新年の誓いは、成長を先送りにする
- カテゴリー:
- LIFESTYLE

元日なんて、単なる大みそかの次の日にすぎません。
あなたも元旦に「今年こそ飛躍の年に」なんて大それた計画を立てたかもしれません。
でも、ひとこと言わせてください。そんな計画、実現しませんよ。だって、「新年が来たら新しいバージョンの自分が正しい行動をとってくれるだろう」なんて、期待した時点でアウトですから。
大きな目標より、段階的な小さな一歩を
新年の誓いには、かなり深刻な問題があります。いえ、成長を願うことを否定しているのではありません。ただ、それを敢えて新年にするなんて、自ら失敗を求めているようなものだと思うんです。
たとえば元旦に、「スターになる」なんて大それた非現実的な目標を定めた人もいるでしょう。でもね、もっと現実的な、地に着いた目標を目指しましょうよ。
短期間でできる目標を。それを達成してから、次に進めばいいのです。そう、一歩一歩、着実に。気が付いたら遠くまで来ているような、そんなシステムを自ら作りあげましょう。
それに、プロジェクトに取り組むにあったって、1年という期間は長すぎです。飽きてやめるか、忙しくなってやめるか、単に忘れてしまってやめるかのどれかになるのは目に見えています。
今から1年前のお正月に立てた計画なんて、思い出せない人がほとんどではないでしょうか。
逆に、新年の誓いは意図せぬうちに、自分の目標に時間的制約を設けているともいえます。
そのせいで、たとえ目標を覚えていたとしても、大みそかには「あーあ、達成できなかった」と嘆く人が多いでしょう。
10キロやせたけど、クリスマス休暇で11キロリバウンドしてしまった。もっと旅行に行きたかったのに、町を出たのは出張の1回だけだった。本をたくさん読むつもりだったが、気合を入れてお正月に買い込んだ本を読みきれずに終わった。などなど、できなかった自分に失望するだけです。
そうなるくらいだったら、もっと段階を踏んで成長できるように、余裕を持ちましょうよ。
いえ、締め切りが有効なときもありますが、「ギターを弾けるようになる」とか「新しい言葉を習得する」といったざっくりとした目標の場合、そのメリットは期待できません。
大みそかに独り座ってだましだましコードを弾いてみたり、中国語で何とか1文を作るのに奮闘しながら、何もできなかった自分に腹を立てるのがオチですから。
いつやるの?今でしょ!
けっきょく「新年の誓い」なんて、自分の成長を先送りしているに過ぎないのです。
「よし、これをやろう。新しい年が来たら」なんて言っているようでは、時間のムダだと思いませんか?
ご存知のように、人生において時間よりも大切なものはありません。変わりたければ、ブランドのスローガンのように「just do it」すべし。言い訳は無用です。
「来年をよりよくする」のではなく、今をよりよくしましょう。そう、今しかないんです。
ここまで言ってわからない人は、こう考えるといいでしょう。
あなたの人生は、とても長い1年だと思ってください。そこには新年の再出発もリセットも、ターニングポイントもありません。ただあなたが存在している、長い長い1年があるだけなのです。それでもまだ、二の足を踏みますか?
Image: David Davies/Flickr
Patrick Allan - Lifehacker US[原文]
訳:堀込泰三
ランキング
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5