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HOW I WORK

理不尽なことや人間関係に悩んだら、プラトンを読め! トリップアドバイザー代表・牧野友衛さんの仕事術

理不尽なことや人間関係に悩んだら、プラトンを読め! トリップアドバイザー代表・牧野友衛さんの仕事術

敏腕クリエイターやビジネスパーソンに仕事術を学ぶ「HOW I WORK」シリーズ。今回は旅行に関する口コミサイトのトリップアドバイザーを運営する、トリップアドバイザー株式会社代表の牧野友衛さんの仕事術を伺いました。

居住地:東京都

現在の職業:トリップアドバイザー株式会社代表取締役

仕事の仕方を一言で言うと:短期記憶と反射で仕事するので処理スピードは早いと言われますが長時間労働向きではありません。

現在の携帯端末:iPhone7

現在のPC: MacBook Pro

1. 「これがないと生きられない」アプリ/ソフト/道具は何ですか?

iPhoneです。仕事のメールやカレンダーを同期してドキュメント管理もGoogle Appsでしているので、iPhoneがあれば業務のほとんどができます。ビデオ会議にも使えますし、自社のアプリを使って改善点を見つけることもできるので、仕事には必須のツールです。もちろんプライベートでも、ウェブ検索やソーシャル、メッセージを使います。

生活はもちろん、仕事の仕方をiPhoneは大きく変えたと思います。あまりに使い過ぎてフリック入力が早過ぎるとよく笑われるくらいです。最近ではPCの画面が大きすぎるようにも感じます。

2. 仕事場はどのような環境ですか?

旅行をイメージした内装で、レセプションエリアにスバル360が置いてあるのが特徴です。執務エリアは1つのスペースに全員が集まっています。全社員ミーティングや月曜だけ提供しているランチを食べたり、外部の方をお呼びしたイベントを実施している広い共有スペースもあります。

34階にあるので東京の観光名所である東京タワー、スカイツリー、六本木ヒルズ森タワーのほか、晴れて眺めのいい日は富士山も見られる点が、旅行に関わる会社のオフィスとして気に入ってる点です。

3. お気に入りの時間節約術は何ですか?

連続するミーティングをこなすために始めて結果的に時間節約になっているのは、ミーティング中にノートを取り、確認が必要なことはその場でメールやチャットで連絡してその時間内に完結するようにすることです。ミーティング後に予定が詰まっていると対応が遅れるため、実践をしています。同時に複数の作業を進めるのに訓練は必要ですが、慣れれば便利で効率的です。

4. 愛用している、仕事をうまく進行させるためのツール(ToDoリスト、アプリ、道具など)はありますか?

Google Appsです。複数人で同時に編集出来ますし、コメントを残してフィードバックできるのでミーティングなく作業が進められます。だから、時間が圧倒的に短縮されます。共有するのにもリンクを送るだけで済むので、社内の情報共有が捗ります。ファイルが多くなっても全文検索で探せるので、フォルダ管理も不要。仕事のドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションすべてGoogle Appでまかなっています。

iアプリもあるので、iPhoneから編集できるという点も個人的には便利です。ファイルがローカルにないのでセキュリティ上も良いですし、どこからでもアクセス出来るのも便利で、先日PCを家に置き忘れてオフィスに行った時も空いてるPCで仕事ができました。サービス開始当初、僕はGoogleで働いていたので、仕事の効率化のためのツールとしてインタビューで紹介しています。

5. 携帯電話とPC以外で「これは必須」のガジェットはありますか?

どれか1つと言われれば迷わずiPhoneを選択するので、他にはありません。

6. 仕事中、どんな音楽を聴いていますか?

仕事中は集中して、プレゼンテーションやプランニングをする時にだけ音楽は聴いています。その時に聴くジャンルはテクノかロックが多く、ヘッドホンで大音量で聴いてるので、周りの人に心配されることもあります(笑)。

最近は知り合いに紹介されて気に入った『水曜日のカンパネラ』と、この前ライブに行ったスクエアプッシャーのプロジェクト『ショバリーダー・ワン』を聴いています。

本当に集中してくると音楽が意識に入って来なくなりますが、もう慣れすぎて音楽がないと集中できません。僕の子どもの頃は「ながら勉強」はダメだと言われてましたが、「ながら勉強」ができる集中力を鍛えた方が個人的には良い気がします。

7. 仕事において役に立った本、効果的だった本は何ですか?

本は小説以外興味ないので基本的にビジネス書は読みませんが、外資で働く中でロジックを身に付ける必要性から読んだ『意思決定のための「分析の技術』(後正武)が役に立ちました。論理思考やロジカルシンキングについては多くの本が出ているのでどれでも良いと思いますが、仕事を効率的にできるようになるためにどれか1冊は読むことをオススメします。

複雑な問題でも単純化することで解決しやすくなりますし、企画や提案内容を誰にでもわかるレベルにすることで理解が得られやすくなります。また、ロジックは言語に関わらず世界共通のツールなので、英語で仕事する上でも役に立ちます。

8. 現在、どんな本を読んでいますか?

時間がなくて読めていませんが、今年に入って読んだ本で印象に残ってるのは、東京をテーマにしたイベントでご一緒したカドカワのウォーカー元総編集長の玉置さんが紹介していた『東京の昔』(吉田健一)です。

吉田健一のエッセイは読んでいて文体が読みづらいと思ってたのですが、小説になるとそれが独特の味わいになっていて良かったです。戦前の東京を舞台にした話の中で、時折筆者の回想的なコメント現れるのですが、戦争前後の東京と311以前以降が重なるように思えたので、今読むからこそ昔を振り返る気持ちがわかるのかなと思いました。どこに話が進むのかも見えないまま、不思議とゆっくりとした時間の流れる小説です。

9. 睡眠習慣はどのようなものですか?

0時過ぎに寝て6時に起きるのが習慣になってます。西海岸の会社で働いてる期間が長かったので、必然的に朝型になりました。トリップアドバイザーは東海岸ですが、未だ夜より早朝の方が仕事がしやすいです。

10. 仕事をよりよく進めるために「習慣」にしていることはありますか?

アウトプットばかりに偏らないよう、インプットを欠かさないようにしています。本を読むこと、映画を観ること、ライブに行くこと、美術展に行くことや旅行に出ること。心が動くことに触れて、吸収することを心掛けてます。何の仕事であれ、僕は「想像力」が必要かつ重要であると思っていますし、幅広いインプットをし続けることで自然と良い発想が生まれてくると思います…という言い訳で遊んでいます。

11. これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください。

アドバイスではないですが、プラトンの『国家』です。2000年以上前の本ですが、「なぜ真面目に生きてる人間が損をして、不正を働く人間が得をするのか」という素朴で真摯な疑問に対して、ソクラテスが「そんなことは間違っている」と個人から国家レベルの問題まで議論を展開していく話です…が、真面目に生きている人間が得をする正しい社会は、「哲人王」というある意味悟りを開いた王様が治める国家でしか成立し得ないという結論になります。

ソクラテスでさえも現実的な解決ができない問題を考えていても仕方がないなと思えるので、理不尽なことの多い職場環境や人間関係に疲れた時に読むのがオススメです。同じような問題を人間は何千年も繰り返してきてることを知るのは馬鹿らしくもあり、またそれが人間なのかと達観できます。

ソクラテスの対話の展開が面白いので、読み物としてもオススメです。

12. 最近購入したものの中から、特に気に入っているものがあれば教えてください。

Bluetoothのヘッドホンです。iPhone7になってイヤホンジャックが廃止されたので、外出先で充電しながら音楽を聴けない問題に直面して買いました。なので今は重宝してます。AppleがBluetoothの利用促進のために意図的に廃止したのだとしたら賢いなあと思いました。

ライフハッカー[日本版]編集部

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