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HOW I WORK

キャリアのスタートはイスラエル軍。シリコンバレーの大手会計ソフト会社でプロダクト責任者を務めるマリアナ・テッセルさんの仕事術

キャリアのスタートはイスラエル軍。シリコンバレーの大手会計ソフト会社でプロダクト責任者を務めるマリアナ・テッセルさんの仕事術
Image: Lifehacker US

敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ。今回は会計ソフトの大手企業Intuitで、個人や中小企業向け製品の責任者を務めるマリアナ・テッセルさんの仕事術です。

「人的ネットワークこそ宝」という信条のマリアナ・テッセル(Marianna Tessel)さんが、最初に就職してコンピューター・サイエンスのスキルを使ったのはイスラエル軍でした。

その後、General Magic、Ariba、Docker、VMwareを経て、現在はシリコンバレーの大手会計ソフト会社Intuitでスモールビジネス向け製品の責任者を務めています。そんなマリアナさんに仕事習慣、Intuitでのポジション、ユーモアのセンスで難局を乗り切る方法について聞いてみました。

居住地:カリフォルニア州マウンテンビュー

現在の職業:Intuit社のスモールビジネス向け製品責任者

現在の携帯端末:iPhone

現在のPC:MacBook

仕事の仕方を一言で言うと:ブレイクスルー

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── まず、略歴と現在の仕事に至るまでの経緯を教えていただけますか?

私はイスラエル育ちで、テクノロジーのキャリアのスタートはイスラエル軍の仕事でした。

イスラエルでは兵役が義務付けられているので、コンピューター・サイエンスの学位を取得した私は、ソフトウエアエンジニアとして働くことで兵役を果たしました。

おかげで、「1つのことにチームで取り組む」という経験を人生の早いうちに得ることができました。人材や資金が必要なクリエイティブな仕事をしていくうえで、貴重な体験でした。

シリコンバレーで最初に就職したのは、General Magicです。そこでのミッションは、革新的なPDA(個人用デジタル補助装置)を作ることで、コミュニケーションの方法を変革することでした。

その会社は結局倒産しましたが、スマートフォンのような個人用端末の発想は生き残り、同社と多くの優秀な人材は膨大なイノベーションの源となって、現在のシリコンバレーにおける多数の大企業誕生につながっています。

その後、AribaとVMwareでさまざまなエンジニアリング関連の役職に就きました。VMwareでは、私のエンジニアリングチームは、いくつかのシステムコンポーネントの開発を主導することに加えて、テクノロジー・エコシステムにも携わっていました。

この経験が、業界の内部構造を把握する助けとなり、VMwareからDockerに転職しました。

コンテナ型の仮想化環境を提供するオープンソースソフトウェア会社のDockerはオープン・ソース開発の寵児と呼べる企業で、私はコンテナの動きの最前線に立ち、この素晴らしい業界改革の波に乗る機会に恵まれました。

今はIntuitで、最新のテクノロジーを使ってユーザーのビジネス繁栄に貢献しています。我が社は「夢を見る勇気を持つチャンピオン」を自認しています。

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Intuit本社のアトリウム
Photo: Courtesy of Intuit

──最近の1日の流れを教えてください

1日として同じ日はありませんが、毎日多忙である点は共通です。日中は、優れた製品を顧客に届けるためにミーティングやチームやリーダーとのやり取りとインパクトの強い複雑な問題の解決に多くの時間を費やすことが多いです。

私にとって、最前線の技術を把握していることが何より重要です。もともと新しいものに対する好奇心が強く、毎日読書や新しいイノベーションを調べたりすることに時間を使っています。

それから新しいリーダーシップのアイデア、生産性向上のコツ、その他の最新情報をキャッチアップして、常に思考とリーダーシップのスキルに磨きをかけるようにしています。

それから、製品開発に実際に関わり消費者と近い距離にいるようにしています。

「エンジニアリング・デイズ」とよんでいる日には、チームと一緒にコーディングすることもあります。

チームが、特に力を入れている領域からプロジェクトを選択してそのコーディングに特別に集中する日があって、私のコーディングは大した貢献にはなりませんが、チームの一員でいることが私には大切なのです。

── 「これがないと生きられない」というアプリ・ソフト・ツールは?

言うまでもなく、スマートフォンです。行方が分からなくなると気分が落ちこみます。スマートフォンが生活にどれほど不可欠なものになったか考えるといつも驚きを覚えます。

仕事では、周囲から「Slack、Google Docs、Sli.doの中毒じゃない?」と冗談交じりに言われています。

私にとって、こういうツールはモダンなデスクやミーティングルームと同じようなもので、チームと効率よく、リアルタイムで、協力しあうための助けになっています。おかげで、全員が現状を共有して、迅速に動くことができるんです。

── 仕事場はどんな感じですか?

私のデスクはとても小さくて、ラップトップと携帯電話用のスクリーンとプラグがあります。ポストイットを愛用していて、アイデアやToDoを書きつけては、デスクのいたるところに貼ります。

数年前、別の会社で、1週間オフィスを留守にしていたら、チームが私のオフィスの天井、壁、家具などいたるところにポストイットを貼りまくっていました。

そこには、「あなたの不在は特記に値する」と書かれていました。

自分がそこまでポストイットを使っていたことにそのとき初めて気づきました。あと、鎮痛剤、水とスナックが近くに置いてあります。人生は短いですが、たまには1日が長く感じることもあるので。

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エンジニアリング・デイズ
Photo: Courtesy of Intuit

── お気に入りの時間節約術やライフハックは何ですか?

私のライフハックは、深刻になり過ぎないことです。

仕事はとても頑張っていますが、思うようにいかないときこそ、ユーモアが大切だと思います。

ユーモアを正しく使えば、多くの状況で救われます。何よりも、人生が明るく楽しくなりますし、健康促進にもなるという研究もあるぐらいです。

おかしくなくても笑うと脳が騙されてハッピーになれるという研究もあります。とは言え、作り笑いはしないようにしています。

──仕事場で採用しているプロセスで、こだわりがあるものがあれば教えてください

「今週学んだこと」を全員が発表するスタッフミーティングをはじめました。各人がこの1週間で発見したことを簡潔に話すことで、お互いのことをよくわかり合っていくためです。

ここで発表される話題の豊かさには驚きます。プロジェクトに関すること、新しいテクノロジーや本、論文、牧場、家族、人生の教訓、仕事の力学、など出てくる話題は多岐にわたり、その幅の広さには驚きます。

毎回、誰もが、何か新しいことを学び、少しずつお互いに対する理解を深めています。

── どんな人たちからどのように仕事を助けてもらっていますか?

仕事でも家庭でも多くの人を頼りにしていますが、一番は夫のDrorです。

私たちはエンジニアリングの学校で出会ったので、いつも2人で仕事の話ばかりしています。彼は大いなるサポーターであり、アドバイスしてくれる人格者でもあり、公私にわたり私のことをわかってくれる人です。

──ToDoはどうやってトラッキングしていますか?

カレンダー、Slack、ポストイット、Quip、メールを総動員させています。

なにしろ、毎日複数の優先事項や、仕事のToDoと私生活のToDoをバランスさせようとしているのですから。

たとえば、丸1日使って取り組むべきことのためにまとまった時間をカレンダーでブロックします。

Quipは個人的なToDoをトラッキングして、家族と協力するためのツールとして使っています。

ベッドの横にある山積みの本は、「読書リスト」です。1つで何もかもこなせるようなツールやシステムは持っていません。あるなら誰か教えてください。

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Intuit社のアウトドアの会議室
Photo: Courtesy of Intuit

──どのように充電したり休憩していますか?

家族の時間を、神聖なものとして確保するようにしています。4人の息子がいて、一緒に外出するのはいつも楽しいです。週末は仕事を最小限に抑えて息抜きの時間を持つように心がけています。

もっと長い休息としては、旅に出ること、異文化について学ぶこと、おいしいものを食べることです。

あと、エクササイズをすることが好きで、特にヨガは気に入っています。大地に頭をつけて逆立ちすると、まさに別の視点が得られます。

──仕事の合間に何をするのが好きですか?

成長することです。私はいつも医学と科学に情熱を持っていました。現に医者になろうかと思ったこともあります。

コンピューター・サイエンスは大好きですが、テクノロジーを使ってライフサイエンスの分野をサポートするプロジェクトにもっと時間を使えたらと思います。私は、医療テクノロジーの分野でのイノベーションを起こす特許をいくつか持っています。

数年前に父親から引き継いだプロジェクトです。とても素敵で有益なので、どこかの時点でもっと時間を見つけて、それに取り組みたいと思っています。

──今、何を読んでいますか? おすすめの本はありますか?

しばらく前に読み終えたYuval Noah Harari著『Sapiens: A Brief History of Humankind』は、人類の歴史をとても魅力的に説明していておもしろいと思いました。

今は、会議で我が社のCEOから勧められた『The Defining Decade』を読んでいます。あと、ポッドキャストもたくさん聞いています。『How I Built This, Masters of Scale』、『Revisionist History』などが気に入っています。

末の息子と一緒に『Wow in the World』も聞いています。

──今日あなたがされたのと同じ質問をしてみたい相手はいますか?

うーん、たくさんいて選びきれないですね。Cowboy Venturesのマネージング・パートナーを務めるAileen Leeさんは素晴らしいです。それから、行動経済学教授のDan Arielyさんかな。彼のTED Talkは何度か聞きました。人々をはっとさせるような研究をしていると思います。

──これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください

「その気になればどんなことからも学べる」です。そう思えば、仕事も世の中も可能性は無限だと思って考えることができます。

──挑戦中の課題はありますか?

私のキャリアの最終ゴールは、月並みかもしれませんが、テクノロジーで世界にポジティブなインパクトを与えることです。

具体的には、Intuitで最新技術を駆使して世界の繁栄を後押しするというミッションにインスパイアされています。個人的には、多くの人と同じように、やることが多すぎて時間が足りないので、タイムマシンの登場が待ち遠しいです。

※9月6日 20:00:「コンピューター・サービス」を「コンピューター・サイエンス」へ修正しました。


Image: Lifehacker US

Source: Amazon(1, 2), NPR(1, 2), Revision History

Nick Douglas – Lifehacker US[原文

訳:春野ユリ

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