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世間話で深く踏み込んではいけない「プライベートな話題」3種

世間話で深く踏み込んではいけない「プライベートな話題」3種
Photo by Gettyimages.

結婚の何が素晴らしいって、「それで、あんたたちいつ結婚するの?」と口やかましく聞いてくる親戚がいなくなること。逆に、最悪なことは、「それで、あんたたちいつ子ども産むの?」と聞かれるようになること。

現代社会では、こういった伝統的なマイルストーンをフレンドリーに聞くという、ある意味失礼な状況がまかり通っています。同僚や遠い親戚、そして近い親戚までもが、このように問題を含むかもしれない質問を、軽い会話のきっかけとして使っているのです。過去の記事で、そのような質問を丁寧にかわす方法や、根底にある感情的な問題に対処する方法を紹介しました。今回は立場を変えて、そもそもそのような質問をしない方法について見ていきましょう。

不適切な質問を避けることは、ほとんど不可能です。世間話は相手を知るために存在し、相手の個人的な境界線を予測することはできないからです。そこで、意図的にもっと意味のある会話に持ち込んでしまうのが効果的。大事なことは、一見ありふれた質問が、相手の心の傷をえぐってしまう可能性があると認識することです。

ニューヨークにあるボーモント・エチケットスクールの創設者Myka Meierさんはこう言います。

いいエチケットとは、他者を尊重し、居心地がいいと感じさせることです。ですから、質問をする前に、相手がどう感じるかを考えましょう。相手にプレッシャー、居心地の悪さ、気まずさ、見下されている感覚を与える質問は、避けなければなりません。

1. 結婚・子ども

いつ結婚するの?」という質問は、無垢で冗談めかした質問のように思うかもしれません。でも、どんな答えを期待しているんですか? 婚約をしたのなら、向こうから教えてくれるはずではないですか? その質問は、結婚制度に対する意見を激しく求めているか、2人の関係があまりよくないように見えると暗示しているかのどちらかに取られかねません。どちらも、会話のきっかけとしては不向きです。

2人の関係について聞きたいのであれば、もっと純粋な質問からしてみましょう。「彼(彼女)はどうしてる?」という曖昧なオープンクエスチョンにしておけば、相手が答え方を決められます。あるいは、自分の生活について話し、相手には同じレベルの親密さを求めないのがいいでしょう。

子どもはいつ?」と聞くのは、もっとひどい質問です。子どもがいない理由は無数にあり、個人的で、ときに喜ばしいものではありません。「先週流産してしまって」や「養子あっせん業者が人種差別主義者で」といった本当の理由があっても、それほど親しくない相手からの質問だと、距離を置いて他愛もない答えをするしかないのです。Meierさんは、こうすることを勧めています。

それよりも、「家族について教えて」と聞くことで、子どもがいない場合でも、実家のことや親せきについて話すことができます。

子どもがいる人と話す場合でも、「次はいつ?」や「女の子がほしかったんじゃない?」といった質問はNG。「何歳になった?」「今、何が好きなの?」など、今いる子どもについて聞くだけにしましょう。子どもの成長のマイルストーンを聞くのも避けるべき。親にとって、我が子を試されるほど嫌なことはありません。

2. 妊娠

子どもはできたの?」という質問が望ましくない理由は明らかでしょう。どんなに気を付けても、気を付け過ぎということはありません。私には妊娠8カ月の友達がいますが、こちらからは聞かず、彼女から言いだすのを待っています。

同じ理由で、妊娠していることがわかっていても「双子?」という質問はNG。そうであれば、向こうから言うはずです。予定日を聞いたら、必ず信じてください。妊婦は太っているという意味をほんのちょっとでもほのめかすような言葉は避けてください。とにかく、身体を値踏みするような発言を避けることです。

子どもの性別を教えてくれたら、ポジティブな反応をしましょう。でも、どっちがほしいかを相手から事前に聞いていないかぎり「よかったね」とは言わないでください。昔、私の同僚が男の子を妊娠していたとき、「夫さんは喜んでるんじゃない?」と何度も聞かれたそうです。ご丁寧に「お役目を果たした」と祝福してくれた人もいたそうです。あたかも、ヘンリー8世の跡継ぎを妊娠したかのように。

子育てプランにも口を出さないで。「母乳で育てるの?」「自然分娩?」など、重大な決断へのアドバイスは専門書に任せてください。唯一適切なアドバイスといえば、選択肢があり、価値観を伴わず、これから子を持つ親を縛らずに、安心させるものにしましょう。出産や子育てにはそれぞれのやり方があり、多くの親たちが自分たちの手で切り抜けます。あなたの大胆なアドバイスで、彼らがSIDS(乳幼児突然死)を防げるわけではないのです。

3. 仕事

新しい仕事は楽しい?」は失礼ではありませんが、気まずい質問になりかねません。本当は楽しくなくても、それを全員に話すわけではないので、相手に嘘を強要しているかもしれないのです。ですから、価値観を必要としない質問にとどめましょう。「どんな仕事なの?」や「今は何に取り組んでいるの?」などの質問は、仕事のやりがいについて深く考え込まずに答えられるのでオススメです。

長期的な一大プロジェクトについて聞くのはグレーゾーンです。「どう? 本/ポッドキャスト/副業は進んでる?」と聞くのは、進捗報告の要求に取られかねません。それよりも、以前に聞いた具体的なことや、相手がSNSに投稿していた内容をフォローする程度にしましょう。それなら、相手が自ら世界に公開することを選んだ内容なので、進捗を尋ねるよりもずっと興味深い話が聞けるに違いありません。

初対面の相手の場合、よくある質問ですらリスクを伴います。Meierさんによると、「仕事は何ですか?」という決まり文句は、日和見主義に聞こえるのでやめたほうがいいと言います。相手のことを知るのが目的であれば、その質問が功を奏するのは、相手が仕事好きで、オフの時間にまで話したい場合に限られます。もっと便利なのが、「何をしているときが楽しいですか?」という質問。これなら、相手は自分が話したいことを話せるのです。

相手が職探し中の場合、どんなに気を付けた言葉でも、相手にとってはうるさく聞こえる可能性があります。「The Muse」に、職探し中の相手に言ってはいけない失礼な質問リストが紹介されていました。職探しに苦労している人は、「自分は世の中に必要とされていないんだ」という感覚を味わっているかもしれません。そこに突っ込んだところで、いい答えは返ってこないでしょう。「学校に行って勉強するのはどう?」という質問も避けるべし。あなたは、相手のキャリアチェンジを確信させる人になる必要はないのです。もっとシンプルな「どんな会社に応募したの?」という質問ですら、後の進捗報告を予期させることがあるそうです。本当に力になってあげたいと思うなら、どんな仕事を求めているのかを聞きましょう。どんな内容であれ、提案をするときは、相手が丁寧に否定できる余地を残すよう、気を付けてください。

良識ある判断を

上に挙げた質問でも、相手と十分親しければOKな場合があります。そんな脆さを伴う質問だからこそ、軽くする世間話には向きません。人生の進捗報告を求めることは、あなたとの関係性を相手に評価させているようなものなのです。

人と人とは、時間をかけて親しくなっていくもの。その過程で、相手の境界線を試すことは避けられません。とはいえ、自分の質問が相手にとってどう聞こえるのかに十分な注意を払うことで、関係性に合った質問ができるようになるでしょう。Meierさんはこう言います。

相手への配慮が必要な質問でないか、よく考えてから口にするようにしましょう。

普段の会話に比べてかなりの配慮が必要だと思ったら、また次回のために取っておくのがよさそうです。

Nick Douglas(原文/訳:堀込泰三)

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