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「お人好し」という悪習慣から卒業するための4つのルール

「お人好し」という悪習慣から卒業するための4つのルール
Image: Fruzsina Kuhari via Lifehacker US

年がら年中、謝ってばかりの人っていませんか? それを指摘すると、「謝ってばかりでごめんなさい」とさらに謝るような人です。

実は私がそうで、生まれてこの方ずっとお人好しで、歳をとるにつれて、そんな自分が嫌で嫌で……。そこでついに、何とかしようと決めました。そう思い始めた時期はよく覚えていませんが、怒りが最高潮に達した日のことははっきりと覚えています。それは、私とフィアンセが夢のマイホームを契約したときのことです。

私は何年もかけて頭金を貯めていました。フィアンセも少しだけ、お金を貯めていました。2人とも、一緒に夢に向かっていることにワクワクしていたんです。私が頭金を振り込むと、その会社は私のフィアンセに感謝しました。ローン会社が電話をかけてくる相手は、いつも彼で、どういうわけか私は蚊帳の外だったんです。

最初のうちは笑い飛ばしていたのですが、ついに我慢の限界が来ました。ローンの最終審査に通ったとき、ローン会社はこんなメールをよこしたんです。

おめでとうございます、ブライアン!

私は珍しく、怒りがこみあげてきました。せっかく目標に向けて一緒にがんばってきたんだから、私だって当事者になりたかった。

気がつくと、汚い言葉を発していました。隣に座っていた友人が、怒っている私は初めて見たと驚くほどに。せっかくマイホームが決まったというのに感謝できない自分が嫌になってしまい、私は謝りました。もっと喜ばなくてはと。そんな私に、彼女はこう言ってくれました。

謝る必要なんてない。感謝しつつ、自分も注目されたいという気持ちはあったっていいんだよ。

私は、自分の語り口が穏やかであることを自覚しています。そして、事なかれ主義。つまり、人の言いなりになりやすいです。なので、どうしてあんな事態になったのかはわかっています。でも、私を瀬戸際まで追い込んだ事件はそれだけではありませんでした。

長年にわたり、周囲の友人からは足を引っ張られ、会社にはこれでもかと仕事を押しつけられ、同僚から恩を返してもらったこともありません。自分は無力なんだ。そう思うと、文句のひとつでも言ってやりたくなりました。

そもそも、なぜこうなってしまったのだろう? 私は腰を据えて考えることにしました。そして、人の言いなりにならず、自分にとって力になるルールを思いつくに至ったんです。性格を変えたわけではありません。自分を縛り付けていた悪習慣を、断ち切ることにしたんです。

ルール1:率直になる

私は争いごとが嫌いです。そのため、争いごとに似て非なるものまで避けようとする傾向にあります。車のセールスマンがあまり値引いてくれなかった。まあ、仕方がない。レストランで注文していない料理が出てきた。まあ、これでもいいや。

争いを恐れなければ最初から解決していたであろうシチュエーションは数えきれません。何かのプロセスに取り残されて、しょっちゅう悔しい思いをしています。でも、誰もそんな私に気づくことはありません。だって、波風を立てたくなくて、私はいつも黙っているんですから。

でも本当は、対立せずに自分の意見は伝えられます。率直に、思ったことや感じたことを口にすればいいだけ。それは、客観的かつ合理的なことです。不満たっぷりで攻撃的な反応とは違います。

そう考えると、もう少し私が率直に意見を言っていれば、言いなりにならずに済んだ事例は数知れず。そこで私は、「率直になる」ことをルールの1番に決めました。

このように、根拠もなく攻撃的になることを恐れている人は私だけではありません。コロンビア大学の研究グループが、自己主張と自己認識について研究しています(Personality and Social Psychology Bulletinより)。その中では、研究協力者は仮の交渉を行い自身の強引さを評価してもらいました。その結果、通常レベルの自己主張をする人に、自分を過大評価する傾向が見られたそうです。

交渉相手役から「適度に積極的だった」と評価された人の多くが、自らを「強引すぎた」と評価しました。この新しい効果を、私たちは「Line Crossing Illusion」(やりすぎの幻想)と名付けました。また、調査3では、相手役から「積極的でなかった」と評価された人のうち57%が、「適度に積極的だった」または「強引すぎた」と自己評価しました。

つまり、私が自己表現をしたとしても、多くの人は対立しているとは思わないということです。これは非常に心強く、ルールを守る上でとても役に立ちました。

そして私は、あのローン会社へ電話をすることに。率直に、でも丁寧に、私の名前も入れてもらえるとありがたいと伝えました。相手からは謝罪の言葉をもらえました。まだやるべきことは多いです。でも、少なくともきちんと伝えることの重要性は再認識できました。

ルール2:断る勇気を持つ

数カ月前、友人にプロジェクトの手伝いを頼まれました。最初はかんたんな内容でしたが、次第にハードに。彼女がプロジェクトにのめり込むにつれて、メールの量が増え、私の仕事も増えていったんです。他にもやるべきことがたくさんあったので、私の自由時間は皆無になってしまいました。

ストレスと無力感を感じた私は、「もっと断れる自分だったら」と思うように。私の時間と生産性を奪っているのは、Noと言えない自分自身であることに気づいたんです。

もうできない。ちょっと手を広げすぎちゃったみたい。私には、あなたが必要としている時間を捻出できない。

もともと彼女は理性的な人なので、勇気を出してそう伝えると、理解してくれました。そして、それまで時間を費やしてきた私に感謝してくれたんです。

同じころ、あるクライアントから、最初から厳しかった納期をさらに早めてほしいという連絡がありました。それは、1日12時間労働を意味します。燃え尽きて仕事の質が下がるのは目に見えていました。それまでであれば、私は何の疑問もなくクライアントの要求をのんでいたと思います。しかし、今回はルールを思い出し、クライアントにこう説明しました。

申し訳ありませんが、お約束はできません。でも、できるだけ早く納品するようにします。

正直、恐怖でした。仕事を失いたくない。でも、納期短縮を受ければ良い結果にならないこともわかっていました。働きすぎをクライアントのせいにし、無力感から来る怒りに仕事を嫌いになるだけでしょう。

きちんとNoと言えれば、仕事をしっかり終わらすことができるはずです。しかも、時間をうまくコントロールできるので、質の高いアウトプットが可能になります。私にとって、それはリスクを負うだけの価値があると判断したんです。結果、相手も納得してくれました。

もちろん、毎回こんなにスムーズにいくわけではありません。誰しもが、断れない義務を持っているものです。それでも、本来そうでないのに義務になってしまっているタスクがないかどうか、ときどき考えてみてもいいのではないでしょうか?

このルールは結果がすぐに出るため、いちばん従いやすいルールだと思います。Noと言った瞬間に、負担が軽くなるのを感じられるでしょう。

ルール3:自分の成果を認める

誰かに褒められると、私はたいてい相手を褒め返すか、自分をさげすむかのどちらかでした。いずれにしても、拒絶していたんです。褒められて拒絶する理由はたくさんあります。恥ずかしくて注目されたくないこともあれば、自信がないこともあります。あるいは、思いあがっていると思われるのが怖いときも。

理由はどうであれ、自分の強みを受け入れると、自信につながります。自分の意志で何かを成し遂げたという感覚が、力になるのです。毎週その週に達成したことをリストにするとモチベーションが高まるのはそのためです。A Life of Productivityでは、その理由をこう説明しています。

私はシンプルにこうすることにしました。1週間で達成したことを、すべて一覧にして残すのです。やったことすべてではなく、ある程度大きな成果のみです。これにより、「どれだけやったか」ではなく、「どれだけ達成したか」を実感できるようになります。これで単なる時間つぶしの仕事ではなく、重要なタスクに集中でき、さらに多くのことを達成できるようになるのです。

このリストの真意は、自画自賛することではありません。成果を自らコントロールしているという感覚、つまり「努力は実を結ぶ」ことを思い出すことに意味があります。さらに、褒め言葉を受け入れ、自らの成果を認めることで、自分の強みを再確認できます。自分の強みはあまりにも当たり前すぎて、ついないがしろにしてしまうもの。それを思い出せれば、アドバンテージにできるはずです。

そこで私は、自分の強みを受け入れることをルールにしました。1週間の成果リストは、そのための手段の1つです。褒められたときの反応については、まず自分がいつもしている反応を思い出し、もっと自信アップにつながる反応で置き換えるといいでしょう。シンプルに「ありがとう」というだけでも十分です。かんたんに聞こえるかもしれませんが、慣れていないとなかなか難しいので、考え方を入れ替える必要があります。

ルール4:他人のストレスに引きずられない

この実験を始めたころ、潜在顧客から電話でブログ執筆の依頼がありました。私にとって何ら新しいことではなかったので、そのときのスケジュールを考慮して、1週間程度で対応可能と答えました。

月曜の朝一でお願いできませんか? タイトな納期で申し訳ないのですが。

すでに週の終わりだったので、月曜の朝一に納品するには週末も働かなければなりません。さらに相手は、記事を短くするかわりに料金を下げてほしいと、値下げ交渉までしてきたのです。

本当はNoと言うべきだったのでしょう。でも、私はそれを受け、本来リラックスするはずだった土曜日をその仕事にあてました。緊急でお金が必要だったわけでも、その仕事が楽しかったわけでもありません。バカバカしいと思うかもしれませんが、相手のストレスが手にとるようにわかったからです。電話中、私もストレスを感じました。すぐにやらなければならないけれど、他のライターは見つからない。彼らにとって、私だけが頼みの綱なのだろう。

もちろん、他人を助けてあげたいと思うのは悪いことではありません。でも私には、他人のストレスに引きずられてしまう悪習慣がありました。友だちでも家族でもないのに、「何とかしてあげなくちゃ」と思ってしまうんです。

相手は納期の短い仕事を誰かに振りたいと思っている企業。そして、何らかの理由で私の名前が挙がった。私は他のライターを紹介したり、仕事を断ったりしてもよかったのかもしれません。でも、それでは相手のためにならない。そう思って、相手の問題を引き受けてしまったんです。結果として自分のストレスが増え、怒りっぽくなってしまう。引き受けたのは自分なのだから、自分のせいなのに!

これは断る勇気と密接に関係しています。しかし、相手が助けを求めているいないにかかわらず、ストレスは伝染するものです。このことがあってから、私がいかに他人のストレスに引きずられてきたのかを実感しました。

他人の問題を解決しなきゃ!と思ってしまう人は、おそらく同じような経験があるでしょう。他人がストレスを持ってこないようにすることは不可能ですが、それに引きずられないようにすることは可能です。自ら受けた仕事であれば、それに伴うストレスに対する心の準備はできます。上司から仕事を頼まれるのと、他人から問題を丸投げされるのとでは大きく異なるのです。

他人のストレスに引きずられてしまえば、自分の課題に取り組む時間が奪われます。そして、自分で時間をコントロールできていない感覚に陥ってしまうでしょう。少なくとも私はそうです。


最後に、やる気と自信は、自分の中から生まれるものです。その他の表面的なことには、正直になりましょう。他人の行動や反応は、私たちに影響します。でも、対応しきれない仕事を請け負ってしまうのも、他人の問題を何とかしてあげたいと思ってしまうのも、率直に意見を言えないのも、すべて自分の悪習慣のせいです

私の場合、そのような悪習慣を突き止め、いくつかのルールを決めることで状況を変えました。1つ1つのルールに集中して取り組むことで、やがて自分の状況を、自分でコントロールしている感覚が得られるようになったのです。


Four Rules I Followed to Stop Being a Pushover and Make Myself More Powerful | Lifehacker US

Image: Fruzsina Kuhári via Lifehacker US

Source: Personality and Social Psychology Bulletin, A Life of Productivity

Reference: Lifehacker US1, 2, 3

Kristin Wong(原文/訳:堀込泰三)

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