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繰り返し見る悪夢を止める方法

繰り返し見る悪夢を止める方法
Image: Sergey Mironov/Shutterstock.com

何度も見る悪夢があります。私は何かとてつもなく悪いことをしでかし、何者かに追われています。何をしたのかはわかりません。夢の中で私はとにかく走っています。走って、走って、走って、あわや捕まりそうになるところで目が覚めるのです。夢の中で感じているのは基本的に恐怖感ですが、それ以外にも、恥ずかしいという感じもあります。目が覚めるといつも、重く暗い気持ちになっています。

こうした夢を見るのは私だけではないようです。多くの人が慢性の睡眠障害を抱えています。「おそらく大多数の成人が、一生の間に、繰り返し見る悪夢を少なくとも1つは経験しており、成人の5〜6%が悪夢を見るせいで慢性的な睡眠障害に陥っている」と、モントリオール大学と睡眠医療先端研究センター(Center for Advanced Research in Sleep Medicine)のAntonio Zadra教授は言っています。

こうした悪夢はいくつかのカテゴリーに分けられます。たとえば、十分な準備ができずに試験の日を迎えてしまう「試験の夢」や、自分や大切な人が死にそうになる「健康に関する悪夢」、あるいは、私が見るような「追いかけられる夢」などです。

本当に恐ろしい夢であれ、いらいらさせられるだけの夢であれ、多くの人がこの夜の騒乱をなんとか止めたいと願っています。実際、私が悪夢を消し去る方法を調べているとき、Q&AサイトAsk Metafilterでこんな質問をしている人を見かけました。

悪夢を消滅させることはできませんか?

私は、繰り返し見る悪夢を止める(あるいは、怖くない夢に変える)にはどうすればいいかを知るために、イメージリハーサル療法とよばれるテクニックで悪夢の犠牲者を助けている睡眠の専門家に話を聞くことにしました。

最初にすべき質問は「その悪夢は新しいものか?」だと、心理学者、睡眠の専門家で、Children's National Health Systemで睡眠医療の副所長をしているDaniel Lewin氏は言っています。突然悪夢を見るようになったり、睡眠障害がはじまったりしたときは、「人間ドックの検査が必要」だと同氏は話します。まず、「甲状腺機能障害」「PTSD」「うつ病などの」「身体的」「精神的健康障害」がないかを調べることが重要です。「まれに重大な問題が生じていることがある」とLewin博士は言っています。ですので、睡眠障害が突然発生した場合は医師の診察を受けてください。

普段の生活に何が起きているのかを考える

患者の夢の内容を聞いて、睡眠医師は治療方法を考えます。たとえば、試験の夢に関していえば、経験的に言えることがいくつかあります。

単純にこの夢を無視したり、消し去ろうとすれば、重要なメッセージを聞き逃すことになるかもしれません。こうしたタイプの悪夢は、人生の特定のタイミングで見ることが多く、あなたが自信喪失状態に陥っていることを暗に示します。仕事、人間関係、家庭、自分自身など、何かについて自信を失っているのです。

こうした夢は、重要なプレゼンなど、「何らかの大仕事を目の前にして、自分は本当に準備ができているのだろうかと疑う気持ちがあるときに見る傾向がある」とZadra博士は言っています。

ですので、少し時間をとって、いま自分に何が起きているのか、どんなストレスを抱えているのかを振り返ってみてください。

博士によると、必ずしも試験そのものに関係するとはかぎらないそうです。ほかに手に負えないと感じている課題はありませんか?

自分は思ったよりデキる人間ではないかもしれないと、疑いの気持ちが芽生えているのかもしれません。そうした感覚を無視したり、消し去ろうとするよりも、その感覚に注意を向けたほうがいいですよ。

最近、気分が落ち込み気味だったり、不安を抱えながら仕事をしているなら、メンタルヘルスの専門家の助けを借りるのも良い考えです。

夢をリハーサルする

にわかには信じられないかもしれません。あんなに怖い夢をリハーサルするだって? でも、Zadra博士が悪夢に苦しむ人たちを助けるために主に用いる技法が、このイメージリハーサル療法なのです。

悪夢を見て目覚めた朝、1枚の紙を取り出し、夢の中で出てきたもののなかで、変えたいと思う要素を書き出してください。頭の中で思い浮かべるだけでもかまいません。内容はどんなことでもいいのです。

結末を変えるなど大きなことでもいいし、壁の色など細かいことでもかまいません。

その悪夢がどんな物語構造を持っているかによりますが、(細部を少し変えた)悪夢をリハーサルすることで、その夢を見る頻度や恐怖の強さを低減できます。

私が、いつも見る追いかけられる夢のことを話すと、博士はいくつかの指示を与えてくれました。

夢の中で、公園の中に逃げ込んだり、車に乗り込んだときに、見た記憶があるものを書き出してください。

つまり、追いかけられて、壁をよじのぼったり、街中を走り回っているときに、何か気づいたものはないかということです。

私は、追っ手から逃れようとドアから駆け出すときに、いつも同じ柱を見かけると言いました。「それがあなたが夢を見ているという手がかりになる」とZadra博士。柱を見た瞬間に、夢の筋書きを変えるよう、アクションを起こします。「追手に向き合いますか? それとも空を飛んで逃げますか?」と博士は尋ねます。

前もって考えておくことで、夢の最も恐ろしいパートに効力をなくしてしまうことができます。Lewin博士も同意します。

夢は変えられます。恐怖と向き合い、それが何なのかをよく調べてください。夢の筋書きを変えることに集中するのです。また、明晰夢の技法を使って自分の夢に積極的に関われば、さらに筋書きを変えやすくなります。

明晰夢

「夢をコントロールできる幸運な人たちもいる」と米LifehackerのPatrick Allanが、「眠っているときに最高の体験ができる?『明晰夢』を実際に見てみよう」の中で説明しています。「明晰夢とは、自分でつくった遊園地で遊び回るようなものです。行きたいところに行き、したいことをすることができます。そこはあなたの世界です。完璧な明晰夢なら、あらゆることを好きなようにコントロールできるのです。スーパーヒーローみたいに空を飛びたい? 可能です。私は飛んだことがあります。恐怖を抱かずにいじめっ子と対峙したい? 簡単です。美しい理想の相手とロマンチックな関係になりたい? 間違いなくなれます。

想像してみてください。毎晩眠りにつくたびに、途方もないファンタジーの世界へ旅立つことができて、目覚めたときには疲れもなく心身ともにリフレッシュできているところを。それが明晰夢です。

明晰夢は今とても人気のある話題で(Radio Labのこのポッドキャストがおもしろい)、なかには、明晰夢を使って悪夢を怖くないただの夢に変えられる人たちもいます。とはいえ誰もがうまくいくわけではない、とZadra博士は指摘しています。当然ながら、明晰夢を自由に見られる人でないかぎり、明晰夢を使って悪夢をやっつけるのは難しいということです。でも、自分でつくった遊園地で遊んで見たい人は、試してみる価値はあります。まずは上のポッドキャストと『Exploring the World of Lucid Dreaming』をチェックしてください。

私はイメージリハーサル療法を試すつもりです。例の柱が見えたら、向き直って反撃します。とくに、恥ずかしさを感じる部分と向き合おうと思います。


Image: Sergey Mironov/Shutterstock.com

Source: The Zadra Lab, Ask Metafilter, Children's National Health System, Radio Lab, Amazon

Leigh Anderson - Lifehacker US[原文

(訳:伊藤貴之)

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