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なぜ、罪悪感が子どもの良心を育むのか?

なぜ、罪悪感が子どもの良心を育むのか?
Image: Anan Mohamad Amri Adanan/Shutterstock.com

罪悪感というのは、ほとんどの人ができることなら抱きたくない嫌な感情の1つです。恥ずべき行為をしなければ、もしくは自分の行動を正当化することができれば、罪悪感を感じずに済みます。しかし、実際には罪悪感というのは、良心や良識のある人間になるために必要な感情です。

小児科医のPerri Klassは、The New York Times紙に「子供の良心を育むために、親は子供に罪悪感を抱くのに適切なタイミングを教えなければなりません。ある種の罪悪感というのは、子供の健全な発育の一部です」と書いています。Klassは、誰かを嫌な気分にさせたせいで自分が嫌な気分になるような、感情移入したり共感したりする感情を「道徳的罪悪感」とよんでいます。

幼児に噛みつかれたり、笑われたりしたことがある人ならわかると思いますが、6歳くらいまでの幼児には罪悪感はそこまで育まれていません。人はそれぞれ異なる経験や見方をするということが理解できるようになって、はじめて罪悪感が生まれます。

Klassは、子供の罪悪感の発達について研究している、心理学者のTina Maltiにインタビューしており「6歳くらいになると、間違ったことをした時に、ほとんどの子供が罪悪感を感じる」と報告していると書いています。これは子供の道徳的・倫理的な発達に有益な因果関係です。

健全な罪悪感は子供に社会的な行動を促す、という証拠はたくさんあります。

今の時代、罪悪感を感じないように、自分のやりたいことをやり後悔しないように、というメッセージがあふれていることを考えると興味深いです。親というのは、本人に関係のないこと(たとえば、親の夫婦間の問題や兄弟姉妹の健康問題など)で、罪悪感や羞恥心を子供に感じてほしくないはずです。このような、余計な罪悪感や羞恥心は、健全な精神や情緒を狂わせることもあります(大人も同じで、ある種の食べ物、体型、性的欲求などに執着することを恥ずべきこととする文化的傾向があります)。

しかし、当然ながら、十分な罪悪感や羞恥心をあきらかに持ち合わせておらず、そのようなネガティブな感情がなく、失敗から学ばない人もいます。そして、他人を傷つけ続けています。共感力が足りないせいで、罪悪感も持てない子供もいます。責任感のある親は、子供が良心を育むのを手助けすることで、その問題に取り組もうとするでしょう。しかし、親は子供に自分の立場や状況における視点をなくしてほしくないので、他人の感情に過剰に責任を感じるとややこしいことになります。もちろん、死んだ猫をつかんで笑いながら去っていくような、非情な子供にもなってほしくはありません。

大事なのは、子供が次回は違うように行動できるように意識することだとKlassは言います。

建設的な罪悪感というのは、子供に権力や主体性の適切な感覚を身につけさせ、違うように行動する現実的な決断をさせるはずです。具体的な行動に注意を向け、子供の性格に問題があるのではなく、子供が間違った行動を選択したので、そのような結果になったと伝えましょう。

心理学のMalti博士は、「罪悪感の誘導」という考え方や、「ダンプカーのおもちゃで友だちの顔を叩いたから、友だちが泣いているんだよ」というような、行動を結果を結びつける情緒的な筋道の説明を取り入れています。

子供は、何に責任を持つべきで、何に責任を持つ必要がないのかを学ばなければなりません(もう一度言いますが、大人にとっても悩ましいことです)。子供が成長するにつれて、親は子供を助けたいと思うものです。特に不安やうつに悩んでいる子供を持つ親は、子供の行動と結果の関係性という視点をもたせたいでしょう。親は、このような視点を持ち、道徳的・倫理的な行動をする子供に育ってほしいと思うものです。道徳規範を破ったら罰が当たると考えれば、少なくとも車を盗んだり、浮気をしたりするような大人にはならないでしょう。


Image: Anan Mohamad Amri Adanan/Shutterstock.com

Source: The New York Times

Leigh Anderson - Lifehacker US[原文

(訳:的野裕子)

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