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ビジネススクールでは教えてくれない管理職への10のアドバイス

ビジネススクールでは教えてくれない管理職への10のアドバイス
Image: Pressmaster/Shutterstock.com

Inc.:私は、企業の管理職を長年務めながら、多くのダメな管理職と数少ない優れた管理職を見てきました。そんな私がつくづく思うのは、パフォーマンスを最大化すべく従業員を巻き込み、留め、育成することは最も難しい仕事の1つだということです。また、一般的に最善とされている常識的なやり方が正しいとはかぎらない、ということも確信しています。

管理職養成プログラムに長年関わってきたLarry SternbergとKim Turnageによる著書『Managing to Make a Difference(違いをもたらすマネジメント)』では、管理職がチームの信頼を得ながらより良い成果を出すための、実践的かつビジネススクールでは教えてくれないアドバイスを提供しています。

以下に挙げる10のアドバイスは、多くの人を驚かせる意外なものですが、本当に違いをもたらせると私も思っています。

1. 部下とは躊躇せずに仲良くしてよい

管理職に就いたら、直属の部下とは(処分や注意を行う必要が生じた時のために)個人的な人間関係を築くべきではないとされるのが一般的です。

しかし、人間関係ができていれば処分にいたる前に、あなたの指導に耳を傾けてくれるはずです。

2. 人間関係の対立を仲裁してはいけない

これは、「よかれと思ってしたことが裏目に出る」典型的なシチュエーションです。本人同士の話し合いを促そうとせず、自分の手で従業員を「管理」しようとして、管理職が人間関係の対立に巻き込まれてしまうことはよくあります。

そうした問題にあなたが注力すると、組織の揉め事をかえって大きくする結果となるのです。

3. ハイパフォーマーの望ましくない勤務態度には目をつむろう

成績はトップでありながら、いつも会議に遅刻しよく休む従業員がいるなら、そのようなイラっとする程度の勤務態度に目くじらを立てるのはやめましょう。

えこひいきととられる可能性もありますが、その人の達成した業績ゆえのひいきならば、皆が羨望し、競争心を刺激すると私は思います。

4. 叱咤して緊迫感を与えよう

満足感を与えるインセンティブやポジティブ一辺倒のフィードバックが提唱される時代ですが、部下に、そのやり方ではいけないと強く訴えるべき時もあります。たしかに、叱咤することで、人に業績をあげる能力が身についたりはしません。しかし、彼らが最善の努力をしていない場合にはとても効果的なのです。

5. 皆がやりたがらない仕事には有志を募ろう

皆がやりたがらない仕事は、命令、あるいは順番でやらせるしかないと大半の管理職が思っているようです。しかし、実際やりたい人を募ってみると、意外と関心を集めたり、メリット(たとえば自宅で作業できるなど)に飛びついたりしてくれるものです。

また自主的に申し出た人のほうが、決まって仕事に対する関心度が高く熱心です。

6. より多くの時間を投資すべき相手はトップパフォーマー

人事関係の人はよく、業績の芳しくない従業員へのコーチングに時間を費やせと言います。ですが、コーチングが最も功を奏し、あなたの助けを有効に生かしてくれるのはトップパフォーマーなのです。

また、トップパフォーマーに時間を費やすことは、彼らに意欲を起こさせ引き抜かれないようにするための唯一の方法でもあります。

7. 解雇は、最も思いやりのある行為だと考えよう

仕事がうまくいっていない従業員は、ほとんどのケースにおいて、そのことをあなたが知るかなり前から自覚しています。その状態を長引かせるのは思いやりとはいえず、本人の自尊心を傷つけ、ストレスで健康を害することさえ少なくありません。

もっと自分に合った、やり甲斐を感じられる仕事を探させてあげるべきです。

8. 伝聞や噂、風評を追跡してはいけない

当事者以外から聞いた情報は、だいたい不完全だったり、文脈を無視して解釈されていたり、バイアスがかかっていたりします。上司であるあなたがそうした情報の「検証」に乗り出しても、結局同じように当てにならない情報しか得られず、貴重な時間が無駄になるだけです。それだけならまだしも、部下があなたの探偵ごっこをまねて、生産性やモラルが損なわれるという、より大きな問題が生じるでしょう。

9. レガシー社員を放置してはいけない

通説とは異なりますが、レガシー社員(長年勤務しているが会社にフィットしていない人)を放置しておくのは決して有効な解決法ではありません。人を思いやることはけっこうですが、課題には正面から向き合うべきです。

レガシー社員をそのままの状態で定年までいさせると、あなたの信頼もチーム全体の生産性も損なわれます。放置することで、皆に悪影響がおよぶのです。

10. 自分の代わりができる人材を採用しよう

私はいつも、教育に時間がかかる人材ではなく、逆にこちらが学ばせてもらえるような人材を雇うことを目指してきました。チームに、あなたの職務を問題なく引き継げるような人がいたほうが、あなた自身の昇進も楽なのです。

さらに、昇進の機会が多いという評判が外部で広まれば、あなたの組織にハイパフォーマーが集まってくるようになります。ビジネスの目標や自分個人の利益ばかりに神経を注ぎ、従業員ひとりひとりのニーズを見失っている管理職が多すぎると私は感じています。

人々の記憶に残り尊敬される管理職とは、多少型破りなアプローチでも、部下の人生に変化をもたらすことができる少数派です。そのような、双方に有益な関係を目指して皆が努力すべきだと思います。


10 Management Lessons They Don't Teach You in Business School | Inc.com

Image: Pressmaster/Shutterstock.com

Martin Zwilling(訳:和田美樹)

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