特集
カテゴリー
タグ
メディア

HOW I WORK

デジタルツールと文房具を使いこなす、Maker Fairの共同創設者シェリー・フスさんの仕事術

  • カテゴリー:
  • TOOL
デジタルツールと文房具を使いこなす、Maker Fairの共同創設者シェリー・フスさんの仕事術
Image: Lifehacker US

敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ。今回は、世界各国で開催されるMaker Faireを統括するシェリー・フスさんの仕事術です。

記事のポイント

  • FacebookとMessengerをフル活用
  • 大の文房具好き。スマホ、メイカーノート、ポストイットのメモ、お気に入りのペンがないと1日を乗り切れない
  • 息抜きの方法:料理すること、食べること、友人たちと出かけること
  • 今までもらった中で最高のアドバイス:「朝の時間を制すべし」

Maker Faire(メイカーフェア)」は、「モノづくりを愛する人=メイカー」が集まって楽しむイベントでハイテクからローテクまで、「自分で作る」という言葉が当てはまるものなら何でも展示・実演しています。

東京でもMaker Faire Tokyo 2018が8月4日(土)、5日(日)に東京ビッグサイトで開催されました。

毎年100万人以上の来場者を集めるMaker Faireを統括するシェリー・フス(Sherry Huss)さんの仕事習慣、マネジメントの技術、1つ1つのフェアを開催するプロセスを聞いてみました。

居住地:カリフォルニア州オクシデンタル(西ソノマ郡)

現在の職業:個人研究者(あらゆることをインプットしてはアウトプットします。Maker Faire責任者の仕事の合間を縫ってコミュニティで講演しています)

現在の携帯端末:iPhone 7 plus

現在のPC:15インチのMacBook Proと27インチのApple Thunderboltディスプレイ

仕事の仕方を一言で言うと:集中して

── まず、略歴と現在の仕事に至るまでの経緯を教えていただけますか?

思ってもみなかった道のりを歩んできましたが、とても興味深く、なにものにも代えがたい道のりです。

私はオハイオ州北部(クリーブランドの西にあるエリリア市)で育ち、オハイオ州立大学でマーケティングや国際的なビジネスの学位を取得しました。卒業後、最初の就職は教育出版のAddison Wesley社で大学の教科書の営業担当でした。

私はテクノロジーに惚れ込んで、ソフトウェア出版の道をたどり、最後は電子出版に行きつきました。

オンラインのコミュニティの構築と開発に多くの時間を費やしましたが、プラットフォームはまだ非常に基本的なものでしたし、CD-ROMの販売問題(Mac対PC)に悩まされました。

それで、社内のZD Eventsという、イベント担当部署に異動するチャンスに飛びつきました。それから、コミュニティについて学んだすべてのことを、リアルタイムで、イベントの形で活用することが

2005年、私はMaker FaireとDesign on Dwell(家具、インテリア、キッチン、ガーデン、アウトドア関連のモダンデザインの展示会)という2つの新しいイベントの立ち上げに取り組んでいました。結局、Maker Faireを選んで続けることにしました。

20180809sherry2
クルー会議で。
Photo: Bridgette Vanderlaan/Lifehacker US

──最近の1日の流れを教えてください

仕事の日は毎日異なりますが、Maker Faireが近づくにつれで密度が高くなっていく傾向があります。

20週間前に準備が始まり、12週間前にはすっかり形になります。私の役目は仕事に必要なツールをチームが使えているか確認することです。

私たちは全員、FacebookやFacebook Messengerでつながっています。Facebook Messengerを使うと、メールやテキストメッセージで煩雑になることがありません。

Facebook Messengerは、海外出張中は、中国以外ならどこででも使える信頼性の高いツールの1つですし、チームメンバー間で時間的制約がある情報をやりとりするのに向いています。

また、毎日その日の目標の上位3つに集中して達成するようにしています。1つ片づけると、すぐに別のことがToDoリストに入ってきます。

イベントビジネスは、問題解決の連続であり、恐ろしいほど多くの細部を管理することと、条件がそろわなくても期限内に良い仕事をすることに尽きます。

私はペースが速い環境が得意で、常に問題解決モードに入っています。私が決定を下さないと、チームは仕事ができません。また、私は常にチームより一歩前にいて、チームが仕事しやすい状態を維持しなければなりません。

こうしたことすべてを管理するには、芸術性、科学、直感、そして運も少し必要です。エンジンを回転し続け、しっかりとメンテナンスし続けるためには、どれも必要なのです。

20180809sherry3
Image: Louise Glasgow/Lifehacker US

── 「これがないと生きられない」というアプリ・ソフト・ツールは?

スマホ、メイカーノート、ポストイットのメモ、お気に入りのペンがないと1日を乗り切れません!

常に携帯電話でメールやソーシャルメディアのアカウントをチェックしていて、グローバルメイカーのコミュニティを結集させるすばらしいツールになっているFacebookを特にチェックしています。

朝起きると、世界中の友人やメイカーからの投稿を見るのが楽しみです。

イタリアにいるパートナーは、Facebookを使って常に私とつながっているので、彼らのプログラムや投稿をキャッチアップすることもできます。

Facebookがなければ、本当に困ったと思います。

20180809sherry5
Maker Faireのフスさんのデスク
Photo: Louise Glasgow/Lifehacker US

── 仕事場はどんな感じですか?

仕事場としては典型的で、大きなモニター、マウス、キーボード、卓上ランプ、資料の山、ペン、ポストイットのメモ、ノートパッド、テープ、はさみ、定規、ホチキスなどがあります。

これでおわかりの通り、文房具が大好きです。それから、メイカーの皆さんがくれるステッカーやいろいろなアイテムを集める傾向があります。

プラスチック製のフォルダー(紐で閉められるタイプ)でイベント関連の書類と資料の仕訳をしているので、必要なときに必要なものをすぐに取り出すことができます。

私はペンが大好きです(特に万年筆が好きですが、ペンをなくすことが多いので毎日仕事で使うには向いていません)。

お気に入りのペンは、紫のインクのVarsity Pilot Disposable Fountain Penと何色もあるStablio pointVisco pensです。

それからもちろんノートです! お気に入りは、ページにグリッドが入っていて、バックポケットが付いたMaker Notebookです。ノートは山ほど使います。どれも、私の人脈、考え、人の情報などが詰まっていて、1冊ずつ大事に保管しています。

20180809sherry6
Image: Sherry Huss/Lifehacker US

── お気に入りの時間節約術やライフハックは何ですか?

創造力が必要なときは、Oblique Strategiesのカードデッキに手を伸ばして1枚引くと、目の前の現実から離れて、笑顔で集中できます。

こんなにささやかなものでですよ! Oblique Strategiesのアプリもあるので、旅行中や外出中にピンチになったとき使ったことがありますが、私としては物理的なカードデッキの方が好きです。

──仕事場で採用しているプロセスで、興味深いもの、珍しいもの、こだわりがあるものがあれば教えてください

私は、各Maker Faireの開催12週間前から週に1度のアップデートミーティングをします。

以前は皆から私に更新情報を送ってもらい、それを私がマスターアジェンダに反映させていました(私はアジェンダとミーティングの成果を文書化したものを重要視しています。アジェンダがなければ、ミーティングなんかできません)。

チームメンバーがアジェンダの項目を送ってくるのはどうしてもギリギリになるので、私はミーティングの前に全部1つまとめて配布しなければなりませんでした。

でも、今はGoogle Docsを使うことでプロセスが楽になりました。ミーティングのアジェンダ用にウェブのページとセクションを作成したので、そこでチームメンバーそれぞれが現状を更新できます。

このページは全体的な制作ウェブサイトの中にあるので、私はチームとリンクを共有するだけで良くて、あとは、各人が責任を持って自分の担当領域についてアップデートします。

おかげで私は何時間も節約できていますし、各チームメンバーがそれぞれ責任を持ってリアルタイムで編集することができるようになっています。ですから常に最新情報がアップされています。

20180809sherry7
GlasgowさんとMaker Faireで。
Photo: Bridgette Vanderlaan

──どのように充電したり休憩したりしていますか?

自宅で友人を招いてディナーパーティーやいろいろな集まりをホストすることで充電しています。

私の生活では料理すること、食べること、友人たちと出かけることが大事なのです。みんなで月例のクックブッククラブを始めて、Facebook Groupsを使って集まる日を決めたりコーディネートしたりしています。

ソノマ郡に住んでいるので、最高の食べ物と飲み物(新鮮な野菜、肉、魚介類、ワイン、ビール、サイダーなど)が手に入入りますから、気分が落ちこんだときは、友人と会って食事することを優先しています。

こうした食事の機会に良いアイデアがどんどん出ます。

──仕事の合間に何をするのが好きですか?

Gerard’s PaellaのオーナーシェフGerard Nebeskyさんは私の友人なので、彼がカリフォルニア州サンタローザにフラッグシップ・レストランをオープンするのを手伝っています。Gerardさんは2007年からMaker Faireでメイカーに振る舞うディナー用のパエリアを作ってくれています。

彼は出張にも同行してくれて、チームの一員といえる存在です。何しろ3千人のメイカーに90分で美味しくてダイエットもできるパエリア(グルテンフリー、ビーガン、ベジタリアンでも大丈夫です)を食べさせる方法を編み出した人なので、私はワクワクしながら彼の新しいベンチャーを手伝っています。

──今、何を読んでいますか? おすすめの本はありますか?

Ryan Holiday著『Conspiracy: Peter Thiel, Hulk Hogan, Gawker and the Anatomy of Intrigue』を読み始めたところです。ページをめくる手が止まらず、後ろめたいほど楽しく、注意深く読むと戦略的な洞察が込められていることに気づきます。

──今日あなたがされたのと同じ質問をしてみたい相手はいますか?

AnnMarie Thomasさん(機械工学者)とJulie Wainwright(企業家)さんです。

一緒に働いたことがあるのですが、強くて啓発的な2人の女性たちです。あちらは気づいていませんが、毎日私にインスピレーションを与えてくれています。

──これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください

「朝の時間を制すべし」です。人はどんなときも1日の始まりの時間を決められますが、イベントの世界では、1日の終わりは自分では決められません。

ですから、私はこの素晴らしいアドバイスに従って暮らしています。

──挑戦中の課題はありますか?

これから何をするかですね。やりたいことがたくさんありますし、取り組むべきプロジェクトもあります。

年齢を重ねながら、自分にとって重要なことを見極め、自分に足りないところを補完するクリエイティブな人たちと協力して、先例を作ります。

今は、メイカーの人脈をすべて使って地元にフォーカスするつもりです。昨年ソノマ郡の山火事が私たちの地域を襲ったので、このソノマ郡で自分にどのような貢献ができるか試してみたいと思っています。

私は人と働くことが大好きで、学びたいこと、見たいこと、やりたいことがあまりにも多く、全部するには時間が足りません。

それで、今していることに情熱を傾けてしまうのだと思います。何かをするときは、全身全霊で取り組み、成果を出しましょう!

あわせて読みたい

「アウェイ」のイベントに参加することが新しいつながりを生む。Peatix Japan取締役・藤田祐司さんの仕事術

究極のパッシブ(受け身)でも世界は変えられる。東京カルチャーカルチャー・河原あずさんの仕事術

Image: Lifehacker US

Source: Maker Faires, The Telegraph, Pilot, Stabilo, Maker Shad, Wikipedia, Gerard Spaella, Amazon

Nick Douglas – Lifehacker US[原文

訳: 春野ユリ

swiper-button-prev
swiper-button-next