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経済記者が娘のために書いた『おカネの教室』で学ぶお金を手に入れる方法

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経済記者が娘のために書いた『おカネの教室』で学ぶお金を手に入れる方法
Image: Shutterstock

お金や金融の話というものは、どんなシチュエーションでも何だか気を使うものです。

ビジネスの場では特に、自分の知性と品性を問われているような気分になります。お金の話は、人生において避けては通れません。Amazon売れ筋ランキングで経済学入門部門第1位となった、高井浩章著『おカネの教室』より、正しいお金の認識についてご紹介します。

お金の話は汚くも難しくもない

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Image: cafeglobe

著者の本業は新聞記者。20年ほど、株式や債券などのマーケットや金融業界、国際ニュースの取材・編集に携わってきたといいます。そして、本著は、もともとは著者が自身の娘たちのために書き下ろしていた、お金について学べる家族内の回覧読み物だったのだとか。

なぜ、そのようなものを用意することになったのか。それは、経済やお金の仕組みがわかる、楽しい読み物を探していたものの、巷にはしっくりくる本がない。ならば、自分で書いてしまおうと思い立ったところにあるというから驚きます。2〜3カ月の連載の予定が長期休載を挟んで、なんと完結までに7年もかかったのだとか。

金融・経済系学園ドラマ(?)という珍妙なスタイルは、飽きっぽい我が娘たちに読ませるための方策でした。「そろばん勘定クラブ」の一員になったつもりで読み進むと、お金や世の中のカラクリが腹にストンと落ちる、という試みが成功しているかは、読者のご判断に委ねます。

(中略)でも、お金の話は、汚くもなければ、実はそう難しくもなく、大切で、何より面白いのです。

本書が、大人の読者には経済を見つめ直すきっかけに、若い人たちにとってはお金の不思議さや、働くことの意味を考える入り口になれば幸いです。

268〜269ページより引用

日本においては、まだまだ「お金は汚いモノ」「金に執着するのは卑しい」という偏見が根強くあると著者はいいます。そして、経済や金融の話はややこしいから遠慮したいという人も少なくないという見解は、納得がいくところです。

お金の価値は信用である

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Image: GettyImages

ストーリーは、とある中学の「そろばん勘定クラブ」を舞台に展開していきます。

登場人物は、どこにでもいる中学2年生男子のサッチョウさん(木戸隼人)と、町1番の大富豪の娘で成績は常に学年トップクラスのビャッコさん(福島乙女)。「そろばん勘定クラブ」顧問で2メートルを超す大男のカイシュウさん(江守先生)が、この2人の生徒たちにお金や金融経済の話を風変わりなアプローチで説いていきます。

カイシュウさんは、この世にはお金を手に入れる方法が6つあると言います。それは何なのか?

「かせぐ・ぬすむ・もらう・かりる・ふやす」という5つのキーワードは、2人からすぐに出てきましたが、最後の6つ目の方法が何なのかわかりません。

2人はクラブでの学びを通して、自分自身でそれを考えていきます。

「預金とか株式とかお金を誰かに預けて増やしてもらうことを『運用』と言います。お金がお金を生む不思議な仕組みです。和語を当てると、『ふやす』。漢字で書けば『繁殖』の下の字で殖やす。さて、最後の一つは?」(中略)「細かい仕組みは重要ではありません。ポイントは、仮想通貨はまさにお金を『つくる』という手段を体現していることです。これをお金として使おうと決めた人々の共同幻想が新しいお金を生んでいる」

19〜20・249〜250ページより引用

やがて最終章で判明する6つ目の方法は、「つくる」。そこではビットコインについて触れています。

お金とは、究極は信用(約束・信頼)であるということ。お金になぜ価値があるのかといえば、みんながそれをお金として扱うからであるとカイシュウさんは2人に語ります。

当たり前に私たちのそばに存在しているお金。正しくお金と向き合うあり方について、ストーリーを追いながら、はたと考えさせられます。

世の中が豊かになる『神の見えざる手』って?

「つくる」以外の「かせぐ・ぬすむ・もらう・かりる・ふやす」について、サッチョウさんとビャッコさんは、カイシュウさんのナビゲートで何時間も学んできました。

それをビャッコさんが公園の掃除にたとえて、こんな風に家族に向かって説明します。

自分が来る前から公園を綺麗にする人は「かせぐ」人、わざと公園を汚す人は「ぬすむ」人、「かせぐ」でも「ぬすむ」でもない人が「もらう人」。そして、自分の周りだけを綺麗にできる人は「かせぐ」と「もらう」を合わせた集団であり、それはフツーの人であると。

さらにビャッコさんは、「かりる」と「ふやす」についても触れていきます。

きちんとお金の管理ができなくなっている人に返せるはずのない高い金利でお金を貸すのは、その人のためにはならない。

しかし、本当にお金を必要としている会社とお金を出す投資家が一生懸命にもうけようとすると、絶妙なバランスでお金が行き渡る。それはあたかも、『神の見えざる手』が働いているように。

クラブでは『神の見えざる手』という考え方も学びました。これは、お金を必要とする会社とお金を出す投資家がそれぞれ一生懸命にもうけようとすると、絶妙なバランスでお金が必要なところに行き渡るという仕組みです。

見えない神様の手が働いているようにお金が上手に使われ、世の中が豊かになるスピードが上がります。

220〜221ページより引用

昔、夏休みに読んだ学園物語的ストーリー運び。それでいて、金融のロジックが腹落ちしたような不思議な気分になります。ちょっとした懐かしさを味わいつつ、気がついたら金融通になれそうな1冊です。

Source: おカネの教室

Image: Gettyimages, Shutterstock

カフェグローブより転載(2018.08.07)

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