キーレスにはキーレスのリスクが。Tesla車を盗難から守る5つの方法
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先日、英国エセックス州に住むテスラオーナーの1人が、Telsa モデルSが盗まれる瞬間の監視カメラ映像を公開しました。そこには、2人の泥棒が、スマートフォンとタブレットを使ってテスラをロック解除し、始動する様子が映っています。
泥棒は、テスラオーナーのキーフォブをハッキングすることで車に侵入し、エンジンをかけ、リモート追跡機能をオフにして、豪華なドライブへと出かけて行きました!
「テスラを盗難から守る」は、米Lifehackerが取り組むテーマの中でも最もゴージャスなものの1つですが、現在では多くの車がキーレスエントリーを採用しており、テスラと似たようなセキュリティ上の問題を抱えています。
The Vergeが指摘しているように、フォルクスワーゲンやメルセデスなどの自動車メーカーの多くが、キーフォブのセキュリティホールを見つけ出そうとする、テクノロジーに熟達した車泥棒たちと、熾烈な競争を繰り広げています。
では、テスラを盗難から守るにはどうすればいいでしょうか? 今回は、テスラをハイテク泥棒から守るためにできる対策をいくつか紹介します。
これらはまた、一般的なキーレスエントリーの自動車を守るためのヒントにもなるはずです。
1. 「ピン・トゥ・ドライブ」を有効にする
今年のはじめに、テスラ社はテスラのモデルFとモデルXに2要素認証を追加することで、キーフォブを偽装する泥棒を締め出しました。
テスラの「ピン・トゥ・ドライブ」を有効にすると、エンジンを始動するために、車内のタッチスクリーンに4桁のコードを入力しなければならなくなります。
「ピン・トゥ・ドライブ」を有効にするには、タッチスクリーンで[コントロール]>[セーフティとセキュリティ]>[ピン・トゥ・ドライブ]と選択してから、画面の指示に従って操作を続けてください。米Lifehackerではこれまで、できるかぎり2要素認証を使うことを推奨してきましたが、自動車も例外ではありません。
テスラフォーラムではユーザーたちから、4桁のコードは推測されやすいのでは、と心配の声があがっています。とくに、指紋による汚れから、泥棒がパスコードを推測するのではないかとの懸念があるようです。
とはいえ、心配しすぎる必要はないという考えもあります。タッチスクリーンは、パスコード以外にもさまざまな用途に使われます。
指紋の汚れだけでパスコードを推測するのは簡単ではありません。慎重に慎重を重ねたい人は、タッチスクリーンを頻繁に拭き取るようにしましょう。
または、車を始動する前に、ドライブ用の手袋を装着してください。
2. キーレスエントリーを無効にする
上の動画を見て、多少の利便性を犠牲にしても安全性を優先したいと思った人は、キーフォブを近づけるとドアが自動で解除する「キーレスエントリー」を無効にすることもできます。
テスラのタッチスクリーンでキーレスエントリーを無効にするには、[セキュリティ]>[ドアとハンドル]とタップし、[キーレスエントリー]をオフにしてください。
同じメニューで、キーフォブが近づいたときに自動でドアハンドルがせり出す[オートプレゼント・ドアハンドル]機能をオフにすることもできます。
これらは比較的軽微な予防措置です。
キーレスエントリーが無効になっていても、泥棒は古典的な手法で車に侵入し、キーフォブを偽装して車を始動することができます。
とはいえ、キーレスエントリーをオフにすることで、泥棒にとっては車の侵入に時間がかかり、見つかるリスクが高まるので、それなりの意味はあるでしょう。
3. キーフォブをファラデーケージに保管する
上の動画では、泥棒が、スマートフォンを使ってキーフォブが使用する周波数を見つけ、タブレットで検出範囲を広げて、車を始動しているように見えます。
キーフォブを金属で覆われたケースに入れることで、キーフォブ信号をクローンされることを防ぐことができます。RFIDブロッキングケースはどこにでも売っているし、自作するのも簡単です。
米Lifehackerでも以前、AltoidのブリキケースをRFIDブロッキングの財布として使用することをおすすめしましたが、Altoidはキーフォブの保管容器としても使うことができます。
また、金属製の容器をアルミホイルで裏打ちし、アルミテープで密封すれば、即席のファラデーケージになります。
もう少しファッショナブルなものがいいなら、RFIDブロッキングのファラデーバッグがおすすめです。種類もたくさんあるし、テスラのフォーラム参加者たちも、たいていのファラデーバッグはうまく機能する、と言っています。
4. セカンダリGPSを追加する
テスラにはGPSを使ったリモート追跡機能があり、法執行機関に「iPhoneを探す」スタイルの車両追跡機能を提供しています。とはいえ、残念ながら、動画を見ればわかるとおり、泥棒はこの追跡機能を簡単に無効にすることができるようです。
法執行機関が車を見つける可能性を少しでも高めたいなら、テスラをショップに持ち込み、アフターサービスでGPSトラッカーを車内/車外に設置しましょう。
Amazonで探せば、テスラのOBDポートに接続したり、車内に設置できるGPSデバイスがたくさん見つかります。そうしたデバイスはどれも安価(当然ながらテスラ自体に比べれば)で、月払いや年払いでサービスを提供してくれます。
慎重な泥棒なら、GPSジャマーなどを使ってGPSトラッカーを迂回しようとするかもしれませんが、テスラにリモート追跡機能が標準搭載されていることを知っている泥棒は、ジャマーなど使わずに盗もうとするでしょう。わかりますよね?
泥棒の裏をかくこともできる、ということです。
5. 充電器につないでおく
動画のテスラ泥棒たちにとって最大の障害は、アラームでも豪華なセキュリティ機能でもありませんでした。最大の障害は充電器でした!
泥棒は、テスラに侵入するよりも多くの時間を、テスラを充電器から切り離すのに費やしていました。
電気自動車はまだまだ普及しておらず、どこでもメンテナンスができるわけではないので、充電プラグをはずす手間をかけさせることが、盗難予防としてかなり有効にはたらきます。
知識が豊富だったり、事前準備がぬかりない泥棒には効かないかもしれませんが、じっさい動画の泥棒たちは、プラグの外し方を把握するのにかなりの時間を要していました。
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Image: Sheila Fitzgerald/Shutterstock.com
Source: Gizmodo, The Verge, Tesla, YouTube(1, 2)
Mike Epstein - Lifehacker US[原文]
訳:伊藤貴之
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