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素晴らしいストリートフォトやスナップ写真を撮るためのヒントとテクニック

素晴らしいストリートフォトやスナップ写真を撮るためのヒントとテクニック
Image: Ben Fractenberg

私はここ10年あまり、プロのフォトグラファー/カメラマンをしていますが、ストリートで写真を撮るときは、いまでも少し緊張します。

それでも、ストリートフォトグラフィーが昔よりは撮りやすくなっているのはありがたいことです。iPhoneなどの新しいテクノロジーのおかげで、人の目をあまり引かずに、クオリティーの高い写真を撮れるようになりました。

今回は、私が経験的に学んできた、ストリートで素晴らしい写真を撮るためのヒントを紹介します。

被写体に近づく

報道写真の世界では昔から「その写真が良くないとしたら被写体に近づいていないからだ」という格言があります。とくにスマートフォンで撮影するときには、本当にその通りだと思います。スマートフォンでズームやトリミングを多用すれば、写真のクオリティーは大きく低下します。

たとえば下の写真を見てください。被写体に十分近づいて撮影しているので、顔のしわまではっきりと見えます。

次の写真は、大統領選の後に、トランプタワーを取り囲んで抗議をする人びとを撮影したものです。デモ隊と一緒に行進していると、この男性がメガホンで叫んでいるのを見つけました。私は群衆をかき分けて男性の目の前まで行き、この写真を撮りました。

また、気恥ずかしさを乗り越えて、知らない人に話しかけなければならない場面もあります。Albertと出逢ったのは、ニューオリンズのフレンチクォーターを散策中のことでした。私はスマートフォンを見せながら彼に声をかけ、自分が街中でこうして写真を撮っていること、それを心から楽しんでいることを、フランクな感じで伝えました。人はこちらの熱意をわかってくれます。自分がしていることに心から打ち込んでいる様子を見せれば、見知らぬ人でも要求に答えてくれるものです。

何分か話し込んで、Albertの人となりをそれなりに把握してから、写真を撮らせてほしいと頼みました。撮った写真をInstagramに載せていることを伝え、それまでにさまざまな人を撮ったスナップ写真を見せて、私がどんな仕事をしているかを理解してもらいました。それから、会話を続けながら、何枚もの写真を撮りました。Albertは最後のほうはすっかり警戒心を解き、こちらのスマートフォンを気にしなくなりました。

その瞬間を待つ

もう1つの優れた戦略は、カメラを先に構えておきその瞬間が訪れるのを待つことです。先日、マンハッタンのダウンタウンを歩いているときに、暗い水たまりに色鮮やかな壁画が映っているのに気がつきました。

それだけでも素敵な風景でしたが、何か動きを加えたいと思い、5分間ほどひざまずいて待っていたところ、黒い服を来た男が通りがかり、ご覧のように、写真に動きとコントラストを付け加えることに成功しました。

私が写真を撮っていても、ほとんど誰も気にしていませんでした(ニューヨーカーたちは、おかしな行動をとっている人に慣れていますからね…)。とはいえ、ごくたまに、カメラの前を気にせず通るように促さなければならないケースもあります。

#streetphotography #nyc

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下の写真は、グリーンの壁にテープを剥がした跡が白い枠のようになっていたので、誰かが枠の中に収まるのを待って撮影したものです。この女性はどこか目を引くところがあり、写真に動きを付け加えてくれそうな気がしたので、シャッターを切りました。

#nyc #streetphotography

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シャッターに指を乗せておく

私はいつも、スマートフォンを手に持って、周囲に気を配るようにしています。ニューヨークのように忙しい都市では、いつどこで何が起きるかわかりません。

たとえばあなたがiPhoneを使っているなら、画面を下から上へスワイプして、さらに右下にあるカメラボタンを押すような面倒なことをしなくても、カメラにすばやくアクセスできるようにしておきましょう。

20180107-streetphoto02

下の写真は、雨のミッドタウンで、目の前を通り過ぎる男性を撮ったものです。このショットを逃していたら、後々まで後悔していたことでしょう。ラッキーなことに、男性が交差点の反対側からこちらに歩いてくるのが見えたので、スマートフォンを取り出して、男性のほうへ寄っていくだけの時間的余裕がありました。男性が私に気づいている様子が、この写真をさらに面白いものにしています。

人通りが多いストリートでは、私がカメラを構えていることに気づく人はほとんどいません。たとえ気づいても、みんな急いでいるので、わざわざ足を止めて、いま何を撮ったのかと尋ねてきたりはしません。

Anonymous #nyc #streetphotography

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スマホではなく通常のカメラを持って歩くときは、ショルダーストラップを使ってカメラが手の近くにくるようにします。そうしておけば、ファインダーを除く余裕がなかったり、気づかれずに撮影したいときに、腰だめで早撃ちをすることができます。

そのためには、レンズをどの角度に向ければ何が映るのかがわかるまで練習する必要があります。可能であれば、最初のうちは広角レンズを使うことをおすすめします。そのほうが被写体を捉えやすくなるからです。撮影後に必要な部分をクロップするのは簡単です。

カメラを使うときのもう1つのヒントは、絞り値をF8あたりにすることです。そのほうが、前景と背景の両方にフォーカスが当たりやすくなります。つまり、成功率が高まるということです。

決定的瞬間

スマートフォンやカメラをいつも手元に置いておけば、決定的瞬間を捉えられる確率も高まります。下の写真は、カフェで隣の席にいたカップルが、大胆にいちゃつきはじめたところを捉えたものです。

Happy Monday #nyc #streetphotography #blackandwhitephoto

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私はすばやくシャッターを切りました。そんなこと恥ずかしてくとてもできない? 人間のリアルな姿を捉えたければ、その気持ちを乗り越えなければなりません。ときどき、撮った写真を本人に見せることもありますが、Instagramに載せたり、周囲の環境をドキュメントするつもりで撮った写真なら、必ずしも被写体本人に見せる必要はありません。公共の場所で撮ったものならなおさらです。

光を追いかける

光の具合が悪いと、せっかくのおもしろい構図も台ナシになります。できるだけ、日の出の直後や、日没の1時間前などの、光が柔らかく暖かいゴールデンアワーに野外で撮影をするようにします。

また、曇りの日は光が拡散し、くっきりした影ができません。ポートレイトを撮影するときには、そのほうが被写体に光が均等に当たって良い写真になります。秋や冬も、太陽が低い位置にあるときに撮影するには最適の季節です。くっきりした長い影ができて、風景がドラマチックになります。

たとえば、下の写真は、2月にミッドタウンを歩いているときに撮影したものです。

Power Lunch #nyc #blackandwhite #streetphotography

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晴れた日は、太陽の位置に気をつけてください。たとえば、ポートレイトを撮るなら、太陽が自分の背中側に来るようにして、被写体が逆光にならないようにします。もちろん、シルエットを撮りたいなら話は別です。

下の写真は逆光で撮影した事例です。背景のストリートが白飛びしているのがわかります。もっとも、夏の暑さを表現したいときなどは、この効果を積極的に利用することができます。

Summer Sun #nyc #streetphotography #portrait #blackandwhite

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構図を考える

ストリート写真では、スタジオ撮影のように構図を決めている余裕はありません。とはいえ、被写体をどこに配置するのかを考えておくことは重要です。

大原則の1つは、毎度のごとくフレームの中央に被写体を配置してはいけない、ということです。三分割法などのテクニックを使えば、変化のある写真を撮ることができます。フレームを縦横に三分割して、被写体を分割線上や分割線の交点に配置するやり方です。

ちょうど、わかりやすいサンプルが以下にあります。

20180107-streetphoto03

このテクニックを用いることで、あなたが被写体だけでなく、その周囲にも気を配っていることを、写真を見る人に伝えることができます。

また、フレーム内を走る縦や横のラインが、見る人の視線をどのように誘導するかについても注意を払ってください。

下の写真では、歩道を走る曲線が、見る人の視線を写真の手前から後ろのほうで十字架を持っている人物へと導いています。この場合も、被写体がフレームの中央には配置されていないことに注意してください。

Cross to Bear #blackandwhite #streetphotography #nyc

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細部が物語る

人物や風景が写真のすべてではありません。時代や場所を物語る、小さな細部にも注目してみましょう。

この風景に出会ったとき、かつてはニューヨークのシンボルでもあったコーヒーカップにまつわる、おもしろいスチール写真になるだろうと思いまいた。

Still Life in Manhattan #nyc #streetphotography

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下の写真で何を表わしたかったのか自分でもよくわかりませんが、地下鉄の構内でこんなものがあったらかなり不穏な気持ちになります。

Snack Attack #nyc #schlepnyc

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おもしろいとか、場違いだ、という感覚は万人に共通するものがあります。自分が興奮を覚えるものは、他の人にとってもそうである可能性が高いのです。

キャプションをつけてみる

優れたキャプションは写真に写っていない情報を伝えることができます。誰かのポートレイトを撮ったなら、その人の名前と紹介文を付け加えてみましょう。見る人にとっても、写真の背景や文脈が理解できるのでありがたいはずです。

Instagramのこの写真に付けられた紹介文は、米国の退役軍人の厳しい現況や、何百万という人が経済的困難に陥っていることを伝えています。

また、より多くの人に写真を見てもらいたかったり、ソーシャルメディアでフォロワーを増やしたい場合は、どんなハッシュタグをつければ、人々の関心を呼べるのかを考えてください。Instagramでは、そのタグを使った人数がわかるので、だいたいどれぐらいの人の目に触れそうかを推測することができます。

ただし、やりすぎてはいけません。私の経験では、ハッシュタグをつけるなら3〜4つぐらいが適当です。それ以上になると、うっとうしく感じられます。もっとも、可能な限り積極的にタグを活用したいという人は、キャプションの下にピリオドを1つ打ちながら何行か改行して、その下にハッシュタグを並べることもできます。

同僚のAnthony DelMundoさんが、この方法をうまく使っています。

20180107-streetphoto04

写真アプリを使う

Camera+』など、スマートフォンのカメラ機能を強化してくれるアプリを使うのもよいでしょう。たとえば、被写体にフォーカスを当てながら、露出は別の場所に設定することができます。

以前、カリフォルニア沿岸を妻と旅行していたとき、途中下車をしてビッグ・サーを散策しました。下の写真は、トンネルの中をこちらに向かって歩いてくる妻にフォーカスを当てて撮ったものです。露出は背景の海に合わせてあるので、妻の姿はシルエットになり、トンネルも真っ黒になっています。

Through the Looking Glass #travel #california @alinamedler

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ここで紹介したヒントがあなたのお役に立つことを願っていますが、大切なことは、優れた写真家になるには忍耐が必要だということです。常に新しいテクニックを学び、コンフォートゾーンから出る努力をしてください。そして、上達する唯一の道は、外に出て、写真を撮ることであるのを忘れないでください。


Image: Ben Fractenberg

Source: Ben Fractenberg/Instagram, Wikipedia, Anthony DelMundo, Camera+

Ben Fractenberg - Lifehacker US[原文

訳:伊藤貴之

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