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「子育て×留学」は珍しいことではない。ロンドンでのMBA留学との両立体験記

「子育て×留学」は珍しいことではない。ロンドンでのMBA留学との両立体験記
学校の中庭で
Photo : Eri Toyota

初めまして。「きっかけは妻のMBA留学。社内初の男性育休を取得してロンドンで主夫をはじめました」など、ロンドンでの育休生活のレポートをしております豊田直紀の妻の恵理と申します。

現在、勤務先の研修制度の一環で、ロンドンでMBA留学をしています。夫が育児休暇を取得し家族3人で渡英してから早3カ月が経過し、MBAのプログラムも本格的に始まりました。そこで、今回は妻である私の目線で、我々家族として今回の決断に至った経緯と、実際にこちらに来てみて感じていることをお伝えできればと思います。

私は大学・大学院時代に生物学を専攻し、研究の世界とビジネスの世界を繋ぐ仕事がしたいと考え商社に就職しました。それまで海外経験はほとんどゼロに近い状態でしたが、入社当時お世話になった上司から「きっと良い経験になるから、あなたも将来MBAを目指したら?」と言われたことがきっかけで、いつか行ってみたいと憧れを抱くようになりました。

その後、仕事に従事する中で、ビジネスの基本であるファイナンスやマーケティングを体系的に学びたい、多様な価値観の中で自分の視野を広げたいという思いが強くなり、本格的に受験の準備を始めました。ただやはり最初に抱いた憧れの気持ちと「世界中の人と出会えて楽しそう!」というシンプルな理由が最も強い原動力になったような気がします。また夫とは私が社会人5年目、2012年に結婚しました。

キャリアか家族か選ばなくてはいけないのか--感謝した夫の一言

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カフェで授業の予習
Photo : Eri Toyota

とは言え、MBAの受験準備は正直想像していたよりも大変でした。最初の壁は、2つの試験(TOEFLGMAT)で必要なスコアを取得することでした。出勤前に1時間カフェで勉強し、帰宅後は一旦家に戻ってから重いテキストを持って、近所のカフェで閉店まで。さらに土日はほぼ終日カフェか自習室にこもって勉強するような感じでした。

夫婦の間では「いつか子供ができたらいいね」という話もしていましたが、あまり考える余裕がなく、焦る気持ちを抑えつつ受験を最優先にしていました。誰に言われたわけでもありませんが、自分の中でキャリアか、家族か、選択を迫られているような気持ちになり、精神的に辛い時もありました。

そんな中、なんとかスコアを取得し、次のステップとして学校に提出するエッセイやインタビューの準備が佳境に入る2016年秋頃に、嬉しいことに妊娠していることがわかりました。一方で、妊婦でありながら受験をするなんて自分にできるのか、という不安もありました。

受験を諦めた方が良いか、もしくは1年先送りにするべきか。悩んで夫に相談すると、「体調に問題がないなら、最後まで頑張って。受かったら、僕が育休を取って一緒に行こう。」とのこと。

当たり前のことのように言う夫のこの言葉を聞いたとき、感謝の気持ちと同時に「育児は女性がするもの」という固定観念に、自分自身が強く捉われていたことに気づきました。もし夫の理解がなければ、ここで夢を諦めていたかもしれません。

幸いにもつわりがあまり重くなく、また会社の先輩方や同僚のサポートもあり、2017年3月に志望する大学に合格することができました。

渡英後は授乳と授業で大忙し

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学校のWelcome BBQでクラスメイトと
Photo : Eri Toyota

7月末に渡英してから、すぐに授業がスタートしました。私にとって人生で初めての留学。授業の内容や同級生が何を話しているのか聞き取ることで本当に精一杯。課題もたくさんあります。そんな中、出産前はミルクで育てようと思っていたのですが、いざ我が子をこの腕に抱くと「できれば自分で授乳したい」と言う気持ちが強くなりました。

なので、できる範囲でミルクとの混合で育児をしています。授業の合間が1時間あれば自宅に戻り授乳、もしくは搾乳しています。時には、休み時間に学校まで娘を連れて来てもらい授乳することも。ちなみに、学校には授乳・搾乳スペースが用意されており、職員や学生が自由に使えます。

寝かしつけや授乳をしながら教科書やケース・スタディを読むようなバタバタした毎日ですが、時間が限られる中で今やるべきことの優先順位づけを明確にし、なるべく多く娘との時間をとれるように夫婦で工夫をしています。

留学と子育てをしながら、さらに起業準備をする同級生も!?

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学長と同級生と一緒に
Photo : Eri Toyota

同級生は約400名、60カ国以上から集まっており非常にダイバーシティに富んだ環境です。実は、他にも同じように子供を連れて留学に来ている女性が何人かいます。例えば、ナイジェリア出身の女性。9カ月のお嬢さんをシッターに預けて学校に来ています。さらに彼女は、現在自身のファッションブランドを起業する準備をしています。チリ出身の女性は、ご主人が仕事を辞めて一緒に来たとのことでした。

それぞれの形で自身の目標実現のために努力している同級生と過ごすうちに、自分も言い訳できないな、と思うようになりました。「子供がいるから」「仕事が忙しいから」など、つい自分の中で何かを諦める理由を作り、正当化してしまうことがあります。ところが、こちらに来て同級生たちに刺激を受け、自分のキャリアを諦めないために努力を続けていきたいという思いが強くなりました。

お互いのキャリアを尊重しあえるパートナーでいたい

今後も家族で様々なライフステージの変化に直面することになると思います。例えば、どちらかが新しく何かに挑戦したい時や、何かの事情で仕事をするのが困難な時。色々な局面で人生のパートナーとしてお互いを尊重し支え合うことができる存在でいたいと考えています。まだ新たな挑戦が始まったばかりですが、まずは今ロンドンでの貴重な時間を家族3人で日々大切に過ごしていきたいと思います。

【著者プロフィール】豊田恵理(とよた・えり)

1984年10月生まれ。早稲田大学院 先進理工学研究科卒業。2009年に新卒として総合商社入社、ヘルスケア関連の事業に携わる。2017年6月に第一子を出産し、8月よりロンドン・ビジネス・スクールに留学、現在に至る。勉強のお供はバナナマンのpodcast。

母ちゃんMBAブログ

2018年1月13日(土)豊田直紀さんらを招いたイベントを開催します

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Image: ライフハッカー[日本版]

編集部からご連絡です。

ライフハッカー[日本版]は、ライフステージが変化した、もしくは変化を起こそうとしているひとを応援するトークイベント「Lifestage Hackers」の第2弾「育休パパが語る『育児休業のリアル』ーロンドン、東京ー」を開催します。

海外移住に続いてのテーマは「男性の育児休業」。厚生労働省によると、2016年度の男性の育児休業取得率は3.16%PDF)。過去最高ではあるものの、2020年度までに掲げた13%という目標には遠く及びません。

そこで登壇していただくのは、育児休業を取得して現在も育児に励む父親たちです。ひとり目は、本記事の執筆者の豊田恵理さんの夫で、株式会社ビズリーチで初の男性育休を取得し、現在ライフハッカー[日本版]で寄稿していただいている、豊田直紀さん。ふたり目は、電通のコピーライターで「電通報」での育休連載も話題の魚返洋平さん。

「育児休業を取得しようと思ったきっかけ」「決意から休業に入るまでの手続きや準備」、そして「育休パパのリアル」まで語り尽くします。

モデレートはふたりの子どもを持つライフハッカー[日本版]編集長の松葉信彦がつとめます。

会場となるビズリーチさんのイベントスペースでは、授乳室オムツ替えのスペースも準備しています。これから育児休業をとろうと思っているひと、育児休業をするとどうなるのかをしりたいひと、おひとりでも夫婦でも家族でもパートナー同伴でも、ふるってご参加ください。

>>>チケット(無料)の申し込みはこちらから!!!

【当日のプログラム】

1. オープニング

2. 自己紹介

・略歴

・育児休業の概要(家族構成・時期・期間・場所)

3. 育児休業を取得しようと思ったきっかけ

・育児休暇ではなく、育児休業を取得しようと思った理由

4. 決意から育児休業当日まで

・決意から育児休業当日までの手続き(いつ、何を、誰に、どうやって)

・周囲の反応(上司、同僚、友人、家族)

5. 育児休業のリアル

・1日のスケジュール

・育児休業を経験して、正直大変なこと

・育児休業を取得して、良かったこと

6. 質疑応答&懇親会

登壇者プロフィール

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Photo: 豊田直紀

豊田直紀(とよた・なおき)

1984年4月生まれ、慶應義塾総合政策学部卒業。ロンドンで妻と生後7カ月の娘と暮らす33歳。学生時代は2016年東京オリンピックの招致活動に従事。2008年、株式会社ビズリーチの創業期に学生インターンとして参画。2009年4月、楽天株式会社に新卒として入社し、2013年3月に株式会社ビズリーチに転職。2017年6月に日本で第一子が誕生、2017年8月に妻がMBA留学、というふたつをきっかけに育児休業を取得し渡英。株式会社ビズリーチでは男性初の育児休業。育児も海外生活も初めての経験で、奮闘する日々を送る。最近の悩みは、右手首の腱鞘炎。得意になった料理は、メンチカツ。趣味はサーフィンとトレイルランニング。

育休とってロンドンで主夫するブログ(個人ブログ)

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Photo: 魚返洋平

魚返洋平(うがえり・ようへい)

電通 コピーライター。1981年生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、2003年に電通入社。業種・媒体を問わず幅広く広告の企画・制作にたずさわる。2017年6月に第一子(女)が誕生し、7月から6カ月間の育児休業を取得。その体験をコラムとしてウェブ「電通報」に連載し、大きな反響を得ている。6年前から作詞活動も。趣味はビール。東京都在住。

男コピーライター、育休をとる。(電通報)

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松葉信彦(まつば・のぶひこ)

1980年、千葉県生まれ。早稲田大学卒業。ライフハッカー[日本版]編集長。編集プロダクションで情報誌や広報誌、書籍の編集を手がけたのち、2011年8月にメディアジーンに入社し、ギズモード・ジャパン編集部に加入。数多くの企業タイアップコンテンツの企画立案・編集・進行に携わる。2012年5月からギズモード・ジャパン副編集長、2015年9月からギズモード・ジャパン編集長を経て、2017年7月にライフハッカー[日本版]編集長に就任。元来、ガジェットやプロダクト、テクノロジーが好きな人間だが、プライベートでは2人の娘が生まれて、徐々にワークライフバランスなど考えるように。

開催概要

日時2018年 1月13日(土)13:00〜15:00(12:30開場)

会場:株式会社ビズリーチ

東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー12F

参加費:無料

定員:先着40名

※パートナー、ご家族と一緒にご参加される方はフォームでお知らせください。

主催:ライフハッカー[日本版]

※イベント内容は変更になる場合もございます。

※イベント当日は写真撮影を行う可能性があります。客席を含む会場内の映像・音声・写真等をメディア掲載および今後のイベント広報に使用させていただく場合がございます。

※個々のアカウントでのSNS発信について制限はいたしません。セッション時は登壇者の意向が優先されます。

>>>チケット(無料)の申し込みはこちらから!!!


Photo: 豊田恵理 , 豊田直紀 , 魚返洋平

Image: ライフハッカー[日本版]

豊田恵理&ライフハッカー[日本版]編集部

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