
寒くなってくると、恋しくなるのが鍋料理です。
鍋料理は、カラダが芯から温まるだけでなく、栄養もたっぷりとれます。なかでも水炊きは、肉や野菜などを適当に切って鍋で煮るだけなので、料理が苦手な人や忙しい人の強い味方です。
鍋料理のタレによく使われるのが、ポン酢。ほどよい酸味が効いて、素材の味を引き立ててくれます。でも、あまり続くと飽きてしまうところがあります。
そこで今回は、鍋にピッタリのポン酢のアレンジ術をご紹介します。少しの調味料を加えるだけで、華麗に味の変化を楽しめますよ。
ガーリックバターポン酢/ガーリックオリーブポン酢

ガーリックバターポン酢は、ポン酢にチューブのにんにくとバターを加えたもの。濃厚なバターによって、ポン酢にまろやかさとコクが加わり、さらににんにくの香りが効いて食欲をそそる味に。
ガーリックオリーブポン酢は、ポン酢にオリーブオイルとにんにくを加えたもの。シンプルですが香りがすっきりして、後味も爽やかになります。
ガーリックバターポン酢はポン酢1人分30ml(大さじ2)にチューブにんにくを少々、バター10gくらいがバランスよく決まります。
ガーリックオリーブポン酢の場合は、ガーリックバターポン酢のバターのところをオリーブオイルにします。分量は大さじ1。どちらも、鶏の水炊きにオススメです。
コチュジャン卵ポン酢

卵1個をよく溶いて、コチュジャン小さじ2を溶かし、ポン酢50mlとゴマ油小さじ1/2を混ぜ合わせます。最後に白ごまを適量ふりかけて、できあがり。
卵のまろやかさと白ごまの香ばしさ、そこにコチュジャンが加わることで、韓国風の甘辛なタレに仕上がります。鶏、豚、牛肉、どんなお肉にもよく合います。とにかくご飯がすすむ味!
ヨーグルトディルポン酢

お魚に合うものもひとつ紹介しておきましょう。
スーパーやコンビニで、4つ1セットで売っているようなヨーグルトを用意。砂糖が加えられているものをチョイスしてください。
ヨーグルト1カップ(75−80g)を50mlのポン酢に入れてよく混ぜ合わせます。そこにディル(魚料理でよく使われるハーブ)を千切ってたっぷり入れて完成です。
え、ポン酢とヨーグルト?と意外な組み合わせに感じるかもしれませんが、北欧風の味わいになって、とても爽やか。ディルの香りも、鮭やタラなどの魚介類とよく合います。
また、千切ったディルはクリスマスツリーを彷彿させます。白ワインと合わせれば、おしゃれな鍋デートが楽しめそうですね。まさに、これからの時期にピッタリのお鍋のタレと言えます。
並べて食べ比べても楽しい
いつものポン酢にほんの少し調味料を加えるだけで、まったく違った味が楽しめます。全部作って並べて、食べ比べしてもいいかもしれませんね。
それに、どのタレもおいしいので、グビグビッと飲みたくなってしまうかもしれません。でも、塩分が多いので、グビグビいくならお酒にしておきましょう。
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レシピ・文/オガワチエコ
料理研究家。ル・コルドン・ブルー、東京會舘クッキングスクールで料理と製菓を学ぶ。著書に『彼の家に作りに行きたい!純愛ごはん』(セブン&アイ出版)、『おにぎらずの本』(泰文堂)など。道具も調味料もない彼の家で、いかに間単に失敗なく美味しい料理を振舞うかに特化したレシピ本になっている。2015年9月11日には新刊『スティックオープンサンドの本』を出版。
Photo: 大崎えりや
オガワチエコ