「親のスマホ依存」は「子どもの問題行動」と関連があるか?
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公園や行楽地で、子どもをほったらかしにしてスマホのチェックに夢中になっている親をよく見かけます。一方で、ひっきりなしに金切り声をあげながら子どもの面倒を見ている親の立場になってみると、ちょっとだけ親業を休憩してTwitterをチェックしたくなるのも人情です。親のスマホ使用は本当に子どもに害をおよぼしているのでしょうか?
研究結果:次のような質問を子どものいる親にしてみました。
- スマホにどの程度依存している気がしますか?
- スマホのせいでどのぐらいの頻度で子どもと接することが中断されますか?
- 直近の2カ月で子どもにどのような問題行動が見られましたか?
結果、「母親」が子どもと接することが中断される頻度が高いほど、子どもに問題行動が増えました。しかし父親の場合は、そうはなりませんでした。これは、母子関係の方が父子関係より重要だからでしょうか? それとも、母親の方が子どもと過ごす時間が長いので、子どもとのやりとりがスマホのせいで中断される頻度も高くなるからなのでしょうか?
ここで注意すべき点としては、回答は自己申告式であり、子どもと接することが中断される回数を数えたのも子どもの問題行動を評価したのも研究者ではなく、単に親がアンケートに回答した結果だということです。ですから、問題行動がある子どもの親は、それをスマホを使っているせいにしがちなのかもしれません(この種のアンケートに回答する場合は、特にそうなる傾向があるかもしれません)。あるいは、別の理由でストレスを抱えている家庭には、行儀の悪い子どもがいることが多く、親はスマホに慰めを求めるのかもしれません。この研究は、そうしたさまざまなシナリオを丹念に調べるには至っていません。
まとめ:親がスマホを使うと、子どもはイラつくかもしれませんが、親もそれに気づいているのかもしれません。この研究では、親がスマホを使うと子育てに良くないと言えるほどの十分な根拠は得られません。でも、着信通知に振り回されていると感じたら、子どもといるときは通知機能を切りましょう。そうした方が良いことも、既にわかっているのかもしれませんが。
Study: Your smartphone addiction may be linked to your kids' bad behavior | Business Insider
Beth Skwarecki(原文/訳:春野ユリ)
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