卒業後に学生ローンを一番早く完済できる学位はどれか?

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学生はいまだかつてないほど学位取得の投資利益率を考えなければならない時代です。それは、その学位取得者の平均給与を考慮することでもあります。ローン会社Earnest社はデータ分析の結果、学位取得にかかった費用を完済するのが早い学位のランキングを発表しました。
Earnest社は、データを分析して各学位の学生ローンの額を割り出し、新卒平均給与と比較しました。この場合、着目したのは、医学、歯学、薬学、MBA、法律、理工系、文学系の修士号です。利益が出るまでに時間がかかる学位はあるものの、学生ローンの完済が早い方の学位に着目しました。
平均学生ローン額を平均収入(自己申告です)で割り、各学位の返済負担率を算出しました。返済負担率が1未満だと、回答者は学位取得にかかった費用を1年未満で返済できることになります。返済負担率が1以上だと、学位取得の費用は平均初任給より高いということになります。返済負担率が一番低かったのはMBA(経営学修士号)で、次は理工系修士号でした。理論的には、こうした学位の取得者は、それぞれの平均ローン額と平均収入を考慮すると、学生ローンの完済が早いことになります。以下の表が分析結果の全貌を示しています。
学位 | 平均ローン額 | 平均収入 | 返済負担率 |
---|---|---|---|
医歯薬系修士号 | $191,299 | $135,200 | 1.41 |
文学系修士号 | $62,800 | $58,500 | 1.07 |
法学 | $139,900 | $140,00 | 1 |
その他の修士号 | $63,400 | $73,700 | 0.86 |
理工学系修士号 | $65,100 | $80,000 | 0.81 |
経営学修士号 | $89,900 | $127.20 | 0.71 |
この表は敢えて説明の必要はないと思いますが、これは自己申告の給与データに基づいた大変一般的な断片ですから、数字は広い視野でとらえてください。他にも考慮すべき変数はたくさんあります。たとえば、大学の評判により結果が大きく変わることもEarnest社は指摘しています。
さまざまな分野で、ランクの高い学校を卒業した人はキャリアのスタート時点で返済負担率が低くなっています(要するに初任給が高いのです)。そして、この傾向は卒業後10年にわたり顕著です。しかし、唯一例外があります。医歯薬系は出身校の評判とは関係なく返済負担率は多かれ少なかれ同じになります。学生ローンに関して言えば、どの学校の医学部を出ても同じということです。
Which Graduate Degree Gets You Out of Debt the Fastest? | Earnest
Kristin Wong(原文/訳:春野ユリ)
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