
こんにちは。セールスコンサルタントの伊庭正康です。
「月末や年末は、誰もが忙しいから仕方がない」と考えてはいけません。
確かに月末や年末の仕事量は多いでしょう。しかし、段取りの良い人は平準化(分散)すれば良いと考えます。締め切りを変えて分散させるだけで、ピーク時の忙しさは解消できるからです。
では、どうすべきか? 今回は、月末や年末など、繁忙期のピークを緩和し、余裕を持って仕事をする「スケジューリング」のコツを紹介します。
もし、少しでも思い当たる状況があるなら、このタイミングで「ピークの解消法」を知っておいてください。きっと、そんなにムリをしてがんばらなくても大丈夫なはずです。
伊庭 正康 (株)らしさラボ 代表取締役

リクルートグループ入社。残業レスで営業とマネジャーの両部門で累計40回以上の表彰を受賞。その後、部長、社内ベンチャーの代表を歴任。2011年、(株)らしさラボ設立。リーダー、営業力、時間管理等、年間200回以上の研修に登壇。リピート率は9割以上。近著に、『面倒なやりとりがシンプルになる、仕事のコツ48(かんき出版)』『数字を上げる人のセールストーク・営業のキホン(すばる舎)』等多数。「無料メールセミナー」も好評。公式サイト
多忙にならないために、締め切りを分散させる

もしあなたが、頼まれごとを無計画に受けてしまっているなら要注意です。
よかれと思って引き受けたばかりに、ピーク時の忙しさが限界を越えてしまうのは問題ですし、遅くまでの残業が当たり前になっているようなら、予防が必要です。納期に遅れるようなことがあれば、それこそ本末転倒ですからね。
そこで、月末や年末の忙しさを当たり前にしないために、まず「中間締め切り」を設定してみてください。
仕事量は変わらずとも、平準化(分散)すればピーク時の忙しさを解消できます。
たとえば、週単位で締め切りを設定するのも効果的です。1週目、2週目、3週目、4週目と案件ごとに締め切りを分散させみてはいかがでしょう。もちろん、相手があってのことですが、相談してみると、思った以上に承諾を得られるものです。
「差し支えなければ、来週の火曜でお願いできましたら幸いなのですが、ご協力を賜ることは可能でしょうか」と分散させるのです。
実際、私もやっていますが、ミスが減るばかりか、余裕ができるので、対応も丁寧になります。
先手を打って、3週間〜1カ月先まで予定を埋める

また、「スケジュールの主導権」を持つといいでしょう。
時間は振りまわされるものではありません。スケジュールを“決める”側にまわるのが正解。そうすることで、随分と月末や年末の忙しさを解消できるでしょう。
まず、3週間~1カ月先の予定をどんどん埋めてみてください。埋まるのを待つのではなく、先読みをして埋めるように入れていきます。
あらかじめ、資料読んだり、作成する時間を確保してもいいですし、年賀状などを書く時間を優先的に確保してもいいのです。12月なら「年末のご挨拶」のアポイントを早めにとることはもちろん、「年始に向けての準備」など、わかっていることは早めにやっておきましょう。
まずは3週間~1カ月先までのスケジュールに書いてみてください。振りまわされる人は、予定が定まっていないため、相手次第になってしまうのです。まず、スケジュールを埋めておくと、振りまわされることはなくなります。
“ムチャぶり”を無条件に受けない

年末の特急仕事を増やさないために、「うまい断り方」を知ることも大事です。
ムチャぶり(相手はそうは思っていませんが)を言う相手の要望に、応え続けると、それが当然になるどころか、時には拍車がかかることもあります。
こちらの事情を理解してもらうためにも「うまい断り方」を身につけねばなりません。良好な関係を保つためにも、「やんわりと断る」方法を覚えておくべきです。
次のメールをご覧ください。伝えることは、たった3つでOK。
・誠意を示す(本当はやりたい)
・事情を示す(でも、できない)
・代案を示す(替わりにコレはどう?)

ムチャぶりを言う相手が悪い、と考えると解決が難しくなりますが、ムチャぶりに対応できていないことが問題と考えると、解決は容易になります。
まとめましょう。
もし「月末・年末のピークが忙しく、残業が当たり前になっている」なら、きっと改善できます。ほとんどの場合、分散のコントロールを徹底してやっていないからです。
ぜひ、今回のメソッドを使ってみてください。きっと、随分とラクになりますよ。
あわせて読みたい
Image: TeraVector , iQoncept , Nadia Snopek , Palto/Shutterstock.com
伊庭正康
ランキング
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5