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半年後にお目見え? 日本人がまだ知らない、ミラノ発インテリアのトレンドとは

半年後にお目見え? 日本人がまだ知らない、ミラノ発インテリアのトレンドとは

「インテリアの世界的なトレンドや新作が、日本にやってくるのは、いつも半年遅れ。そこまで待てませんよね」と語るのは、4月に開催された世界最大規模の国際家具見本市「ミラノサローネ」を現地視察したインテリア&プロップスタイリストの窪川勝哉(くぼかわ・かつや)さん。

そこで今回、2017年秋に日本市場にお目見えするというインテリアの世界的な最新トレンドと、あなたのリビングにいち早く採り入れる方法を窪川さんに聞いてみました。


窪川勝哉(くぼかわ・かつや)/インテリア&プロップスタイリスト

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インテリアのみならずクラフトから家電までプロダクト全般に造詣が深い、男性には珍しいインテリアスタイリスト。雑誌やテレビなどメディアでのスタイリングだけでなく、ウインドウディスプレイやマンションのモデルルーム、イベントのデコレーションなども手がける。2011年渡英。2013年より再び拠点をロンドンから東京に移し活躍中。公式サイト


2017年のトレンド・カラー「ピンク」をアクセントカラーに

窪川氏:5日間のミラノ滞在で200カ所以上のブースを見てまわりましたが、今年のトレンド・カラーとして注目されていたのが、2017年のファッション・トレンドと同じ、彩度をおさえたピンク。これまで、パステルカラーに似た、淡く澄んだ色調の「ペールトーン」が北欧のインテリアを中心にトレンドでしたが、2017年は多くのブランドがピンクにフォーカスしていました。


「ミラノサローネ国際家具見本市」

毎年4月にイタリアのミラノで開催される「ミラノサローネ」は、東京ドームの11倍という巨大会場に世界の名だたるブランドが新作のインテリアを展示され、最新プロダクトが会場を埋め尽くす「ユーロルーチェ/照明見本市」も同時開催。さらに、市内のあちこちには、各ブランドが個別にプレゼンテーションを行うなど、見本市期間中はミラノの街全体がインテリアの祭典に。しかし、世界中から訪れたデザイナーやジャーナリスト、バイヤー、エディターたちが、インテリアの最新トレンドが世界に発信する一方で、ミラノで発表された新作を日本で目にすることができるのは、秋ごろに日本で開催されるインテリア系のイベントのタイミングになるのが通例です。

日本では、白からグレーにかけての色合いや薄い木目など、さっぱりした塩系のカラーコーディネートが流行っていますが、世界のトレンドを先取りしたいなら、モノトーン系のインテリアにアクセントカラーとしてピンクを採り入れると、空間に柔らかい印象を与えてくれるはずです。また、ウッド系のインテリアにもピンクは合わせやすいですね。


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ピンクのラグにダークグリーンとマスタードのソファをプラスしたコーディネート。テーブルの大理石もトレンドの素材です。


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手前のタワーのようなオブジェは、ヴェルナー・パントンが手がけた名作、リビングタワー。段違いのリクライニングチェアも今年はピンクを纏って登場


具体的には、ソファのクッションカバーをピンクにするなど、使わないときはしまっておけるファブリック系での活用がおすすめです。あくまでも、ベースの家具に色合いを添える感覚。ファッションと同じで、チーフやストールを着替えるように楽しんでください。

当たり前を捨てて、自分らしさをコーディネートで表現する

窪川氏:会場をめぐって気づいたのは、インテリアのコーディネート。型にはまらない、フレキシブルに楽しめる自由度の高いデザインのインテリアが目立っていたことです。たとえば、ソファ。これまでのL字タイプではなく、曲線のフォルムやフラットなマットレスタイプに、独立した背もたれを自由に配置するなど、空間に動きをつけるようなインパクトのあるソファが多かったですね。


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いつも斬新なプロダクトをリリースする、イタリアのエドラ社。既成概念を軽く破ってくる新作ソファはシロクマが背もたれになっていたりと、どれもが驚きのアイテムばかりです。


ソファの前にラグを敷き、その上にテーブルを置くようなおきまりのコーディネートではなく、「白地のキャンバスに自由な発想で絵を描くように、空間を楽しんでみたら」というメッセージが込められている気がします。特に、フラットなソファは、自分のライフスタイルに合わせてコーディネートを見つけるヒント、「発想を転換するきっかけ」になる象徴的な展示でしたね。

LEDと有機ELがインテリアの世界を変えるかもしれない

窪川氏:消費電力が低いLEDを活用した照明機器は、小型でリーズナブルなものが多く、発熱量などの問題で実現できなかったフォルムのデザインの製品が並んでいました。LED照明を利用している方も多いと思いますが、デザインの自由度だけでなく、明暗や色調で室内空間に変化をつけると、まったく違った世界が広がるので、秋に日本で新作を目にすることができたら、ぜひリビングや寝室などの間接照明として楽しんでもらいたいですね。



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イタリア、フロス社の新作「WireRing」。電源ケーブルが仕込まれたワイヤーベルトと、LEDが仕込まれたリングだけで構成されたミニマルデザイン。



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こちらはスペインの照明メーカー、マーセットで気になった照明。重りがあってソファのアームに掛けるタイプ。これ、欲しいです!



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イタリアのアルテミデ社が展示した、有機ELとLEDをガラスシェードの中に入れた斬新な照明。

イタリアのアルテミデ社では、LG製の有機ELとLEDを吹きガラスのシェードに組み込んで、伝統と革新をミックスした照明を展示。日本人デザイナーの吉岡徳仁氏を起用したLGの展示では、有機ELを使用したチェアなどが並べられ、「照明のスタンダードとなったLEDの次は、有機ELが新しい世界をつくり出す」、そんな予感を感じさせていました。


窪川さんの最新トレンドレポートはいかがでしたか。インテリアは、1度買ったら長く使うので、流行を採り入れにくいと思っていましたが、今ある空間に、小物や雑貨、コンパクトな照明でアクセントをつけるのなら、気軽にできる気がしました。「洋服を着替える感覚で、自由な発想で楽しむ」。皆さんも早速、試してみませんか。


(聞き手・文/香川博人、写真・協力/窪川勝哉)

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