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転職後に給料アップを狙うアメリカ式交渉術

転職後に給料アップを狙うアメリカ式交渉術
Image: pathdoc/Shutterstock.com

転職に成功したときの高揚感は、「提示された給与が少ないらしい」と感じはじめたころから急速にしぼんでいきます。

でも、落胆しないでください。あなたは、転職活動に何カ月も費やしたあと、やっと自分にぴったりのポジションを見つけられたのかもしれません。あるいは、新しい業界に飛び込んだせいで給与の相場がわからず、低い条件を受け入れてしまったのかもしれません。どんな経緯であれ、現実は現実です。大切なのは「ここからどうするか」ということです。

知識を得る

最大の壁は知識不足の克服です。すでに自分が低い条件を受け入れてしまったことがわかっているなら、それは素晴らしいことです。

その場合、似たような分野で働く友人に相談し、自分の給与を友人の給与と比較してみましょう。私がよく使う手は「私、お金の話が大好きなんだよね!」と言ってみることです。もし友人が「私も!」と応じたら、いいサインです。給与のことをズバリ尋ねてみましょう。相手が躊躇しているようなら、無理はしないでください。

なぜ交渉が大切なのか理解する

あなたはオファーをしてくれた企業に感謝の気持ちを表現したかったのかもしれないし、給与を交渉することに引け目を感じたのかもしれません。しかし、10年、15年後の自分のことを考えてください。研究により、キャリアの初めに受け取る給与が、将来の生涯所得を大きく左右することがわかっています。

全米経済研究所の最近のレポートによると、男性の生涯所得の中央値は減少傾向にあり(2013年時点で55歳である男性の生涯所得の中央値は、16年前の55歳に比べて、136,400ドル少ない)、研究者らは、その原因を、男性がキャリアの初期に稼ぐ収入が減少傾向にあることが原因だと推測しています。

一方、女性の生涯所得の中央値は上昇していますが、それは過去があまりにも低すぎたというだけです。

とはいえ、これで暗い未来が決定してしまったと決めつけてはいけません。できることはまだあります。今こそ戦略的になるときです。

前向きに考える

あなたはもうその仕事に就いたのです。給与の低さを嘆いていても仕方ありません。自分を責めたり、同僚やパートナーに泣き言を言ったりするのはやめましょう。現実は現実であり、不平不満を垂れ流したり、一攫千金の夢物語を描いたりすることで貴重な時間を浪費してはいけません。いずれ仕事にも悪い影響が及び、正しい道を歩むことができなくなります。

契約書に盛り込む

相場より低い条件を受け入れてしまったことがわかり、今すぐはその金額を変えられないとします。その場合、「昇給交渉ができるように、業績評価についての規定を契約に盛り込んでもらうべきだ」と給与交渉と面接準備の専門家でキャリアコーチのTheresa Merrill氏は言っています。「自分の弁護は自分でしなければなりません」と彼女。

わざわざ企業側から「私たちはあなたにもっと高い給与を払うべきだと思います」なんて言ってくるわけがありません。ですので、現状では希望する条件より少し低いこと、何カ月か後に給与を更新する機会をもらいたい旨を伝えてください。

「まあ、1年以内に上司に相談してみればいいか」などとのんきにかまえていてはいけません。業績評価を求め、数値目標を達成した場合は昇給してくれるようお願いすべきだとMerrill氏は言っています。「オファーを受諾した直後なら、企業側もノーとは言わないでしょう」と彼女。「しかし、仕事をはじめてしまえば、ノーと言うかもしれません」 まだ強い立場にいられるスタート時点で動いてください。交渉とは契約を結ぶ前に行なうものです。

成果を上げる

あなたが十分な給与をもらっていないからといって、誰かがお金を恵んでくれたりはしません。「結果を出すことがすべてです。業績が悪ければ交渉もできなくなります」とMuse MasterのキャリアコーチでもあるMerrill氏は言っています。自分が確かな成果をあげたと思ったら、そのことを上司にはっきりと印象づけてください。「私のプレゼンテーションを高く評価してくださり、ありがとうございました」とメールを送るだけでもかまいません。そうしたことの積み重ねが、交渉時に効果を発揮します。

雇用主を納得させる

ようやく交渉の席につけたとしても、求めすぎてはいけません。「優れた交渉者は双方が受け入れられる落とし所を探します。交渉相手は敵ではありません」とMerrill氏。「顧客を獲得した」「セールスを達成した」「ウェブトラフィックを増やした」ことについて、上司が満足しているかどうか尋ねることからはじめましょう。あなたが達成した目標をすべて話したあとで、「今お話した成果に鑑みて、給与を上げていただくことはできないでしょうか」と切り出しましょう。

「ここまでくると、上司もあなたが優れた仕事をしていないとは言えなくなります。今しがた、あなたが優れた仕事をしていることに合意したばかりだからです」と彼女。あとは尻込みせず、しっかりと交渉してください。

選択肢を吟味する

それでも思ったように給与を上げてもらえなかった場合、あなたには2つの選択肢があります。1つは会社を辞めること。実際、これも1つの選択肢です。もう1つは、何年かそのままがんばってみること。とはいえ、低い給与で働き続けることの心理的効果を過小評価してはいけません。自分のスキルや価値について、ゆがんだ視点を持つようになる危険があります。新天地を探しても何ら悪いことはありません。給与を上げる最も速い方法が転職することであるのは事実です。Business Insiderによると、転職した人は、しなかった人に比べて前年対比で約1%多くの収入を得ているそうです。

キャリアの階段をのぼる

あなたが就いている業種自体が、給与相場が低いのかもしれません。それでもキャリアの階段をのぼる方法はあります。経験を積めばそれだけあなたの価値は高まります。未来の雇用主にとって魅力的なスキルを習得することも重要です(業界によっては、Adobe Photoshop、プログラミング言語、データサイエンスなどのスキルを学ぶのもあり)。

給与は企業によって大きく異なります。また、中小企業は大企業に比べて給与は低めです。そうしたことも考慮に入れておいてください。また、地域によっても給与は大きく異なります。職業上、1カ所に留まる必要がなく、あなたがノマド体質なら、高賃金を求めて都市を移動してもよいでしょう。あるいは、生活費が安い都市に移動すれば、給与が増えたのと同じ効果を感じることができます。

結局、何が一番重要? 転職活動がどれだけ困難なものであったとしても、オファーされた条件で我慢し続ける必要はないということです。魅力的でない条件を受け入れてしまった場合でも、状況を改善する方法がいくらでもあることを忘れないでください。

今回の失敗を次にいかしてください。自分を教育し、コミュニケーションを積極的にとり、あなたの正当な価値に見合った報酬を求めてください。そして、それを続けてください。


Image: pathdoc/Shutterstock.com

Source: The National Bureau of Economic Research, LinkedIn, Business Insider

Kara Cutruzzula - Lifehacker US[原文

(訳:伊藤貴之 )

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