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10代の我が子にお酒をすすめてはいけない理由:調査結果

10代の我が子にお酒をすすめてはいけない理由:調査結果
Image: Rawpixel.com/Shutterstock.com

Rawpixel.com/Shutterstock.com駐車場の片隅で、同年代の友達とひそかにアルコール度数の高い酒をがぶ飲みされるよりは、親の目の届くところで、酒を買ってきて飲ませ、様子を見守るほうが安全だというわけです。

中には、自分も10代のころに親から酒をすすめられたが、それで良かったと思っているという人もいます。Redditのスレッドには、「家族が自分を信頼してくれているとわかって責任感が生まれ、バカな行動は慎むようになった」との書き込みも。また、別のRedditユーザーも、こう書き込んでいます。

大学に入るころには、自分がどれくらい飲めるかがわかっていた。大学で出会った友人たちの中には、そこがわかっていない子もいた。

こうした体験談はあるものの、医学誌のThe Lancetに掲載された論文によると、アルコール依存のリスクから10代の少年少女を守るには、これは効果的な方法ではないとのことです。実際、この論文を見る限り、危険な結果を招きかねないようです。

オーストラリアの専門家が行ったこの研究では、10代の少年少女1927人を対象に、6年間にわたって追跡調査を行いました。その結果、ある1年間に親からのすすめでアルコールを口にした者は、その翌年に別のルートでお酒を入手する確率が、そうでない者と比べて2倍に跳ね上がることがわかりました。

また、調査期間の終了時点で、親経由とそれ以外のルートの両方でお酒を入手した10代の少年少女のうち、大量飲酒を経験したと回答した者は81%に達しました(大量飲酒とは、1回の飲酒体験で4スタンダードドリンク以上のアルコールを摂取した場合を指します)[訳注:スタンダードドリンクはオーストラリアで使われているアルコール摂取単位で、1スタンダードドリンク=純アルコール10g/12.5mlに相当]。

これに対して、親以外のルートでしかアルコールに触れていなかった10代の少年少女の場合は、この割合は62%でした。さらに、10代のころに親から酒をすすめられていた人のほうが、全くアルコールに触れる機会がなかった人と比べて、アルコール依存症の症状を示す可能性が高くなることも分かったのです。

とは言っても、この研究結果をすべて鵜呑みにするわけにはいきません。これは観察的研究であり、社会経済的に低い階層に属する若者が占める割合は、社会全体と比べると、調査集団では低くなっています。さらに重要な点として、親がすすめたお酒の量や、すすめられた状況が考慮されていない点は指摘しておくべきでしょう(母親の昇進を祝って、フルートグラスに注がれたシャンパンを1杯いただくのと、エナジードリンクにリキュールを注いだ強烈なカクテル「イエーガーボム」5杯を一気飲みするのとでは大違いです。また、安全なお酒の飲み方についてあらかじめ話を聞かされていたのか、お酒が入っているキャビネットの鍵を渡されただけなのか、という違いもあるでしょう)。

また、この研究はオーストラリアで行なわれたものであり、ほかの国にそのまま持ってこられるかどうかについてはわかりません。それでもこの結果は、子どもにお酒を飲ませる親に関する過去の研究結果とも一致しています。これらの研究によれば、親が10代の子どもにお酒を飲ませると、大量飲酒や薬物乱用などの問題行動につながる危険性があるとのことです。

というわけで、「法的に飲酒が可能になる年齢まで、自分の子どもにお酒を与えてはいけない」というのが、専門家から親へのアドバイスです。そんなことをしたら、さらにお酒を飲むようになるだけだからです。親が見ているところでお酒に親しんだからといって、節度ある飲酒習慣が身につくという科学的証拠はありませんし、逆に子どもたちをリスクにさらす危険性さえあるのです。


Image: Rawpixel.com/Shutterstock.com

Source: Reddit, The Lancet, The New York Times

Michelle Woo - Lifehacker US[原文

訳:長谷 睦/ガリレオ

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