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脳の潜在能力を思うがままに引き出す「ブレインハック」実践法

脳の潜在能力を思うがままに引き出す「ブレインハック」実践法
Image: Gettyimages

「もっと賢く物事を考えられたら」「アイデアを効率的に生み出せたら」「閉塞気味の現状を打開したい」など、ビジネスシーンではこうした願望が尽きることがありません。でも、なかなか叶わないことの方が多いもの。

ですが、脳の働きやクセを理解し「自分の脳を操る」ことで、そうした願望を実現できると知ったらいかがでしょうか。

ブレインハックで自分の脳を操れる!

「自分の脳を操る」=「ブレインハック」のメソッドを多数考案したのは、イギリス人のニール・パヴィット氏。作家 兼 クリエイティビティコーチとして、ロイズ銀行やアストラゼネカなど一流企業のスタッフを指導してきた実績を持っています。

ブレインハックは、幾多の科学的な研究成果からヒントを得て生まれたものですが、どれも難しい理論やエクササイズを必要としません。そう、とっつきやすいのに「脳が持つすべての可能性を解き放つ」ほどの効果を秘めているのです。

そんなブレインハックの数々を収めた著書が翻訳され、9月に刊行されています。その名も『ブレインハック 脳の潜在能力を引き出す45の習慣』(村山寿美子訳、小学館集英社プロダクション)。書名にあるとおり、パヴィット氏は45種類ものブレインハックを記しています。

分厚い本ですが、どこから読んでも、どのブレインハックから始めてもOKという手軽さ。実際にすぐできるブレインハックをいくつか紹介しましょう。

心配しないで、とにかく始めよう

せっかくすごいアイデアを思いついたのに、実行に移さない人のなんて多いことか。

パヴィット氏は、失敗への恐怖と先延ばしが、アイデアをお蔵入りにする主な原因だと述べます。そして、「重要なのは始めること」、「誰も最初からうまくいくはずはなく、やりながら学ぶ」ことの重要性を力説。

もし、そこはかとない心配があるのなら、「モーニングページ」をつけることを勧めます。

モーニングページとは、朝起きたら最初にノートを開き「何にイライラしているのか、心配事や今恐れていること」を書きつけるというもの。

読み返す必要もなく、いわば試合前のウォーミングアップのようなもの。これで、物事を開始させるふんぎりがつくそうです。

手書きにしよう

手書きに比べてタイピングは、きれいな字ではるかに速く文章を書ける点で優っています。では、もう手書きはいらない? ブレインハックの視点では「ノー」です。

パヴィット氏は、手書きの利点について以下のように述べています。

「ワーキングメモリは活性化され、同時に、脳の思考と言語に使われる領域も活性化される。キーボードの上では、キーを1回叩くと完全な文字ができあがるので、文字を書くこととあなたとの関係は短くて、表面的なものとなる。

興奮している脳の領域が多くなればなるほど、あなたが書いている内容と脳との結びつきは強くなる。それゆえ、あとになってもよく覚えていられるのだ」

『ブレインハック 脳の潜在能力を引き出す45の習慣』158ページより

そして、ノートPCでノートを取らせた学生と、手書きでノートを取らせた学生との間の記憶・理解の差を調べる実験では、後者に軍配が上がった例を引き合いに出しています。

つまり、1週間後のテストでは、手書きの学生の方が好成績だったのです。

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Image: 『ブレインハック 脳の潜在能力を引き出す45の習慣』

手書きのもう1つ利点として、インターネット閲覧の誘惑を回避できるというのがあります。

先の実験では、ノートPCを使う学生は「40%もの時間を、題材とは無関係なアプリを用いるのに使っている」そうです。手書きは侮れません。

区切りのいいところで終わりにしてはいけない

何かを書けないとか創造できないという恐れを防ぐ簡単な方法として、本書が挙げるのは、「終わらせないこと」。

区切りのいいところまで進めてから、寝てはいけないそうです。

なぜかというと、以下の理由から。

「プロジェクトはまだ途中なのに、心の中では終了していて、掃除までされてしまった。

翌日、机のところに戻ってきたときには、最初から新たに始めるはめになるだろう。

プロジェクトに再び頭を向かわせる必要があるが、これはむずかしいことでもある。昨夜はきわめて明快に思えた考えを今は捉えることができない。

Eメールに気を散らされ、あとで仕事に戻ってきたときには、再度とりかかるのにたじろぐようなむずかしい仕事に思えてくる」

『ブレインハック 脳の潜在能力を引き出す45の習慣』197~198ページより

本書では、文豪のアーネスト・ヘミングウェイは、気力がまだあっても、文章を途中で書くのをやめた例が取り上げられています。

たとえ自分は休息・就寝モードになっても、脳は終わらせていない仕事が気がかりで、無意識下でその続きをやっているそうです。

なので、「翌日書くのを再開しようとしたとき、あなたは何を書くのかわかっているばかりか、新たなアイデアがあなたの無意識からわき上がってくる」というわけ。

几帳面な性格の人だと、難しいと感じるかもしれませんが、あえてやってみる価値はあるでしょう。


本書ではほかに、「報酬が前払いだと目標を達成しやすい」「クリエイティブになるには、汚部屋で仕事」など、目から鱗のブレインハックが数多く収録されています。

読んだら実行あるのみ。自分がやりやすいと感じたメソッドから始めていきましょう。

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Source: 『ブレインハック 脳の潜在能力を引き出す45の習慣

Image: Gettyimages

鈴木拓也

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