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通知の本来の目的と、スマホを開きたい誘惑に抗う方法

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通知の本来の目的と、スマホを開きたい誘惑に抗う方法
Image: Lifehacker US

通知は、アプリやスマートフォン、ソーシャルネットワークの利益のためにあります。通知がユーザーの利益になることはめったにありません。

通知が引き起こす問題は、今していることを中断させられるとか、中毒性の高いスロットマシーンのように無作為にドーパミンを放出させられる、という事実にとどまりません。

通知は、アプリがあなたの世界観を歪める手助けをしています。通知は、あなたに、スマートフォンが重要で不可欠なものであると思い込ませる役割を果たしているのです。

本当に必要な「割り込み」は1日にどれほどあるでしょうか?

すなわち、ポケットを振動させられ、今していることを中断させられ(仕事でも遊びでも)、別のアクションを急いでとらなくてはいけない事態がどれほどあるでしょうか?

おそらく、1日に1〜2回くらいでしょう?

ではなぜ、通知は1日中、あなたをわずらわせるのでしょうか?

通知の目的はあなたをスマートフォンに引き戻すこと

スマートフォンは巧妙にユーザーを取り込んでいきます。

フィードは無限に続き、動画は自動で再生されます。通知のねらいは、あなたにスマートフォンを手に取らせ、できるだけ長く時間を費やすように仕向けることです。

緊急事態を知らせたいわけでも、大切な人とコミュニケーションをとらせたいわけでもありません。通知は、Appleの、Samsung、Google、Facebook、Twitteの利益のためにあるのであって、あなたのためにあるわけではないのです。

こうした企業はすべて、ユーザーにプロダクトを使わせることで利益をあげています。Googleはあなたの目玉とデータを欲しがっています。Appleはあなたが、新しいiPhoneをリリースするたびに興奮してくれることを望んでいます。

あなたがポケットのなかにスマートフォンを入れっぱなしにしていては、企業は利益をあげることができません。

実際、この記事を書いている間にも、私は通知センターを開いて、どんな通知が届いているかをチェックしていました。

通知はなるべく減らしているつもりですが、Redditから通知が届いていて、話題のトピックをいくつか知らせてきていました。

「Redditの通知もオフにしないといけないな」とつぶやきなら、私はRedditを10分間、スクロールしてしまっていたのです。

友人はあなたに本当に関心があるわけではない

Facebookの「いいね」ボタンを発明したエンジニアは、その効果を「明るいチャイムがもたらすまがいものの幸福感(bright dings of pseudo-pleasure)」と表現しました。私たちは、自分の投稿が友人を喜ばせたと思うとき、幸福感を得ます。

ダークサイドは孤独感やFOMOです。あなたがスマホや通知を絶えずチェックするのは、何かを見逃すことへの不安があるからです。

大切な人からテキストメッセージが来ているかもしれない。重要なニュースが配信されたところかもしれない。Skackで同僚たちがおもしろい話題で盛り上がっているかもしれない…。

たとえ、友人があなたの投稿に「いいね」をしてくれたとしても、それを文字通りに受け取っていいかは、疑わしいところです。

Googleの元デザイン倫理学者Tristan Harris氏は、ソーシャルメディア企業は、友人から関心を持たれているとあなたに感じさせるように、巧妙にプロダクトをデザインしていると指摘しています。友人は、自分自身の承認欲求にかられて、目の前に現れたボタンをクリックしているだけかもしれません。

また、友人が写真をアップロードすると、Facebookがあなたにタグ付けするようにとすすめてきます。友人があなたのツイートにハートをつけたのは、ただ、スクロールしていたらちょうどそこにあった、というだけのことかもしれないのです。

友人はあなたをわざわざ探したわけではありません。あなたという個人に強い関心があるわけではないのです。あなたの存在を漠然と思い出しながら、ただ、目の前に来たものをクリックしているだけなのです。

アプリは、ユーザーにとって重要なものと、企業にとって利益になるものを抱き合わせにする

すべての通知が間違いというわけではありません。上司がSlackで私の名前を呼んでいたり、ネットの友人からTwitterでDMが届いたり、歯医者の予約日が迫っていることを知らせてくれるような通知は、私だって受け取りたいと思っています。

でも、重要な通知とそうでない通知を選り分けることが、とても難しくなっているのです。

私はTwitterアプリに、誰かが私のツイートに「いいね」をしたり、リツイートをしたり、私をフォローしても、通知が送られないようにと頼んでいます。

そのどれも緊急なものではないからです(リプライを読むのは好きなので、リプライの通知は許可している)。

しかし、TwitterアプリやTwitter.comを開くと、「ベルのアイコンに常に赤いバッジがついていて、通知が届いているからクリックしなさい」と訴えかけてきます。

それはほとんどの場合、「いいね」かリツイートです。そうした通知はいらないと伝えてあるはずなのに…。Twitterはとにかく私にこの小さなバッジをクリックさせたがっています。

本当に知らせてほしい一握りの通知は、そうでない多くの通知の中と抱き合わせにされています。

この抱き合わせは、私のために行われているのではありません。Twitterのために行われているのです。

抱き合わせにすることで、私に絶えずアプリをタップさせようとしているわけです。ソーシャルメディア企業は、広告やフィードへのプロモーション投稿によってお金を稼いでいます。

彼らのビジネスモデルはとても単純です。ユーザーが本当に知りたがっている情報と広告とを抱き合わせにすることで、広告を強制的に見せようとしているのです。

この問題に関して、Facebookはとくに最悪だと言えます。

私だって、自分の投稿に誰かがリプライをしたら知らせてほしいと思います。しかし、たとえばいま、11件のFacebook通知が届いていますが、そのうち本当にわたしと関係がある通知はわずか2件です。

そのほかの通知は「あなたが入っているグループの投稿に、知り合いの1人がいいねをしたよ」ぐらいのことを知らせているにすぎません。

この、通知バッジスロットマシーンは、結局、Facebookを儲けさせるためにあるのです。そこから得られる情報がユーザーの役に立つことはめったにないし、緊急事態を知らせてくれたことなど一度もありません。

通知の蟻地獄から抜け出す方法

もう操られるのはうんざりだ?

この2018年のアメリカでは、ユーザーのあらゆる行動はマネタイズされています。私にはその流れを止めることなどできません。とはいえ、ゴミ通知の数を減らす方法を教えることくらいはできます。

まず最初に、どの通知がゴミであるかを決めなければなりません。ほとんど全部ゴミ、というのが答えかもしれませんが、通知を完全にオフにしてしまうと、通知を見た時に感じたドーパミンの快感が思い出されて、いてもたってもいられなくなってしますでしょう。

ダメですよ!

通知を見たときに感じた快感にもとづいて判断を下してはいけません。そうではなく、そのアプリが1日に100回もあなたをわずらわせることで、生活全体にどのような影響を与えているかを考えて、どうすべきかを決めてください。

私からのアドバイスは以下のとおり:

  • 人から送られるテキストメッセージやテキスト的なメッセージの通知は許可する。私の場合、Signal、Facebookメッセンジャー、TwitterのDM、ぐらいです。
  • ふだんからアプリを頻繁にチェックするなら、通知は一切必要ない。Instagramの「いいね」はアプリを開いたときにチェックすればOKなはず。着信メールは、メールアプリを開いたときにチェックすれば十分です。
  • ニュースアラートは無効にする。あなたがiPhoneユーザーだとしたら、Androidユーザーの多くが、デフォルトではニュースアラートを受け取ってないことを知らないかもしれません。彼らはそれでうまくやています。あなただってできるはずです。ニュースはほかの方法でも取得できます。
  • バッジはすべてオフにする。アイコンの上に数字付きで表示される赤いバッジをすべて無効にしてください。必要なら、よく使うアプリ1〜2個だけ、バッジを有効にしてもよいでしょう
  • Noと言うことに慣れる。新しくアプリをインストールすると、ほぼまちがいなく通知を送ろうとしてきます。はっきりと「No」と言いましょう。たいていの通知は「最近アプリを使っていませんよ!」と言ってくるだけです。エクササイズや食事の記録など、忘れたくないタスクがあるときは、改めてリマインダーをセットするようにします。アプリを信じてはいけません。アプリはあなたの利益を第一には考えていないことを思い出してください。
  • デスクトップアプリではなくウェブサイトを利用する。デスクトップPCにアプリをインストールすると、システムレベルの通知が送られてくることが多々あります。たとえばSlackをアプリではなくブラウザから使うようにすれば、ほかの作業に集中したいときには、タブを閉じるだけで済みます。モバイルなら、アプリをインストールするかわりに、ホーム画面にウェブサイトへのショートカットを作成すればOKです。
  • 通知が届かない時間帯を設定する。仕事でSlackを使っているなら、勤務時間外は通知をスヌーズするように設定します。

メールの設定方法

通知を最小限に抑えるには、いくつかの調整が必要です。たとえば、Twitterアプリを開いて、DM以外は通知しないように設定しなければならないかもしれません。メールもトリッキーです。

重要トレイの内容を本当に重要なものにするためには、Gmailのフィルタを調整する必要があるでしょう。私は、本当に重要なメールだけを受け取るために新しいメールアドレスをセットアップしました。

そして、ふだん使っているメールアカウントから、重要なメールだけを新しいメールアドレスに転送しています。通知はこのアカウントからだけ受け取るようにし、ほかはすべてオフにしました。

また、可能なかぎり、システムレベルの通知はブロックしたほうがいいでしょう。そうすれば、開発者があなたの注意をもっと引こうとして、新しい種類の通知を組み込んできても、驚かされずに済みます。AndroidでもiPhoneでも、通知の設定で、特定のアプリの通知をまるごとブロックすることが可能です。

もし禁断症状がで始めたら…

通知をオフにすると孤独を感じはじめることでしょう。そして、気がついたらアプリを開いて、リプライや「いいね」が来ていないかチェックしてしまっているかもしれません。自分がそれをやっているのに気づいたら、すぐにストップしてください!

そして、自分に問いかけてください。いま本当にしたいことはなに? 人とコミュニケーションすることでは? それなら、子どもを抱きしめたり、リアルの友人にテキストメッセージを送ってください。

エンターテイメント? それなら、スマートフォンにではなく、本を手に取ったり、映画館に出かけてください。

意図をもって訓練すれば、企業が巧妙にしかけるアプリデザインに抗って、スマートフォンを自分自身の利益のために利用することができるようになります。


スマートフォンと健全な関係を築いていれば、状況に応じて、スマホから離れることができるはずです。私はまだそこまで至っていませんが、かなり近くまでは来ています。

たとえば、ランニングやカヤックをするときには、スマートフォンを持っていきますが、機内モードにして、通知に邪魔されないようにしています。メッセージは帰宅してからチェックすればいいのであって、湖の真ん中で知らせてもらう必要などありません。

先日、私は娘とパズルをしながら留守番をして、夫は残りの子どもたちと出かけるということがありました。

スマートフォンを別の部屋にある充電器にセットしたとき、ふと、何か緊急の用事があって夫が連絡をしてきたらどうしよう、という心配が頭をよぎりました。

しかし、子どもの頃を思い出して、通知やテキストメッセージがない時代はどうしていたのだろうか、と考えてみました。

そして、夫には、緊急なことがあれば電話をしてくれるように頼み、夫からの電話は許可するようになっている「おやすみ」モードにスマホを設定しました。

つまり、スマートフォンを昔の電話機と同じように使ったというわけです

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Image: Lifehacker US

Source: The Gurdian, Medium

Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文

訳:伊藤貴之

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