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記憶に残したいなら、写真を撮ってはいけない:研究結果

記憶に残したいなら、写真を撮ってはいけない:研究結果
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先月、私はサンフランシスコで開催された音楽フェスティバルに行きました。そこで、どのステージにも共通していることを見つけました。

それは、多くの人がステージの近くに立ち、携帯電話を高く掲げて写真やビデオを撮ろうとしていたことです。そのせいで後ろの人たちは視界を遮られ、背が低い私は他人の携帯電話のスクリーンで見ることになりました。ほんとうに、うんざりです。

ほとんどの人は見たものをあとで思い出せるようにと、コンサートや美術館で写真を撮ります。気持ちはわかりますが、そんなふうに写真を撮ってばかりいると、記憶するのを助けるどころか、むしろ後で思い出せなくなることがわかっています。

コネチカット州にあるFairfield University(フェアフィールド大学)心理学教授のLinda Henkel氏は、写真撮影が人間の記憶にどのような影響を与えるかに着目。同氏は、ある美術館を訪れた人たちを写真撮影をしたかどうかで分類し、それぞれどの程度美術館のことを思い出せるか調査しました。ラジオ局WNCYでホストを務めるManoush Zomorodiさんが、自身の近著『Bored and Brilliant: How Spacing Out Can Unlock Your Most Productive and Creative Self』にHenkel教授の研究のことを書いており、最近TED Talkでも引用されている実験です。

おおむねいえることは、全ての展示物の写真を撮った人たちは全く写真を撮らなかった人たちほど、展示物を思い出せなかったということ。写真を撮った人たちに比べて、撮らなかった人たちのほうが、それぞれの作品を細部にわたりよく思い出せたのです。

「写真を撮るときは、カメラに記憶してもらおうとしているのです」とHenkel教授。

それは「よし。もう、このことをこれ以上自分で考えなくていいんだ。カメラが目の前の場面をとらえてくれるんだから」と言っているのと同じです。本来なら入念に見たり、感情を込めながら見たりすると、記憶の助けとなるのですが、そういうことを本気でしようとしなくなるのです。

本質的には、自分の脳でなくカメラにその瞬間をとらえてもらっているのです。やたらと写真に撮るより、カメラを手に持たず何も撮影しないほうがずっとよく記憶できます。もちろん、1枚か2枚写真を撮って、後でソーシャルメディアで友人とシェアしたり、家族に見せたりするのはいいと思いますよ。

でも、その程度にしておきましょう。Zomorodiさんは、24時間写真を撮らないようにする「フォトデトックス」を推奨しています。本気でその効果を出したいなら、FacebookやInstagramも24時間遠ざけてみましょう。

少なくとも、「フォトデトックス」を体験すると、身のまわりの世界の見え方が変わり、見逃していたものが見えるかもしれません。


Image: I’m friday/Shutterstock.com

Source: WNCY, Amazon, TED Talk

Emily Price - Lifehacker US[原文

(訳:春野ユリ)

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