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自分を「安売り」しない。自分の価値を高めていくために意識しておきたいこと

自分を「安売り」しない。自分の価値を高めていくために意識しておきたいこと

自分を安売りするのは〝いますぐ″やめなさい。』(岡崎かつひろ著、きずな出版)の著者は、大学卒業後に入社したソフトバンクBBを経て独立し、起業10年で3社を立ち上げたという人物。初の自著である本書は、「自分を高く売れる人になってもらうこと」を目的として書かれているのだそうです。

なぜ、これからの時代に自分を高く売らなければならないのでしょうか? それには、3つの理由があるといいます。

1. 激変の時代にしっかりと保証をつけることができる存在は、自分自身だけであるため

2. 社会の一員として世の中に価値を提供できる人を時代が求めるようになり、その要求速度が加速しているため

3. しっかりと自分の望む未来を実現させていくため

(「Prologue 『セルフバーゲン』は、即刻禁止!」より)

最終的に、自分の人生の価値を決めるのは自分自身。自分をどのような人間と捉え、安売りを善とする人から身を守り、自分の価値をしっかりと認めてくれる人と出会うか。それが、成功のカギになるということ。

そのような理由から、ここでは「どうしたらもっとも無駄がなく、いち早く結果を出し、自分の価値を高めていくことができるのか?」という一点に目的を絞り込んでいるのだそうです。

「セルフバーゲン即刻禁止」がテーマだという本書のなかから、きょうはChapter3「まわりからの『評価が上がる』仕事術」を見てみましょう。

失敗経験を積むほど、自分の価値は上がる

未熟なうちの特権は、失敗が許されること。そして失敗にこそ、自分自身を輝かせるチャンスが詰まっているものだと著者は記しています。

ところで自分の経験のなかで、「本当に役に立つこと」はどんなときに学んだでしょうか? そのことについて思いを巡らせるとき、忘れるべきでないのは「人は経験から学ぶ」ということだそうです。

・約束を破って友人をなくしてしまった

・嘘をついて人から嫌われてしまった

・言わなくていい一言で、大事な契約を逃してしまった

・酒に酔って大事なモノをなくしてしまった

(52ページより)

など、さまざまな経験を通して学んできたはずだということです。そしてそれは「これから」も一緒。失敗を通して学んでいくということです。

「成功の反対は失敗ではない。失敗を恐れて何もしないことだ」という言葉があります。そして、「成功者は失敗しなかった人ではなく、誰よりも失敗をし、学んだ人」とも言います。(52ページより)

成功という山を拡大してみると、それが失敗という石ころの集まりでできていることがわかるといいます。そしてその失敗の積み重ねが、やがて自分自身の魅力になっていくというわけです。

魅力のある人は経験を語り、魅力のない人は知識を語るもの。つまりは積み重ねた失敗という経験が、必ず自分自身を魅力的に成長させ、人に勇気を与えるネタになるということ。そのため、失敗が許されるうちに、たくさん失敗を積み重ねましょうと著者は訴えています。(50ページより)

魅力のある人が大切にしている3つのこと

著者によれば、魅力のある人が大切にしている3つのことがあるのだとか。それらを意識するだけでも、魅力のある人たちに大きく近づくことができるというのです。

言い訳をしない

どんなに優れた話をしたとしても、もしそれが言い訳であったとしたら、相手からはすぐに「言い訳だな」と気づかれてしまうものです。しかし、それではあまりにもったいない。

誰にだってミスはあるのなのですから、言い訳をするくらいなら素直に謝ってしまえばいいだけの話だと著者はいいます。むしろ隠したり言い訳したりするほうが、あとを引いてうまくいかなくなってしまうわけです。

大事なのは、二度と同じ失敗を繰り返さないこと。なぜなら一番の失敗は、失敗をすることではなく、同じ失敗を繰り返すことだから。そこで著者は、「失敗しやすいことリスト」をつけることを勧めています。仕事をはじめる前にそのリストを見返し、「よし、このことに気をつけて仕事しよう」と気を引き締めるべきだということ。

人のせいにしない

たとえば電車が5分遅れ、「電車が遅れたから遅刻しました」と、それを遅刻の理由にする人がいたとします。そんな人に対し、著者は疑問を呈しています。そもそも魅力ある人は、そんなギリギリな行動計画を立てないもの。数分の電車の遅延による遅刻くらい許されると思っている、その意識の低さこそが問題だということ。さらには、人のせいにしなければ、いくらでも改善点が見つかるともつけ加えています。

・上司に催促のメールをすればよかった

・別の言い方をすればよかった

・資料の準備をもっとしておけばよかった

・相手を知る努力をもっとすればよかった

・あと10分早く動けばよかった

(58ページより)

などなど。魅力ある人になるためには、人(環境)のせいにせず、自分に矢印を向けることが大切だという考え方。

人に華を持たせる

なんにせよ大事なのは、「勝ったときには運がよく、負けたときは自分のせい」という考えること。特にビジネスの世界でありがちなのは、「勝っているときは自分のおかげ、負けているときは人のせい」という考え方。しかし、それでは魅力のある人になれなくて当然だということです。

人を立てている人こそが、まわりから立てられるのだと著者は主張しています。特にうまくいっているときにこそ、まわりに感謝し、まわりを立てることが大切なのだと。

(54ページより)

「やりたいこと」より、「やる価値があること」をやる

「やりたいことをやりたい」と言う人は少なくありません。そして、「やりたいのはどんなことですか?」と問うと、「親孝行したい」「社会に貢献したい」「人の役に立つ仕事がしたい」「認められる自分になりたい」など、さまざまな答えが返ってきます。

もちろんそれらも、やりたいことであることには違いないのでしょう。しかし問題は、「実際いまやりたいことかどうか」は別だということ。つまりは現時点でやっていないから「○○したい」と口にするわけで、別な言い方をすれば、将来やりたいとは思っていても、いま自分の時間を犠牲にしてまではやりたいとは思っていないということ。

そして魅力的な人ほど、「やりたいか・やりたくないか」で物事を選択してはいないといいます。そもそも、どんなにやりたいと思っていることでも、必ずやりたくないことも含まれているもの。「やりたいか・やりたくないか」の問題ではなく、「やる価値があるか・やる価値がないか」の問題にもなるということ。

それは人生も一緒で、やりたいことをやるためには、「やりたくはないけど、やる価値があること」をやる必要があるわけです。そして魅力的な人は、いつも「やる価値があるかないか」で物事を見ているといいます。

だからこそ、「やりたいことをやりたい」というステージを卒業し、「やる価値があること」をしていきましょうと著者は提案しています。(68ページより)




ここに示されたメッセージは難解なものではなく、それどころかとてもシンプル。だからこそ無理なく読み進めることができ、「自分を安売りしないためのコツ」が身につけられるというわけです。自分自身のブランド価値を高めたい方は、ここからなんらかのヒントをつかむことができそうです。

Photo: 印南敦史


印南敦史

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