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節約できないと思う人ほどなぜ削る余地があるのか〜マネーハック心理学

節約できないと思う人ほどなぜ削る余地があるのか〜マネーハック心理学
Image: Monster Ztudio/Shutterstock.com

節約というと、誰もが不可能ごとだと考えます。誰でも現状をゼロベースで考え直すことは得意ではないからです。

行動ファイナンスでは、「現状維持バイアス」といわれるキーワードがあって、人は「今の自分」を中心においてそこから変化を考える傾向があることがわかっています。わかりやすく、それっぽい結論、直感的な予想に引きずられやすいのも人間の非合理性の特徴のひとつで、これまた行動ファイナンスでは、ヒューリスティックとして研究対象です。

今の家計、削る余地なんてない、と誰でもいう

節約を提案しても、「いや無理でしょ」という人は「今の自分にできていないことがこれからの自分にできるはずもないだろう」という類推をするからこそ無理だと言うわけで、まさに行動ファイナンスの示すふたつのトラップにはまっている状態です。自分の現状が自分を拘束して、ポジティブな変化を生み出しにくいというのはとても残念なことです。

しかし、今の家計をさらに削り込んで月に1万円くらい節約することは、決して不可能ではないのです。今回のマネーハック心理学は、節約できないと思う人のために“だまされたと思ってやってほしい”節約の余地を考えてみます。

それではこの2つの方法で毎日の出費を見直してみよう

節約の方法は、基本的に2つしかありません。1つは「固定費のカット」、もう1つは「日常生活費のカット」です。

○固定費のカット

銀行の預金通帳やクレジットカードの支払い明細をチェックし、固定的に引き落とされている契約をすべてチェックします。このとき、以下のようにしていきます。

・サービス停止しても困らないもの→すぐに解約手続き

例)月1も行かないスポーツジム会費、契約したが利用しないネットサービス(雑誌系とか音楽配信系サービス)

・サービスがダブっているもの→割高なほうをすぐに解約手続き

例)HuluやNetflixとスカパー!

・より割安のサービスがあるもの→すぐにサービス切り替えの手続き

例)格安スマホや電力自由化

解約手続きは基本的に面倒なしくみになっています。ウェブをみてもわかりやすい解説がなかったり、最終的には電話を要求するものも少なくありません。

しかしここで断念してはまた来月使わないサービス、割高なサービスに課金することになります。固定費のカットは一度きりのチャレンジですが、その効果は継続します。解約するサービスリストを作成して、平日の昼休みに毎日少しずつつぶしていくといいでしょう。

○日常生活費のカット

日常生活費のカットは、日々の努力が必要ですが、地道な効果が現れます。日常生活費を削る方法としては「当たり前の買い物をストップする」方法と「安いものですませてみる」方法があります。

当たり前の買い物をストップする…当たり前のように買っている買い物って、実はやめてもそれほど負担感がなく支出をストップできたりします。

たいして読まない雑誌や新聞、午後3時に惰性で買っているスタバの1杯、おやつや夜の1杯、ただ煙を眺めていることが多いタバコなど、やめてみると意外に平気なら大きな節約につながります。

安いもので済ませる…安いモノはどうせ質もいまいちだろうと思い込んでいて結果として割高になっていることがあります。ショップブランドの食品や日用品など、試しに買ってみると品質は大差なかったりします。これで済むならその分節約になります。

また、同じモノがより安く買えれば、質は同じでかけるお金を節約できるため、さらに効果的な節約になります。ネットショップの最安値追求(ポイント還元率も考慮しつつ)を試みたり、店頭最安値情報を比較チェックしてみることで、大きな節約が実現したりします。

固定費のカット、日常生活費のカット、どちらもぜひチャレンジしてみてください。

理想の節約は「生活水準は変わらず、お金は手元に残る」こと

本連載としては、「思い込み」という固定観念から脱却して、発想を転換するお金のヒントを紹介しているわけですが、節約もまた、マネーハック心理学のやり方を用いれば、負担感は少なく、お金を手元に残せるかもしれません。

というのも、「ガマン」や「生活水準のダウン」こそが節約に必要だというイメージに私たちは囚われているからです。

しかし、節約がガマンであるというのは、あなたの思い込みであり、心理的制約です。むしろ、「生活水準や満足度はできるだけ変えず、支出するお金は減らす」というのが理想的な節約です。

先ほども節約のヒントとして、Netflixとスカパー!の対比をしましたが、普通に海外ドラマを見る人であれば、スカパー!やWOWOWはもはや割高です。自宅のテレビで月に10時間も見ないのに、スマホやタブレットでは月30時間以上視聴しているのなら、生活の重点もネット配信のほうに移行していますし、コスパも完全に逆転していることになります。

高くて利用頻度が下がっている解約することは合理的ですし、生活の満足度もほとんど下がらないでしょう。

生活の満足度は変えず、出費だけ落とすということは賢く考えなければ実現できません。ぜひ「お金の思い込み」から脱却して、節約を成功させてみてください。

Image: Monster Ztudio/Shutterstock.com

山崎俊輔

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