特集
カテゴリー
タグ
メディア

複数のタスクを上手にコントロールするための基本的な考え方

複数のタスクを上手にコントロールするための基本的な考え方

サイボウズ株式会社のオウンドメディア「サイボウズ式」のこちらの記事より転載いたします。

サイボウズ式編集部より:チームワークや働き方に関するコラム「ブロガーズ・コラム」。以前、読者のみなさまからご相談を募集したところ、たくさんのお悩みが届きました(まだまだ募集中!)。届いたご質問やご相談をいくつか取り上げて、ブロガーのみなさまに回答していただきます。今回は、はせおやさいさんからの回答です。

ご相談内容

私は就職活動中の大学四年生です。

さまざまな企業の説明会に足を運び、それぞれ違うキャリアや働き方の例を見ていくなかで、ふと共通して大切なことは「上手に時間調整をして複数のタスクをこなすこと」であると感じました。

私は幼い頃からタイムマネジメントが苦手で、だらだらと物事を進めるタイプだったので、仕事ができる社会人になる為にタイムマネジメントの方法を教えていただきたいです!(らいおん/就活生)

今回の回答者:はせおやさい。会社員兼ブロガー。はてな(id:hase0831)を中心に活動。仕事はWeb業界のベンチャーをうろうろしています。一般女性が仕事/家庭/個人のバランスを取るべく試行錯誤している生き様をブログ『インターネットの備忘録』に綴っています。

らいおんさん、こんにちは。就職活動は順調ですか?

異なるキャリアを見て行く中で、タイムマネジメントの重要性に気付くなんて、素晴らしいですね。のほほんとしていた自分の就活時代を思い出して、なんだか恥ずかしくなってしまいました。

さてご質問ですが、まさにおっしゃる通りで、社会人になると複数タスクをいかにコントロールするか、がとても重要です。タイムマネジメントのテクニックについては、ガントチャートを使う、付箋を使う、アプリを使う…など、さまざまな選択肢がありますが、今回は「基本的な考え方」について書いてみたいと思います。

「やりたいこと」から時間をブロックしていく

まずはここから。

わたしたちは等しく24時間ずつしか持っていませんが、それぞれのライフスタイルで、時間の使い方は異なります。そのため、「絶対に8時間は寝たい」「毎日30分は好きなゲームをしたい」もしくは「会社帰りにジムに寄りたい」など、自分の24時間のうち、「やりたいこと」から時間をブロックしていきましょう。

「絶対に8時間は寝たい」なら逆算して就寝時間を決め、それまでの残り時間で何ができるかを考える。もし企業にお勤めになるのであれば定時があるでしょうし、個人で仕事をされる場合も、月次の売上を担保するにはどの程度は働く必要があるな、という目安がつくと思います。「夜、24時までに寝たい」となれば、先にその時間をブロックして、24時にベッドの中にいるためには、それぞれ何時までにどんなことを済ませておく必要があるかを洗い出し、カレンダーに登録してしまいましょう。

具体的にいうと、わたしはオンラインカレンダーを使っているのですが、友人との約束などの他にも、自分のやりたいこと(たとえば「本を読む」「ブログを書く」など)もすべて予定として登録してしまっています。そして毎週の始まりに、自分の1週間のタスクを確認するようにしているのですが、カレンダーを開くと「自分がやりたいこと」と「ルーティンの予定」が入っているので、埋まり具合を見て、その週の時間の使い方を決めていきます。

あらかじめ分かっている予定を先に登録して見えるようにしておくことで、「あれ、来週はちょっと忙しいな」と思えば飲み会の誘いを断ったり、映画に行くのを来週に伸ばしたり、判断がしやすくなります。

残った時間を逆算思考で埋め、見積もりを立てる

前述のように、「やりたいこと」の予定をまず確保したら、「残り時間をどう使うか」を逆算していきましょう。プライベートだけでなく、仕事でも同様の方法がおすすめです。

たとえば9時〜18時が業務時間なのであれば、その中の時間をどう使うか、を逆算していきましょう。まずはルーティンの予定=定例会議やメールのチェックなど、あらかじめ分かっている作業の時間を埋めておきます。そして残りの業務時間を持ち時間として、与えられた業務の締切から逆算して作業時間を調整していくのです。

イメージとしては、

「来週の月曜に企画書を提出する予定だから、今週の水曜までには1次レビューを入れてもらいたいな。そうすれば、レビューをもらったあとに木曜と金曜の2日、修正期間が確保できるぞ。今日は◯◯と△△をやらなきゃいけないから、明日の午後に3時間くらい作業時間を入れておこう」

というように。

ここで大切なのは、締切や期限を設定したあと、常に自分の中で仮の試算を立て、その試算を元に、作業スケジュールを組んでみること。与えられた「やらなければいけない」ことありきでタスクを積み上げてしまうと、あっというまにコントロールできなくなり、破綻してしまうからです。「使える時間」ー「今ある業務」=「新たな業務に使える時間」です。この「新たな業務に使える時間」を常に把握しておくことで、仕事を無理に引き受けたり、引き受けたあとに「しまった!」と焦ったりすることが避けられます。

そのためには、「自分はこのくらいの業務なら、このくらいの時間がかかるんだな」という見積もりを常に持っておくことが重要です。そのためにも、「手が空いたらでいいよ」と言われた急ぎでない仕事であっても、「いつもの自分だったらだいたい3時間くらいで終わるかな」と見込みを立てて、カレンダーに組み込んでみましょう。

常に自分の「残り時間」を把握しておく

さて、前述のことを試してみると、このような結果が分かってくると思います。

・自分が自由に使える時間

・あらかじめ確保しておかなければいけない時間

・それぞれの作業を仕上げるのに必要な時間

1日の労働時間を8時間と定義して、定例会議に15分、ルーティンの集計業務で30分、メール返信は合計で30分……と「あらかじめ確保しておかなければいけない時間」と「今のタスクを仕上げるのに必要な時間」を引き算した残り時間が「新たな業務を引き受けることができる残時間」です。ここからオーバーすれば残業をしなければいけなかったり、ルーティンの業務を圧縮したりすることを検討する必要があります。

その時に大事なのは「オーバーしないよう辻褄を合わせる」というよりも、「ああ、こういう業務のために自分はこのくらいの時間がかかるのだな」という把握をすること。

突発的に時間をオーバーすることもあるでしょうし、オーバーしてでもやり遂げたいと思う仕事があるかもしれません。それはそれでよいと思います。よくないのは、成りゆきで時間をダラダラと浪費してしまい、残業や長時間労働で、自分が疲弊してしまうことです。

仕事の要求度‐コントロールモデル(Job Demands Control Model: JDC モデル)という研究があります。仕事の要求度(量的負荷)が高く/コントロール(仕事上の裁量権や自由度)が低い状態にあると、人はストレスを強く感じるそうです。が、一方で、仕事の要求度が高くても、コントロールが高い状態にあれば活性水準が高まり、生産性が上がると仮定されており、職場での満足感も高いという結果があるそうです。

仕事の要求度を自分で管理するのは難しくても、自分が持っている「すべきこと」のコントロールはある程度可能なはず。今の自分は何をすべきか、何からやりたいか、を常に把握できるよう心がけておくのは、心身のマネジメントという意味でも、重要な考え方なのではないかなと思います。

すべきことを把握し、コントロールするために日々意識しよう

社会人になっても、やはりタイムマネジメントは難しい。正直そう思います。突発の仕事はあるし、自分だって病気になります。家族ができれば、自分のためだけに使えていた時間に制約が生まれることもあります。

そのためにも自分の業務時間の「見積もり」と「結果」の差をなるべく埋め、ズレのない見積もりを立てられるのは、自分自身の時間をうまくマネジメントするための必須スキルです。見積もりと結果の振り返り、というのはやや面倒に感じるかも知れませんが、ツールや文房具など、身近なものを活用してみてもいいかもしれません。

個人的に、学生時代より使える時間は少ないものの、社会人生活は楽しいです。それはたぶん、「すべきこと」と「したいこと」のバランスを取るよう意識し余暇を確保して、学生時代にはできなかった新しい「したいこと」に挑戦する面白さを知ったからだと思います。メリハリが自分を活性化してくれているのかもしれません。つまり、働く大人は、とっても楽しいのです!

上手に時間をコントロールして、楽しい社会人生活を送ってくださいね。

今日はそんな感じです。

チャオ!

はせおやさい

swiper-button-prev
swiper-button-next