかります。しかし、収入の増加に合わせて教育費を増やしていくと、50代にしっぺ返しが来てしまいます。子どもの大学進学に向けてまずは1人あたり300万円ほど、同時に自分たちの将来を意識して、お金を貯めておきたいものです。そのため、節約を本格的にはじめるべきです。

1カ月にかかる生活費は32万円、年間で385万円(※2)ほど。子どもの教育費は公立の場合で年額32~48万円は必要です。私立学校の場合は、年額100~150万円ほど見込まなくてはいけません。私立の学費については自治体により補助がある場合がありますが、毎年となると負担は大きいものです。子どもにかけるお金は、本当に必要かどうか、家計とのバランスや優先順位を考えながら決めていきましょう。もちろん、頭の隅には老後資金のことも入れ、iDeCo(個人型確定拠出年金)つみたてNISAなどの運用を活用して、資金づくりをはじめましょう。

見直しポイントは、教育費のほか食費通信費娯楽費など。日用品の支出が多くなる家庭もあるので、適宜見直しが必要です。節約も、1人でがんばっても成果が上がりません。家族を巻き込んで取り組みましょう。おすすめなのが、家族マネー会議。子どもを含め、家族の1カ月の収入と支出から、お金をどう使って、どう貯めようかと相談しましょう。すると、子ども自身も自分にかけられる教育費などをなんとなく、イメージできるかもしれません。

50代は、老後資金をしっかりつくる

50代はそろそろ老後を意識する年代。少しずつ65歳定年、再雇用制度を導入する会社も増えていますが、多くは60歳でいったん定年。50代半ばで役職定年があり、収入が下がるという人もいます。一昔前であれば、老後資金を貯めるのは50代からでも大丈夫と言えたのですが、最近は晩婚化で子育て年齢が上がり、子どもがこれから大学生になるとか、定年を過ぎても教育費が必要になる場合が多くなりました。

ですから、この年代では40代から少しずつ貯めていた老後資金を本格的に貯金する時期になります。年間の生活費の目安は410万円(※2)。そのほか、大学の授業料などがかかる人もいるでしょう。男性は、今までよりも会社での付き合いや部下への慰労などでお金がかかることがあるかもしれません。ただ、ここでの削減ができれば、老後資金を増やしていくことができるでしょう。

まだ、しっかりとした老後対策を何もしていないという人は、家計のゆとり部分を貯蓄したり、つみたてNISAなどを活用して運用をはじめてもよいでしょう。ピッチを上げて準備をしてください。また、自分たちの生活レベルを落とすことも考えましょう。定年退職後は、無収入もしくは今より賃金が下がります。その時に同じレベルで暮らしていたら、すぐに破綻します。膨らみがちな食費外食費被服費旅行などの娯楽費は要注意です。

いる、いらないでメリハリをつけ、生活を充実させながら節約をしていくことができたらベターです。

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60代、定年後は、年金をメインに、貯蓄からの補填は細く長く

定年退職しても体は元気、という人も多いので、再就職、再雇用などで、活躍の場を探すと生活費の足しにもなりますし、一石二鳥です。

年間生活費はおよそ340万円(※2)。冠婚葬祭などの行事も増えますし、時間ができるので小旅行にも行くかもしれないとなると、最低でも年額50万円ほどのイレギュラー支出を見込んでおくほうがよさそうです。

この年代の生活がうまくいくポイントは、貯蓄から補填する金額をできるだけ少なくする事。人生100年時代をしっかり生きていくためのお金を残すことは重要です。そのためには収支をきちんと把握し、無駄を省かなくてはいけません。子どもが巣立ったら、保険の内容を見直すなど、不要なものはどんどん切り捨てて、支出を削減していきます。これは年金生活に入ってからも同じです。年金でも、労働でも、自分がいくらの収入を得られ、いくらで生活できるのかの把握は忘れてはいけません。

総じて、各年代における必要支出の金額は異なりますが、早い段階から老後に向けてお金を貯めていくことが必要です。30代など、家庭を築き上げるためにいっぱいな年代はまだしも、40代からは教育、老後、生活とさまざまなことを考えてお金を使っていかなくてはいけません。

ただ、老後の期間は長く、65歳からが老後生活だとしたら、100歳までの35年間は年金が頼りです。そして、年金受給額は将来的に減っていく可能性もあります。生活費として長く補填に使える資金をつくることができるよう、どの年代となっても意識してほしいと思います。


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※1:厚生労働省、2016年人口動態調査より

※2:総務省統計局、2017年家計調査報告より


Image: Irina Voloshina , Macrovector(1 , 2 , 3)/Shutterstock.com

横山光昭

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