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アメリカで騒がれているインターネットの中立性問題とは? 反対派の主張5つ

アメリカで騒がれているインターネットの中立性問題とは? 反対派の主張5つ
Image: Net Neutrality Victory Rally/Flickr

米国政府の連邦通信委員会(FCC)先日インターネット中立性を脅かす計画を発表しました。Comcast、Verizon、AT&Tなどのインターネットプロバイダーに対し、気に入らないウェブサイトの速度を制限したりブロックしたりする権限を与えかねない内容です。

ここでは反対派の人たちの主張を5つご紹介します。

1. ケーブルテレビみたいになるかも

インターネット中立性の大切さを伝えるうえで、いちばんわかりやすいのがこの喩えです。多くの人が、ケーブルテレビにお金を払っていた経験があるでしょう。でも、入会してすぐ、HBOやひいきのスポーツチームを見るには追加料金が必要であることを知ることになります。

FCCの新計画は、インターネットを同じ状況にしかねません。Netflixが大好きなあなたは、追加料金を取られるかもしれません。その他のストリーミングサービスも同様です。また、Snapchat、Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSアプリもそうなる可能性があります。

視覚による補助が必要なら、この画像を使ってください。これは、ポルトガルのインターネット契約の画面です。背景をあまり知らなくても、ポイントを正確に伝えることはできるでしょう。

2. ネットって、電気や水道と同じ生活インフラだよね

インターネットがなくても生きることは可能ですが、もはやほとんどの人々にとって生活必需品になりました。仕事はもちろん、家族や友達との連絡のほか、生活の隅々にまでインターネットが浸透しています。

それほど重要なツールを営利企業に委ねるというアイデアは、非常に危険です。水道や電気料金を自由市場の原理で決めることは通常ありえません。インターネットも同じではないでしょうか?

3. インターネットの中立性はオンライン検閲を抑止している

インターネット中立性に関する現行法は、インターネットプロバイダーが好みでウェブサイトをブロックすることを防いでいます。この重要な側面をなくせば、インターネットにはありとあらゆる検閲が入ることになります。

これは、イノベーションの抑制につながりかねません。かつてAT&Tがスカイプへのアクセスをブロックしようとしたことがありましたが、そのような行為は新しい企業の未来をつぶしてしまうのです。あるいは、インターネットプロバイダーが、自社に批判的な記事やウェブサイト(だけならまだしも、自社と競合するだけのサイト)を検閲して排除するようになるかもしれません。

4. インターネットインフラへの投資は2015年以降増えている

今回のFCCによる指令は、2015年にオバマ政権下で同委員会が可決した法律に直接対応するものです。現FCC議長のAjit Pai氏は、それらの法律はイノベーションを抑制し、また大企業による新たなインターネットインフラへの投資を妨げると異議を唱えていました。

しかし、インターネットへの投資は実際のところ、2015年以降増えています。インターネットプロバイダーはこの2年間、ネットワークへの支出を拡大しており、収益も伸ばしています。

インターネット中立性がこれらの企業を傷つけるという主張は、説得力がありません。それどころか、従うべき法律が明確になるため、インターネットプロバイダーにとっての助けになるはずです。

5. インターネット中立性はオバマ時代の規制ではない

インターネット中立性とバラック・オバマ前大統領を結びつけて反対する人には、この主張が効果的です。2015年にオバマ氏の指導のもとで現行法が成立したのは間違いありませんが、インターネット中立性そのものは、2005年のジョージ・W・ブッシュ共和党政権時代に端を発するものです。

そのルーツをたどると、ノースカロライナ州に行きつきます。地域の電話会社が、『Vonage』というアプリによるインターネット電話をブロックしようとしたのがきっかけです。電話会社は、反競争的行為でFCCから罰金を科せられました。それが発端となり、今日のインターネット中立性関連法が作られることになったのです。

Ajit Pai議長とドナルド・トランプ大統領は、オバマ氏の仕事を破壊しようとしているだけではありません。彼らの計画は、私たちがよりどころにしている「自由で開かれたインターネット」を作り上げてきた行ないを、すべて逆行させる可能性があるのです。


Image: Net Neutrality Victory Rally/Flickr

Source: Gizmodo, The Verge, Twitter, The Next Web, Business Insider, Free Press, The New York Times

Jacob Kleinman - Lifehacker US[原文

(訳:堀込泰三)

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