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アリババ会長「AIがCEOの職を奪う」

アリババ会長「AIがCEOの職を奪う」

ギズモード・ジャパンより転載:それもいいのかも?

AI(人工知能)の発達が人間社会に及ぼす弊害については、イーロン・マスク氏やスティーブ・ホーキング博士もその危険性を説いて回っています。でも先日、中国のEコマース大手アリババの会長・ジャック・マー氏は、(多分、彼にとって)より身近な問題を指摘しました。それは、高給取りのCEOたちがAIに職を奪われるかもしれないってことです。

マー氏は中国の鄭州で開かれた起業家カンファレンスで講演し、AIや機械化によって起きつつある事態への注意を喚起しました。「15年前、私はインターネットが全産業にインパクトを与えるだろうと200回も300回もスピーチをしました。でも当時私は無名だったので、誰も聞いてくれませんでした」とマー氏。彼は今、同様のシフトがテクノロジーの中で起きていて、インターネットよりさらに破壊的になりうると言っています。

The Guardianには次のようにあります。


AIやその他のテクノロジーは、今後30年で人間に対し「幸福よりも多くの痛み」をもたらすだろうとアリババの会長兼創業者で億万長者のジャック・マー氏は語った。

「今後30年での社会的あつれきはあらゆる産業、あらゆる人生に対し影響を与えるだろう」とマー氏。特にAIの興隆と長寿化によって、年取った労働者が少ない仕事をめぐって争うことにつながると。

「機械は人間にできないことだけをすべきです」とマー氏。「そうすれば、我々は機械を人間の仕事上のパートナーに留めることができ、自分の代わりにはならないのです


たしかに機械化の問題は多くの人が認識しています。米国では政治家たちが「工場労働者の失業は外国企業のせい」みたいな主張もしてますが、実際に工場労働者の職を奪っているのは機械です。次は小売やサービスで同じことが起こるでしょう。自動運転車が実現すれば、米国では170万人のトラック運転手は路頭に迷うことになります。いつ何人の人が職を失うかという予想は人によって違いますが、2016年の世界経済フォーラムの研究では、2020年までに機械化によって500万人が失業すると考えられています。

ただ、CEOが失業するという話には、そこまで恐怖感がありません。CNNによれば、マー氏は「今後30年の間に、ロボットがベストCEOとしてTime誌の表紙を飾ることになる」と語りました。起業家への警告ってことなのかもしれませんが、世間のCEOが何億円ももらって、失敗してもさらに何十億円ももらってることを考えると、機械が代わりになった方がいいような気もします。

AIが人間よりCEOに適している理由は、マー氏いわく「人間より記憶力が良く、計算が速く、競合に対し怒りを覚えることもないから」だそうです。付け加えるとしたら、部下にセクハラもしないし、インサイダー取引もしないし、「労働時間短縮が生産性を高める」みたいな研究も人間より良く理解できるでしょうね。ロボットがUberのCEOだったら、App Storeのルールを破って呼び出しを食らうこともなかったでしょう。

とすると、今人間がCEOの仕事をちゃんとできているのかがむしろ疑問になってきます。マー氏は「機械には人間にできないことだけさせよう」って提案したんですが、つまりCEOもロボットにやらせた方がいいって意味なのかもしれません。マー氏はもうCEOをやめて会長になったし、お金もたくさんあるから、自分には関係ないしってことなんでしょうか?


image: Gong To / Shutterstock.com

reference: The Guardian, Bloomberg, CNN

referencce: The Guardian

Rhett Jones - Gizmodo US[原文

(福田ミホ)

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