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Time誌が選ぶベストブロガーにノミネート。Kottke.org創設者の情けない瞬間は?

Time誌が選ぶベストブロガーにノミネート。Kottke.org創設者の情けない瞬間は?
Photo: Courtesy of Jason Kottke

敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ子育て術「HOW I PARENT」シリーズ。今回は、Time誌が選ぶベストブロガートップ25にノミネートされたことがあるジェイソン・コトキーさんの子育て術です

ジェイソン・コトキーさんって何をしている人?

ジェイソン・コトキー(Jason Kottke)さんは、人々がふと立ち止まり、目を凝らして、考えたくなるものを見つけられる人。

彼のブログkottke.orgは、インターネット上の秘密の隠れ家のような感じです。

興味深いテーマなのにFacebookのフィードであまり共有されたことがないものをウェブで探索する場なのです(最近の投稿には、「ハードウエアストアの過去と未来」、「フラクタルレンズで撮った東京の写真」、「『オレンジ』の語源」などがあります)。ジェイソンさんは2人の子どもたち、オリーとミナをどのように育てているのでしょうか。

氏名:ジェイソン・コトキー

居住地:バーモント

職業:自分で立ち上げたブログkottke.org.で小さなメディア帝国を運営中

家族構成:息子のオリー(11歳)、娘のミナ(8歳)。2人は母親の家と父親である私の家で半々に暮らしています。

──最初に、家族とキャリアについて。ここまでの人生は概ね計画通り?それとも予想外のことが多かった?

私は目標志向の人間ではありません。

キャリアや子どもの数などを「こうであらねば」としっかり設定するタイプではありませんでした。いつも自分の興味のおもむくままに、なりゆきに任せていました。

さすがに息子が生まれたときは、「大変だ。もう少しよく考えるべきだった」と思いましたが、ほとんどのことと同様に何とかなっています。とてもうまくいっているとさえ言えるぐらいです。

──朝のルーティンは? 子どもにスムーズに外出の準備をさせる裏ワザは?

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オリーとミナ
Photo: Courtesy of Jason Kottke

親として一貫している点は、子どもに自立心を植え付けたいと思っていること。

うちの子どもたちは、まだ赤ちゃんの頃から自分で自分の機嫌を取れるようにさせていました。遊び場では、やりたいことをさせましたし、もし転んでも、自分で立ち上がるようにさせました。

(今度、小さい子どもが転ぶのを見たら、その子は泣きだす前にどんなふうに親やベビーシッターを探すか注目してください。子どもの反応は大人がどう反応するかに左右されることが多いのです)

うちの子どもたちは、それができる年齢的になったとたんに自分の洋服は自分で選び、自分で着るようになりました。

私は、子どもたちが街角でも危ない行動はとらないはずだと信用して、最小限の手助けしかしませんでした。子どもを育てるのはいつだって手がかかりますが、子どもの自立心を培えば報われます。

子どもたちは自分には何が必要なのか? どうすればいいのか? わかっていて、たいていは(たいていはです!)ほとんど混乱せず不平も言わずに実行します。

「米国での銃規制を求める母親の会」の創設者、5人の子を3人の親で育てるシャノン・ワッツさんの子育てハック

──子育てをするようになってから仕事のやり方は変わった?

息子が生まれたとき2カ月の休暇を取りましたが、その後仕事に戻るのは大変でした。

でも、6カ月ほどたったとき、私は以前よりはるかに生産性が高く絶好調になっている自分に気づきました。平日は決まった時間数だけ仕事をして、残りは家族のために使うようになりました。本気で集中しなければならないと実感しました。

逆から見ると、小さい子どもの親になるということは、脳のかなりの部分が子どものことで専有されること

私は、オリーが生まれる前みたいにクリエイティブな流れに本気で身を任せることができなくなりました。ですから創造性を犠牲にして、生産性が高くなっていると言えます

──夜のルーティンは何をしている?

子どもに本を読むことが好きです。自分の子どもだけでなく、どこの子どもにも。

オリーが生まれて、私は初めて声に出して子どもの本を読むことになりました。最初は、自意識過剰でバカみたいと思っていたけれど、だんだん、本を読むことも、子どもとの親密な触れ合いも本当に好きになりました。

子どもたちが家にいないときに一番辛いのは、(一緒に)本を読めないことです。

子どもたちが大きくなってきた今でも、寝る前に本を読んでいます。

ハリー・ポッターのシリーズは全部一緒に読みました。(『ハリー・ポッターと呪いの子』と『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の書籍化された脚本も)。

読書は、子どもたちと一緒にすることの中で一番好きです。本は子どもたちと一緒に話せる話題の宝庫。今は、エミリー・ウィルソン訳の『オデュッセイア』を一緒に読んでいます。

──親として一番誇らしく思った瞬間はどんなとき?

昨冬、ミナが近所のスキーリゾートでフリースタイルの大会に出場しました。

山の最もくねくねした斜面をたくさんの子どもたちに滑らせて、競技の出来を審査するのです。私とミナはコースで一緒に予行練習をして、リフトで上に戻りました。

ミナは3番目の出場者だったので、友だちと一緒にスターティングゲイトで降りました。競技が始まり、彼女の番が来ても、ミナの姿が見えません。数分後、ミナが私のところにすすり泣きながらやってきました。彼女はスタート地点でターンオフを逃したので、競技させてもらえないと思ったのでした。

でも、ミナはどうしても出場したがったので、私が審判に確認したところ、順番を変えて出場できることになりました。そこでミナは斜面を滑り降りて、リフトに飛び乗りました。

リフトの上でも、ミナはまだ気持ちが高ぶっていて鼻をグスグスいわせていたので、私は彼女にこう聞きました。

「スキーで滑るラインが目に見える?」

「まあね」

という曖昧な答えが、いつもなら自信満々のミナから返ってきました。

「しまった。この子は競技に出場するまでにいつもの落ち着きを取り戻せるかわからないな」

と私は思い、娘と一緒に短いタイムアウトを取り、携帯電話を取り出して娘が好きな曲をいくつか聞かせました。

一緒にリフトの椅子からコースを見て、別の出場者たちが滑り降りているのを眺めました。頂上に着く頃には、ミナはいつもの快活なミナになっていました。

ミナが競技に出場してスキーで滑るのを見た後、コースの終点でミナと落ち合ったときには、2人ともヘトヘトでしたが幸せでした。

その日の終わりの表彰式で、ミナの優勝が発表されたとき、私は思わず泣きそうになりました。ミナが自分の気持ちの乱れに打ち勝ち、うまく滑れたことを誇りに思います。

──一番情けないと思う瞬間はどんなとき?

親になったばかりの頃は、不安、イライラ、怒りに取りつかれていました。

そのせいで、不愉快なことがたくさん起こったのは、あれから何年もたった今でも恥ずかしく思っています。

今も同じ悩みと格闘していますが、セラピーやライフスタイルの変化のおかげで、子どもに対する反応が変わりました。

──子どもたちにはあなたのどんなところを見習って欲しい?

公平であること。好奇心を持つこと。学びと成長を続けること。

何に関しても誰に関しても、興味深いことがあるので、それを掘り下げていかなければなりません。

──お気に入りの「家族の儀式」はありますか?

「カー・チューン」と呼んでいる車の中でいつも聞く音楽のプレイリストがあります。

プリンス、ビートルズ、ジャネット・ジャクソン、ニルバーナ、ニッキー・ミナジ、ロード、Deadmau5、ドラフト・パンク、スティービー・ワンダーの曲が入っています。

裏庭で「夏季オリンピック」もします。家の周りを走ってタイムを競うのです。まだオリーより私の方が速いですが、差はじわじわと縮まっています。

春と秋には、川に行って岩の上を飛び歩いたり、面白い石を集めたりします。水の流れが静かで岩が平らなところがいくつかあり、絶好のスポットです。

──子育てに関連することで一番難しいことは何?

常にオンでいること。

親になるということは、恐らく人生で初めて、自分から一方的に与えるだけの形で自分以外の人間に対して責任を持つことです。

子どもに対する責任は、親や兄弟、仕事、パートナーとの関係、愛犬、友人、自分自身に対して感じる責任とは異なるもの。私にとって、これを受け入れるのが一番大変です。

あとは、よちよち歩きの子どもに日焼け止めを塗ることも。

──子育て中の親御さんたちがウェブで子どもに見せるものとして、勧めるとしたら?

kottke.orgの記事から、

  1. 銀河の中央にある超大型ブラックホールを周回する星々を20年間撮影したビデオ
  2. インゲン豆が植物に成長する経過の連続撮影
  3. ボール紙でできた都市の火災


他人の力と親の態度が揃えば、子どもは納得する


Michelle Woo – Lifehacker US[原文

Photo: Courtesy of Jason Kottke

訳:春野ユリ

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