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芸術は理論だ。「ミケランジェロ超え」を本気で目指す元落ちこぼれ彫刻家の合理的アプローチ

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芸術は理論だ。「ミケランジェロ超え」を本気で目指す元落ちこぼれ彫刻家の合理的アプローチ
Image: Mugendai(無限大)

芸術一家に生まれながら、美大を目指し3年間浪人。一時は家族にまで才能を危ぶまれつつも、今では真剣にミケランジェロを超えることを目指しているという、とんでもない彫刻家が日本にいます。

IBMのWebメディアMugendai(無限大)に登場していたのは、「彫刻家として、人類未達の領域に到達したい」と語る奥西希生さん。一体どのような人物なのでしょうか。

「古くて新しいものを作る」。室町時代に途絶えた技術を再現することに成功

鎌倉を拠点とする奥西さんは、動物の木彫や仏師として活躍する若手彫刻家です。その作風はもちろん、奥西さんが注目されているのは「鎌倉仏師」という技術。鎌倉時代に同地方で編み出された仏像製作の技術なのですが、現在では「幻」とも呼ばれるなど、すでに室町時代後期に途絶えてしまっていたもの。

古くて新しいものを作る」ことにこだわりがあると語る奥西さん。学術的な研究などを参考に、なんと鎌倉仏師の再現に見事に成功したそうで、ご本人いわく「この技術を習得しているのは、室町時代以降で自分だけだと断言できる」とのこと。

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Image: Mugendai(無限大)
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Image: Mugendai(無限大)

芸術は才能ではなく論理。人類未達の「レベル1」を目指す方法論とは

そんな奥西さんですが、実は最初から器用だったわけではなく、中学3年生から美大進学の勉強を始めたにも関わらず、3年も浪人してしまったのだそう。

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Image: Mugendai(無限大)

しかし、その浪人生活の間で、失敗が多い分、なぜダメだったか、どうすればよかったかという知識が蓄積され、結果的に器用だった人より良い作品が作れるようになったことに気づいたのだとか。

奥西さんは境地とも呼べそうな心境に達します。それは「芸術は感性や才能の世界だと思われがちだが、実は理論が最も重要なのではないか」ということ。ご本人は以下のように語っています。

芸術は才能や感性が重要とよく言われますが、作り手はそうしたあいまいな感覚だけに依ってはいけない世界だと思っています。(中略)こういう手順で作業をすればこういう結果が出る、こう考えたらこういうふうになると、技術も感性も、後に続く彫刻家のためにも理論として明確に確立していかなければいけないと思います。

そのために奥西さんが行ったのは、目標設定。もがき苦しんでいた17歳の頃、自分がこれから進むべき道を10段階の階級に分類し、それぞれの階級でクリアすべき項目を挙げていくという方法でした。最下部のレベル10は当時の自分、上から2番目のレベル2ミケランジェロなど歴史上最高峰とされる彫刻家たち。そして目指すべきレベル1は、人類未達の領域となります。なんとも壮大、かつ論理的なアプローチですよね。

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Image: Mugendai(無限大)

ほかにも、作品づくりの際は外界を完全にシャットアウトするというストイックさや、製作時のBGMは孫正義さんの講演音声など、芸術好きな方もそうでない方も楽しめるインタビューは、Mugendai(無限大)よりぜひ続きをお楽しみください。


Image: Mugendai(無限大)

Source: Mugendai(無限大)

渡邊徹則

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