デタラメだらけのSNS。シェアする前に気をつけてほしいこと
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SNSはデタラメの宝庫。だって、何でもありの世界だから。
「どんな病気も治すエッセンシャルオイル!」「ヒューストンの高速道路を泳ぐサメ!」などなど。
しかしまあ、どうしてSNSにはこんなゴミがたくさん落ちているのでしょうか。
デタラメだらけのSNS
なぜデタラメな投稿を目にするかといえば、誰かがそれをシェアしたから。嘘が拡散されるには、もっともらしい必要があります。100%真実とはいえずとも、ヘッドラインを読む2秒間だけ信じさせ、シェアまたはリツイートボタンを押させる何かがあるということです。
SNSで拡散される情報は、友人や家族のほか、フォローすることを自ら選んだ人からの情報なので、つい信じてしまいがちです。
とはいえ、中には信じられない友人もいるでしょう。でも、「あーあ、また太郎が遺伝子組み換え生物について語ってるよ」と言いながらすぐにスクロールしてしまうあなたでも、同じ情報が別の友人からも流れてきたらどうでしょう? そして、3人目からきたら? ヘッドライン自体はまったく変わっていないのに、なぜか真実味が増したように感じられるのです。
イェール大学(Yale University)の研究で、過去に同じものを見たことがある人は、偽のヘッドラインを信じやすいことがわかっています。また、情報サイトChicago Tribuneによれば、悪いアイデアを拡散させるには、小さいグループの中でそれを信じさせればあとは勝手にシェアをはじめることが示されています。
そのグループが火種となり、山火事が広がっていくようなイメージです。最初のうちは燃え移らなくても、グループはいつまでも火種をともしつづけるのです。
SNSのデタラメは、グループ内で議論をしているうちに、組織的に生じる場合があります。一方、ボットやトロールなどの標的を定めたネットワークや、プラットフォームを越えて広告を表示するマーケティングキャンペーンなどで広がることもあります。
対策の仕方
まずは、友人が(少なくとも多少は)あなたを信頼していることを忘れないでください。リンクやアイデアをシェアをすると、それを暗に支持していることを意味します(プロフィールに「RTは必ずしも賛意を意味しません」と書いていても)。それに、1人がそのヘッドラインやアイデアを目にする回数を増やしていることになります。すなわち、そのヘッドラインやアイデアに力を与えていることを意味します。
ですから、シェアする前に、必ずその価値を見極めましょう。もちろん、真偽が定かでないツイートひとつひとつを吟味する時間はないかもしれません。でも、次の方法を使えば、1分もかからずにデタラメを見つけることができます。
- 日付をチェック:あなたがシェアしようとしているのは、昨年のものではないですか? 古いと知りながらもシェアすることに価値があるのであれば、その旨を書くことを忘れずに。
- ソースを確認:事実確認をするために、情報源を確認しましょう。研究結果であれば、学術論文へのリンクはありますか? 法律に関するものであれば、法律の内容をきちんと解説してあり、その解釈や執行について専門家の意見を聞いていますか?
- 信頼できるソースを調べる:真偽を確認できると思われる本家のサイトをチェックしましょう。伝染病に関する情報なら、疾病対策センターのサイトをチェック。マイアミ空港で飛行機が水没したという情報なら、マイアミ空港のサイトはもちろん、マイアミのニュースでも取り上げられているはずです。
- 画像をリバースサーチ:写真の事実関係を確認するのは困難ですが、古い写真かどうかはすぐに確認できます。Chrome上でその画像を右クリックして「Googleで画像を検索」するだけです。
これらの対策をしてもあなたには何の得もありませんが、少なくともデタラメな情報の拡散を止めることができます。世界からデタラメを減らすことに貢献できるのです。
Image: Lifehacker US
Source: SSRN, Chicago Tribune, The Washington Post, KlientBoost
Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文]
(訳:堀込泰三)