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Googleの奇妙な5つの慣習

Googleの奇妙な5つの慣習
Image: Justin Sullivan/Getty Images News/ゲッティ イメージズ

Inc.:Googleの経営方針には卓越した点がいくつもありますが、Googleの人事慣習はかなり変わっていて、多くの人の直感に反する可能性があります。にも関わらず、Fortuneが企画するランキングで過去11年間のうち8回も「働きたい企業No. 1」に選ばれているから不思議です。

Googleで人事部門のトップを務めていたLaszlo Bock氏は、Googleのリーダーシップおよび人事慣習について、『Work Rules』という本を書いたり、多くのメディアでインタビューを受けたりしています。その言葉の中から、筆者が気に入っているものをご紹介しましょう。

1. 社員に自由を与える

Googleは、「リーダーに一貫性がある」「リーダーの意思決定が公正である」「予測可能な要素がある」の3要素がそろうと、部下が格段に自由になれることを発見しました。自由は、部下にとって素晴らしい体験につながります。

Bock氏によると、その理由は、部下たちが「一定のパラメーター内で好きなように動ける」と自覚できるから。マネジャーがすべてを監視していては、部下は自分ができることとできないことの判断ができなくなります。それでは束縛を感じ、不満がたまるだけでしょう。

2. ビジネスよりモラル

Googleの文化でもっとも重要な基礎となっているのが、同社のミッション。それは、「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて役に立つものにすること」です。そのすごさは、他社のミッションステートメントと異なり、利益、市場、株主はおろか、ユーザーすら出てこないところにあります。普通に聞いただけでは、一般企業のミッションとは到底思えません。

Bock氏はこう言います。

この種のミッションは、各社員に働く意義を与えます。なぜならそれは、企業のゴールというよりは、モラルだから。

Bock氏はさらに、歴史にも言及します。

歴史上、独立運動や平等権などの有力なムーブメントの大半は、道徳的なモチベーションによるものです。

野心的かつ刺激的な仕事を探している人にとって、これほど魅力的なことはありません。なぜなら、自分の仕事が世界にポジティブな影響を与えるのですから。Googleの「道徳的ミッション」は、従業員のモチベーションを高める一因となっています。

3. すべてをシェアする

次に、Googleの文化で大事なものが透明性です。たとえば、新規採用されたソフトウェアエンジニアは、入社初日に社内のコードのほぼすべてにアクセスできるようになります。さらに全社員が、製品ロードマップ、ローンチ計画、週次進捗レポート、全社員およびチームの四半期目標、全社員の取り組んでいる仕事内容を見ることができます。このようにあらゆる情報をシェアできるのは、お互いに機密情報を漏らさないという信頼関係があるからです。

従来型の仕組みやヒエラルキーでは、ほとんどの情報はシェアされてきませんでした。もし全社員が社内で起きていることを把握していれば、健全なチームスピリットが育まれ、結果として会議での対立や裏切り、社内政治などを減らすことにつながります。

この慣習のおかげで、社員はグループ間の目標の違いを知り、社内での対立を避けることができています。

さらにBock氏は、会社のオープンな文化についてこのように述べています。

「人材こそ最大の資産」という組織(多くの会社がそうですが)は、本気なら必然的にオープンにならざるを得ません。さもないと、社員と自分に嘘をついていることになりますから。口では人材が大切と言いながら、そのように扱っていないのです。

4. 誰でも経営方針に口を出せる

Googleの文化を形成する第の要素が「声」。採用した社員が優秀で信頼できると信じており、彼らから意思決定に関する意見を募っています。一般的な会社なら恐ろしいことかもしれませんが、Googleでは人事制度のほとんどが社員発なのです。

2009年「Googler(Google社員)」たちから、会社の爆発的な成長で仕事をこなすのが難しくなっているという声が上がりました。Googleの経営陣は事実を確認。すぐに、CFOが新たなプログラム「Bureaucracy Busters」を立ち上げました。これは、GooglerがCFOや法務担当などと業務の不満について直接話ができるプログラムです。これによりGooglerはシステムやプロセスの改善に加われるようになり、モチベーションが劇的に高まりました。

5. 採用時、学校の成績や試験の点数は不問

Bock氏は数年前、The New York Timesのインタビューに答え、入念なデータ分析の結果、学生時代の成績やテストの点数は、採用時の基準としては無意味であると述べました(新卒採用を除く)。学生時代の成績と採用後の活躍の間に、まったく相関がなかったのです。

採用から2、3年後に社内で活躍する能力は、学生時代の成績と無関係でした。学生時代に必要なスキルは、今必要なスキルとはまったく別物だからです。それに、人間としても変わっているはず。学生時代よりも学び、成長しているので物事の考え方も変わっているでしょう。

その結果、一部のGoogleチームの14%が大学に行ったことがないという事実も、特に珍しいことではありません。


5 Unusual Facts About Google's Odd (and Wildly Successful) Management Practices | Inc.

Image: Justin Sullivan/Getty Images News/ゲッティ イメージズ

Source: Fortune, The New York Times

Marcel Schwantes(訳:堀込泰三)

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