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退去時の金銭トラブルは、物件を契約する時から始まっている

退去時の金銭トラブルは、物件を契約する時から始まっている
Image: TY Lim/Shutterstock.com

好みの部屋が見つかり、契約も済んでひと安心。鍵をもらった瞬間にこみあげてくるのが“我が家感”です。しかし、まだまだ第三者的な目線ですべきことが。それは、退去時のトラブルを回避するための入居前後のチェックです。

退去時に起こりやすいトラブルは? それを事前に回避するコツは? 不動産・住宅に関する総合情報サイトSUUMO編集長・池本洋一さんと事業開発部グループマネージャー・小泉清さんにうかがいました。

契約時はトラブル回避を慎重に

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Image: Stock-Asso/Shutterstock.com

お金は振り込んだ、印鑑は持った。うれしさと緊張で気持ちが高ぶったまま臨んでしまいがちな”契約“。気持ちはわからなくはないけれど、不動産屋さんが読み上げる契約内容を上の空で聞いては絶対にいけません。「退去時のトラブルは、契約するときから始まっていると言っても過言ではない」と池本さんは断言します。

賃貸契約を結ぶ際には「宅地建物取引士」が入居者に対して、物件の設備などの詳細や契約条件について説明することが法律で義務づけられています。その上で契約書にサインする運びとなれば承諾したものとみなされるため、あとで「聞いてない」と訴えてもどうにもなりません。

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Photo: ヨコヤマコム

契約書はかなり重要。少しでも不明点があればクリアにしておくことが大切です。特に気にかけてほしいのが契約書の“特約事項”という部分です。ハウスクリーニングの費用負担など、入居者が気になる点はここに書かれていることが多いので、しっかりチェックしてください。

と、池本さんは言います。あらためて筆者の契約書を見てみると“特約事項”にはハウスクリーニングの項目があり、「契約終了後に伴う建物明渡後、乙(筆者)の費用負担で、室内(エアコン類及びバルコニー等を含む)のクリーニングを行うことを乙はあらかじめ承諾する」とありました。

また、敷金ゼロの物件を選んだにも関わらず、契約時に退去時にクリーニング代として家賃の50%の金額を請求すると告げられた…なんて話も。

賃貸住宅紛争防止条例」いわゆる“東京ルール”というものがあるとは知っていましたが、それによって入居者は守られてもいるとも思っていたので、大切なことを契約時にさらっと告げられて唖然…。

言葉も難しく、わかりにくい契約書の内容。受け身ではなく、サインする前に「クリーニングについてはどうですか?」「どの程度のよごれが入居者の負担になるんですか」と、自分からちゃんと聞いておくことも大切かもしれません。

原状回復はどこまで必要?

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Image: Jaromir Chalabala/Shutterstock.com

退去時のトラブルでもっとも多いのが「原状回復」の費用負担。経年劣化か故意の損傷なのかといった見極めがしにくいのがその理由です。そんなトラブルを減らすために、国土交通省も原状回復の費用負担についてガイドラインを設けています。

一般的に、貸主の負担となるのは「経年劣化」「通常損耗」で、テレビや冷蔵庫の電気焼け、畳やフローリングの日焼け、画びょうやピンを刺した跡、家具の設置による床・カーペットのへこみなど。“特約事項”に記載がない場合は、基本的にはルームクリーニングも貸主負担となることが多いようです(明らかに故意に汚したと思われるケースは例外)。

入居者の負担とされるのは、不注意でつけた汚れや故意につけた傷故障や不具合を放置したことで拡大した傷など。たとえば、 タバコによる畳の焼け焦げ、部屋の模様替えで床や柱につけた傷、結露を放置して広がったカビ、ペットの飼育による汚れ、など。

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Photo: ヨコヤマコム

どんなにいい鍵だからと言われたって、鍵交換で5万円なんてありえません。相場を調べるなど事前準備をして交渉してください。

と小泉さんは言います。 明らかなものは仕方がないとして、退去精算時のコストが納得できないものであれば、相場をチェックするなどして交渉するのが賢明だそう。ちなみに目安として一般的なのが、ハウスクリーニングは1㎡1000円(30㎡で3万円)、エアコンクリーニングは1万円~1万2000円(1基)、鍵交換で1万5000円ほど。

入居前後の「原状回復」対処法

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Image: FotoDuets/Shutterstock.com

退去時の「こんなはずじゃなかった」を未然に防ぐために、入居前後にできる対処法を池本さんと小泉さんに教えてもらいました。

■ まずは家の隅々までをチェック

傷や汚れの有無、備品のパーツの有無などは入居時にくまなくチェックしたいポイント。自分のせいにされないように、写真を撮り(日付入りがベスト)、必要であれば不動産屋さんや大家さんに伝えておくのもよいでしょう。気づいていたのに報告を怠って汚れやカビが広がった場合、クリーニング代を請求されることもあるのでご注意を。

■ 契約期間以前に退去すると…?

基本的には、早く退去するぶんには入居者が追加で費用を求められることはありません。ただし、フリーレントなどのように入居時に何らかの特典がある物件は、契約書の”特約事項“に「2年以内に解約すると違約金が発生する」といった条件が書かれていることもあるので、注意しておきましょう。

退去告知は、一般的には1カ月前ですが、2カ月前の物件もありますし、退去すると言った翌月の末日までの家賃を払わなければいけないケースや、告知した日の一カ月後(たとえば、3月8日に告知したら4月7日までに退去)で出られるケースもあります。契約時はもちろんですが、更新時に契約書が新しくなった場合にも必ず目を通しておきましょう。

Image: ヨコヤマコム, Shutterstock.com1, 2, 3, 4

Source: SUUMO, 東京都都市整備局, 国土交通省

大森りえ

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