
建設的な批判は、いわば職場における「必要悪」です。
批判する側も、好きでやっているという人はまずいないでしょうし、される側にとってはありがたくないに決まっています。とはいえ、仕事上のキャリアや人生において、成長するためには欠かせない要素であるのもまた事実です。
批判するうえで気を付けるべきことは?
建設的な批判を受け入れてもらうには、「温和な態度で、相手に敬意を払いながら話す」という一般的な注意事項のほかに、もう1つ考慮しなければいけない、大事な要素があります。
それは「タイミング」です。
「Quartz」の記事によると、トロント大学の研究チームが2016年に発表した論文で、フィードバックを与える時間帯が、それを受け取る側の感情や反応にかなりの影響を与えることが明らかになったそうです。
それによると、自分を律し、コントロールする能力が一番高くなるのは午前中ということなので、フィードバックをするならこの時間帯が良さそうです。
「疲労がたまり、神経がすり減ってくると、人は忍耐心が弱まり怒りっぽくなります」と、「Quartz」の記事には書かれています。
だからと言って、同僚や部下が朝、出勤してくるのをドアのところで待ち構えていて、小言を言えば良いというものではありません。ただ、1日の早めの時間にミーティングの予定を入れるといった工夫をすれば、相手が批判を受け入れやすいタイミングで話ができるはずです。
相手がどういう状況にいるのか考える
加えて、フィードバックを与える際には、周囲の環境や状況にも気を配りましょう。
あなたが建設的な批判をしようとしている相手は、クライアントを失ったり、プレゼンテーションで失敗したり、大事なパートナーと別れたりといった、つらい経験をしたばかりではありませんか?
こうした場合は、1日か2日ほどフィードバックを先延ばしにして、さらに追い打ちをかけるような批判をするのは控えましょう。
「Quartz」はまた、「相手にその日、大変なミーティングの予定がある、あるいは家でトラブルを抱えている、といった場合は、ネガティブなフィードバックを与えるのは避けましょう。おそらく、相手は自制心の余力がなく、批判から学ぼうという気力が落ちた状態になっていると考えられるからです」と付け加えています。
最後にもう1つ。苦言を言う場合は、より受け入れやすい形で伝えるよう心がけましょう。「Quartz」によると、そのためには批判の前とあとに、相手を前向きに評価する言葉を付け加えるようにすれば良いとのことです。
Image: pathdoc/shutterstock
Source: ScienceDirect
Alicia Adamczyk - Lifehacker US[原文]
訳:長谷 睦/ガリレオ
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