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離婚の原因は低所得よりも、むしろ不安定な収入:研究結果

離婚の原因は低所得よりも、むしろ不安定な収入:研究結果
Image: Tomas/Flickr

統計学者のNathan Yau氏は先日、アメリカ国勢調査局が発表した「2015年アメリカ地域社会調査(過去5年分:2011~2015年)」を調べて、離婚率が1番高い職業と1番低い職業を割り出しました。

もし、あなたが安定した結婚生活を望んでいるなら、アクチュアリー(保険数理士)と結婚しましょう。この職業につく人の離婚率は17.0%です。一方、カジノの支配人とバーテンダーの結婚に関する実績はすばらしいとはいえず、離婚率はそれぞれ52.9%と52.7%です。

「バーテンダーは軽薄で社交的だけど、アクチュアリーはそうじゃなさそうだから、その結果は当然じゃない?」と思った方もいるかもしれません。国民の結婚・家庭生活の改善に取り組むアメリカの研究機関The Institute for Family Studies(IFS)は、このデータをさらに吟味し、独自の見解をいくつか述べたレポートを発表しました。

このレポートを執筆したNaomi Cahn氏とJune Carbone氏は「結婚生活には生活の安定が重要である」という常識が正しいのか検証しようとしました。低所得層は、結婚する割合が低く、離婚しやすく、物質的な満足度が低いのかということ。また、結婚生活に耐えるというのは、裕福な人たちのものかということもです。

Cahn氏とCarbone氏は、離婚率がもっとも高い10の職業と、もっとも低い10の職業について、教育の最低水準と平均収入に目を向けました。その結果、もっとも離婚しやすい職業ではそのすべてが、高卒以上の学歴を必要としないことがわかりました(バーテンダー、カジノの支配人、フライトアテンダントなど)。それに対して、もっとも離婚しにくい10の職業(科学者や技師、医師、聖職者など)はどれも、最低でも学士号を必要としていました。

また、もっとも離婚しやすい職業の平均収入は3万5000ドル(350万円)未満。もっとも離婚しにくい職業(聖職者をのぞく)の平均収入は、最低でも7万5000ドル(750万円)であることもわかりました。同様に興味深いのが、雇用見通しです。離婚率がもっとも高い職業は総じて、将来的に雇用が減ると見込まれています。一方、離婚率がもっとも低い職業は今後雇用が増える見込みです。

となると、これは「階級」についての話になってきます。Cahn氏とCarbone氏はもちろん、相関関係と因果関係は別であることに触れ、バーテンダーという職業にもともと人を離婚させる何かがあるというわけではないとしています。その一方で2人は、さらなる研究に向けた重要なテーマも掲げています。それは「なぜ、結婚生活の安定と雇用見通しの間には関連性があるように見えるのか」というもの。そして2人は、低所得というよりはむしろ不安定な収入が、安定を欠いた結婚生活に大きく関係している可能性を示唆しています。

Cahn氏とCarbone氏は次のように述べています。

収入が不安定なパートナー(クレジットカードの支払いが滞っている人や、多額の医療費を負担している人、あるいは保釈金を支払って釈放してもらわなければならない人など)を持てば、家庭の貯金は減りかねません。結婚には義務が伴い、法的、経済的、精神的にすべてを共有してもいいという強い気持ちが必要です。経済的に不安定なカップルにとっては、こうした義務が結婚を危うくしているのかもしれません。


Image: Tomas/Flickr

Source: QUARTZ, Census Bureau, The Institute for Family Studies

Leigh Anderson - Lifehacker US[原文

(訳:阪本博希/ガリレオ)

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