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赤ちゃんの言語能力を最大限に伸ばす「会話」の試み6つ

赤ちゃんの言語能力を最大限に伸ばす「会話」の試み6つ
Image: MIA Studio/Shutterstock.com

赤ちゃんが生まれると、新米の親は「赤ちゃんには話しかけないとだめ! たくさん話してあげて」といった忠告を、しばしば耳にするはずです。

赤ちゃんの言語能力を最大限に伸ばすには、毎日3万ワードを基準に、できるだけ多く話しかけるべし、と主張する「スーパーベビー」という本があるほどです。

またThe American Federation of Teachersによると、教育研究者のBetty Hart博士とTodd R. Risley博士は、3歳までに耳にした言葉の累計が4500万ワードに達した子どもが、大きくなってから読解や数学の問題で一番高い成績を上げたことを明らかにしその後の幼児教育の流れを変えました。

さらには、赤ちゃんに話しかけた言葉をカウントする、クリップ式のワードカウンターまで販売されています。

赤ちゃんの服につけたカウンターをアプリと連動させ、毎日のワード数の目標に達しているかどうかをチェックするというわけです。これはいわば、フィットネストラッカー「Fitbit」の言葉版と言えるでしょう。

我が子の場合

私の場合、娘が赤ん坊だったころは、発する言葉すべてが娘の耳に入るようにと、細心の注意を払っていました。食品スーパーのトレーダー・ジョーズに行けば、ショッピングカートのベビーシートに座っている娘がこちらをじっと見ているタイミングを見計らって、店の棚に並ぶさまざまなパスタの名前を片っ端から読み上げました

また、ミュージカル「エビータ」の挿入歌「アルゼンチンよ、泣かないで」をもじって「小さなベイビー、泣かないで」と歌って聞かせたこともあります。

また、芸能週刊誌「Us Weekly」から最新のセレブゴシップを読み聞かせたこともあります(なぜそんなものを、と思われるかもしれませんが、何しろ相手は生後2ヶ月の赤ん坊ですから、内容は何でもかまわないのです)。

このように、とにかく話しかけまくったのは、言語能力の発達には、生後間もない時期にどれだけ言葉に触れていたかが、とてつもなく大きな意味を持つと聞いていたからです。

MITによる新たな研究結果

しかし、2018年になった今こそ、このようにひたすら赤ちゃんに言葉のシャワーを浴びせる方法に本当に効果があるのか、考え直すタイミングなのかもしれません。というのも、マサチューセッツ工科大学(MIT)のチームが、新たな研究成果を発表したからです。それによると、子どもにしっかりした言語能力を身につけさせるには、ただ一方的に話しかけるだけでなく、相互に会話をすることが大切なようです。

この研究結果について、MIT Newsは以下のように解説しています。

認知科学を専攻するMITの研究チームが、大人との会話によって子どもの脳に変化が起きることを明らかにしました。

こうした言葉のキャッチボールこそが、ワードギャップ(注:Hart博士とRisley博士が行った前述の研究では、貧しい家庭に生まれた子どものほうが、裕福な家庭に生まれた子どもよりも、3歳までに耳にする言葉の総数が3000万語も少ないとされています)よりも、子どもの言語能力の発達に関して決定的な意味を持つというのです。

4~6歳の子どもを対象とした今回の研究で、子どもたちの脳の生理機能や言語能力の差には、「会話におけるやり取りの回数」の違いが大きく関わっていることがわかりました。この関係は、親の収入や学歴に関係なく当てはまるものでした。

この研究では、会話の録音から得られたデータを、子どもの脳のスキャン画像と比較しています。対象になったのは4~6歳の子どもですが、研究チームによれば、もっと幼い子どもを持つ親にも参考になる知見が含まれているとのことです。

赤ちゃんとの会話の試み方

乳幼児の頃からでも、子どもを会話のパートナーとみなすことはできます。子どもの言語能力とその根底にある神経の発達をもっとも強く促すのは、こうした相互のやり取りのようです。

と、Psychological Scienceに発表された今回の論文の筆頭著者Rachel Romeo氏は述べています 。ということは、親としては、赤ちゃんに話しかけるのをやめる必要はないものの、それに対して赤ちゃんが返す、言葉以外の合図や反応を読み取って「会話」を試みるべきでしょう。

以下に、具体的なやり方をご紹介します。

■ 赤ちゃんと言葉のキャッチボールをする

親: さっきのバス、見たかな?

赤ちゃん: プーガーウー

親: うん、大きくて黄色だったね!

といったやり取りを試してみてください。

■ 赤ちゃんの反応を確かめながら本を読む

絵本に出てくるキャラクターや物を、赤ちゃんがじっと見つめているようなら、そこをきっかけとして、話を膨らませてみましょう。

「あら、亀さんが気になるの! ほらごらん、甲羅があるよ。亀さんは今日、何を食べたのかな?」というように。

■ 一緒にのどを鳴らしたり、音を立てたりしてみる

赤ちゃんが歓声をあげたら、親もその真似をして、ゲームのようにキャッチボールを楽しみましょう。

■ 抱っこする前に一声かける

これは子育てアドバイザーのJanet Lansbury氏が勧めている方法です。まず「抱っこしてほしい?」「抱っこしても大丈夫かな?」と声をかけ、少し間を空けます。

こうすると、赤ちゃんに自分の必要としていること、してもらいたいことを伝える、格好の機会を与えられます。まだ話せない赤ちゃんでも、腕を持ち上げる、手を動かすなどのしぐさで「抱っこされても大丈夫」という意思を示す方法を、ひとりでに身につけるものです。

と、Lansbury氏は解説します。

■ 赤ちゃんが発する声に言葉に付け足す

私の娘は赤ちゃんのころ、ミルクが欲しいと「ミー」と声をあげていました。このような、幼い子どもの言葉を発しようとする試みを聞きつけたら、すかさず言葉を付け足してあげましょう。

「ミルクが欲しいのね? はいどうぞ、ミルクですよ! ちゃんと言えて偉かったね」といった具合です。

■ 赤ちゃんに直接話しかける

親がほかの誰かと交わしている会話を赤ちゃんに聞かせるだけでは不十分です。赤ちゃんの目を見て直接語りかけ、その「主張」にしっかりと耳を傾けてあげてください。

Image: MIA Studio/Shutterstock.com

Source: Amazon, The American Federation of Teachers, Starling, MIT News, Psychological Science, Harvard Graduate School of Education, Janet Lansbury

Michelle Woo - Lifehacker US[原文

訳:長谷 睦/ガリレオ

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