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「米国での銃規制を求める母親の会」の創設者、5人の子を3人の親で育てるシャノン・ワッツさんの子育てハック

「米国での銃規制を求める母親の会」の創設者、5人の子を3人の親で育てるシャノン・ワッツさんの子育てハック

敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ子育て術「HOW I PARENT」シリーズ。今回はアメリカで銃規制を求める市民運動に専心するシャノン・ワッツさんの子育て術です。

シャノン・ワッツさんって何をしている人?

シャノン・ワッツ(Shannon Watts)さんが創設した「Moms Demand Action for Gun Sense in America(米国での銃規制を求める母親の会)」は、銃暴力の撲滅を目指して活動する草の根運動。全米のごく一般的な市民をメンバーとしており、全米ライフル協会にとって最悪の悪夢と呼ばれてきました。

ワッツさんは仲間のアクティビストたちと共に「Wear Orange Weekend」という全国的キャンペーンを6月最初の週末に展開。5人の子どもの母でもあるワッツさんは、どのようにしてこれほど大規模な活動をしているのでしょうか。

氏名:シャノン・ワッツ

居住地:コロラド州

現在の職業:フルタイムのボランティア

家族構成:5人の子どもはケリー(29歳)、サマンサ(24歳)、アビー(22歳)、エマ(21歳)、サミュエル(17歳)

──最初に、家族とキャリアについて。ここまでの人生は概ね計画通り?それとも予想外のことが多かった?

子どもたちと私のキャリアはほぼ嬉しい驚きの連続

私は子どもを持つのが早くて、30歳前に全員出産しました。それから、40歳になる前に2人のステップドーターができました。

アクティビストになったのはたまたま。

41歳のとき、サンディ・フック・スクールの銃乱射事件が起こり、その翌日に銃による暴力について全米の母親のみなさんに語りかけるページをFacebookで始めたことがきっかけでした。

15年間企業の広報部のエグゼクティブを務めてから、専業主婦に。政治的な活動経験はありません。

自分が専業主婦からフルタイムのアクティビストに転身して、全米を飛び回って銃の安全性について話すことになろうとは、夢にも思いませんでした。

とは言え、広報部で培ったブランディングやメッセージングの経験があったおかげで、私が創設した「米国での銃規制を求める母親の会」はすぐに世の注目を集めるようになりました。

──朝のルーティンは?

更年期のせいか、毎朝6時に目が覚めます。ゆっくり寝坊するなんて、夢のまた夢。

自宅には、娘1人と息子がまだ住んでいます。娘はデンバーの大学生で、息子はもうすぐ高校3年生。

毎晩、2人に目覚まし時計をセットするように何度も言うのですが、セットし忘れるか寝過ごしてしまうかで、結局私が毎朝起こしています。

それから、スムージー(私が作れる唯一の「食べられる」料理です)を作り、みんなに「(歯でなく)舌を磨いて」と言い、自分のためにコーヒーをいれて服を着ます。

外出しない日は、家で電話を取ったりインタビューをしたり、大学院の授業の宿題を仕上げたり、ハイキングやヨガをしています。あと、1日に最低1回は瞑想します。

──家事と育児をパートナーとどのように分担している?

今は子どもたちが大きくなって自立しているので、誰が何をするか決めるのは以前よりずっと簡単になりました。

夫は月曜日から木曜日までカリフォルニアまで通勤しているのですが、家にいるときは夕食を作ってくれます。私は料理は好きでもなければうまくもないので、夫がいないときは子どもたちと一緒に毎晩外食しています。

前夫と家が近いので、10年以上彼と一緒に子育てしてきました。

我が家のように「3人の親でする子育て」が世界中に普及すればいいのに、と本気で思っています。親が1人増えると、他の2人が気づかないことにもいろいろ気づけますから。

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ワッツさんと家族

──パートナー以外に、誰からどの程度育児を手伝ってもらっている?

「米国での銃規制を求める母親の会」を始めたころを振り返ると、夫はすばらしく寛大でした。

洗濯を手伝ってくれる人を見つけてくれた(洗って、畳んで、片づけるところまでしてくれる人)!

夫から後光が射しているようでした。子どもが5人もいると洗濯物の量もすごかったから(週末大学から洗濯物を持って来る子もいました)。

また、10年間バーチャルのパーソナルアシスタントを使ってきました。

たとえば、「サムと一緒に他州のこの大学を訪問する準備をしてくれる?」と言うと、全部段取りをしてくれるので、私はそれに従って実行しています。

── 「これがないと生きられない」というガジェット・アプリ・チャート・ツールは?

私が使っているFantasticalというカレンダ―アプリは生活上、地図の役目を果たしています。もし壊れたり使えなくなったら、お手上げになります!

Kindleをどこにでも持参します。

その結果、これまで飛行機の中に忘れてきたことが何度も。そのことで夫はイライラしていますが、私は「私は世の中に文学を普及させている」と考えることにしています。

移動中はヘッドスペースアプリを使って瞑想しています。

Apple WatchのおかげでiPhoneやその関連アプリを使わずに済んでいます。それでも、ちゃんと自分のToDoや急ぎのテキストや子どもからの電話はトラッキングできています。

──子育てをするようになってから仕事のやり方は変わった?

子どもが生まれてからマルチタスキングがずいぶん増えました。

今や、一度に6種類ぐらいのことが上手にできます。母親たちが優秀なアクティビストになるのはこの能力のせいですね。

私にとって重要なのは、女性は人生でやりたいことは何でもできること、でも私には子どもたちが最優先だということを子どもたちに示すこと

実は、娘の1人が2年前に摂食障害と診断されました。それがわかった途端、その子の回復を助けることが私の最優先事項に。娘にいつでも私がついているとわからせることが大切でしたし、私自身も多くを学びました。

だって、仕事仲間が24時間私に連絡できなくても、この世の終わりにはなりません。

──どのように子どもを仕事に関わらせている?

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ワッツさんと娘のエマさん

私は「米国での銃規制を求める母親の会」のイベントがあると、国中どこであっても子どもたちを連れていきました。

私が毎日何に取り組んでいるのか子どもに見せることが大切ですし、自分が情熱を注げると思えることのためなら、それが何であれ市民運動に参加するモチベーションを持ってもらいたいと思っています。

我が家の娘の1人はゲイです。

フロリダのゲイバー・ナイトクラブ「パルス」で銃乱射事件が発生した直後に、ニューヨーク市内をニューヨーク州知事のクオモ氏と共に行進する「プライド・パレード」に連れて行ったのは、とても感動的でした。我が子を含め、誰の子どもであろうとも、自分が行きたいところに行き、生きたいように生き、銃暴力に屈しないことを目指して、私はこの仕事をしています。

──子育てで一番難しいことは何?

物事を個人的なこととして感情的に受け止めないこと

子どもは12、3歳で自立心が強くなり初めて自室のドアを閉めるようになりますし、思春期になると親を煩がるようになります(自分が親になって初めて親のありがたさがわかるでしょう)。

ティーンエイジャーを育てるのに苦労しているすべての友人たちと「米国での銃規制を求める母親の会」のボランティアの皆さんにMichael J. Bradley著『Yes, Your Teen is Crazy!: Loving Your Kid Without Losing Your Mind 』という本をオススメします。この本は、感情的にならずにティーンに接する方法をアドバイスしています。困ったティーンを増長させないコツが書かれているんです。

子育ては報われることも多いですが、同時に恐ろしく大変でもあります。

子どもが18歳になるとそれまでの大変さは終わりますが、その先は別の大変さが始まります。もっと根深い問題に直面するようになり、子どもの心の痛みも強くなり、過ちを犯すと代償も大きくなります。でも、親は自分の人生経験を活かして、子どもが大人になっていく手助けを友人のような立ち位置でしていけるようになります。

私の娘の1人は10代の頃は私の子育てを嫌がっていました。

今は22歳になった彼女が、ある日、仕事に出かける車から私を呼んで「ねえ、私、これができなかったらどうしよう」と言いました。

「ママはあなたのことを生まれたときから今日まで全部知っているわ。あなたならできるし、やるはずよ。しかも素晴らしい出来栄えでね」と私は応えました。

彼女はちょっと黙ってから、「その通りだわ。その言葉を聞きたかっただけなの。ありがとう、ママ」と言いました。

私が子どものしつけをする立場からとうとうチアリーダーの立場に変われたのだと気づいた瞬間でした。

Michelle Woo – Lifehacker US[原文

訳:春野ユリ

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