Appleデバイス間でメッセージを共有したくない時の設定方法
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Apple製品をいくつもお持ちの人は、すべてのデバイスでApple IDを使ってサインインしているのではないでしょうか。また、お気づきかと思いますが、iPhoneにFacetimeの着信があるとMacの通知音が、iMessageが届くとiPadの通知音が鳴るはずです。たいていの人は「ちょっと気になるから何とかしたい」と思う程度でしょう。ただし、場合によってはプライバシーが暴露されるという悪夢を招きかねません。
その典型とも言えるのが、アラバマ州の前知事ロバート・ベントリー氏の生々しい醜聞です。ベントリー氏は、愛人関係にあった昔の政治顧問にiMessageで何ともまぬけな愛のメッセージを送っていたのですが、その内容が州に支給されていたiPadと図らずも同期されてしまいました。しかもそのiPadは、同氏が奥さんと共有していたものだったのです。ベントリー氏は結局、辞任に追い込まれました。
大半の人はおそらく、自分のiPhoneでiMessageがチェックできればそれで十分でしょう。あるいはデスクトップからもアクセスできればうれしいかもしれませんが、持っているApple製品のすべてでそうできなければならないわけではありません。では、サインインしているデバイスを確認し、面倒な事態が起こらないようにするにはどうすれば良いのかを説明しましょう。
サインインしているデバイスを確認する

何はともあれ、Apple IDを確認して、サインインしているデバイスをすべて把握しましょう。
- Apple IDページを開いてログインします。
- スクロールして、「デバイス」のところでサインインしている端末を確認します。
- 使っていない、あるいは不明なデバイスがあったらクリックし、「削除」を選択してログアウトします。
これで、自分が持っているデバイスのうち、Appleアカウントと連係しているものはどれかを正確に把握できたはずです。
iMessageを受け取りたくないデバイスの設定をオフにする
お持ちのデバイスによっては、Apple IDから完全にログアウトしたくないものもあるかもしれません。でもご安心を。メッセージだけをオフにすることが可能です(ついでにFacetimeもオフにしてしまいましょう)。
そのやり方は、デバイスによって異なります。
iPhone、iPad、iPod Touchの場合
iPadや古いiPhoneでiMessageを受け取りたくない時は、簡単に無効にできます。
- 「設定」>「メッセージ」と進みます。
- iMessageのトグルをオフにします。
- ついでに「SMS/MMS転送」をオフにしておいても良いでしょう。オンになっていると、iMessageを利用できない普通のSMSメッセージが、iPhoneからMacやiPadに転送されてしまいます。「SMS/MMS転送」をタップし、SMSを受け取りたくないデバイスのトグルをオフにしてください。
Macの場合
MacでiMessageを受け取りたくない時は、ただログアウトするだけです。
- 「メッセージ」を開きます。
- 「メッセージ」>「環境設定」と進み、「アカウント」タブを選択します。
- 「iMessage」を選択し、「サインアウト」をクリックします。
- 「Facetime」からログアウトする時は、「Facetime」>「環境設定」と進み、サインアウトをクリックします。
これで、不要なデバイスではiMessageは同期されません。
プライベートなデータを共有せずに購入コンテンツを共有する

複数のデバイスでApple IDにサインインしているのは、家族内で同じアプリや音楽、映画を重複して購入することのないようにしたいから、という場合もあるでしょう。もしそうなら、ほかに正しい方法があります。家族とアカウントを共有する必要はありません。代わりに「ファミリー共有」を設定しましょう。そうしておけば、各自が個別のアカウントを持っていても問題ありません。
ファミリー共有を使えば、アカウントを共有しなくても、各自がiTunes、iBooks、App Storeで購入したコンテンツをみんなで共有することができます。つまり、個人の電話やiMessageの内容、Safariの履歴、写真といったApple IDに紐づけされたものはすべて、本人しか見られないというわけです。ファミリー共有ではまず、成人がファミリーオーガナイザー(管理者)としてすべての設定を行います。それから、管理者がほかのユーザーをファミリー共有に追加します。その後、グループ内の誰かがコンテンツを購入しようとする際には、管理者がコンテンツの代金の支払いを承認します。ちなみに、理屈の上では、個人用アカウントと仕事用アカウントでファミリー共有を設定することも可能です。そうすれば、個人的なデータを守ることができます。
この場合も、設定方法はデバイスによって異なります。
iPhone、iPad、iPod Touchの場合
- 「設定」>「ユーザー名」の順にタップします。
- 「ファミリー共有を設定」>「さあ、はじめよう」の順にタップします。
- ファミリー共有の管理者になることに同意して「次へ」をタップし、指示に従って進み、家族を追加します。
初期設定後にファミリー共有の管理や解除、メンバーの追加をしたい時は、「設定」>「iCloud」>「家族」と進みます。
Macの場合
- 「システム環境設定」を開きます。
- 「iCloud」をクリックします。
- 「ファミリーを設定」をクリックし、画面の指示に従ってグループにメンバーを追加します。
ファミリー共有の管理や解除、メンバーの追加をしたい時は、「システム環境設定」>「iCloud」>「ファミリーを管理」と進みます。
2ファクタ認証を有効にする

2ファクタ認証は有効になっていますか? まだなら、ぜひやっておきましょう。2ファクタ認証は、Apple IDとそれに関連するデバイスの安全性を確保するだけではありません。サインインに若干の手間がかかるため、今後の誤操作の防止にもなります。2ファクタ認証では、新しいデバイスに初めてサインインする場合、信頼済みの別のデバイスに自動的に表示される6桁のパスコードを入力して、信頼性を確認しなくてはなりません。
例えば、MacBookを新しく買った時は、まずiPhoneにパスコードを送信してもらってからでないと、そのMacBookでApple IDにサインインすることはできません。この場合もまた、設定方法はデバイスによって異なります。面倒なように思えますが、Appleのやり方はほかの手段よりも厄介ではありませんし、セキュリティのことを考えればそうする価値はあります。
iPhone、iPad、iPod Touchの場合
- 「パスワードとセキュリティ」をタップします。
- 「2ファクタ認証を設定」をタップし、指示に従って設定を済ませます。
Macの場合
- 「システム環境設定」>「iCloud」>「アカウントの詳細」の順に進みます。
- 「セキュリティ」をクリックします。
- 「2ファクタ認証を設定」をクリックして有効にし、画面の指示に従って設定を済ませます。
これで、あなたのApple IDは安全であるばかりか、誤って別のデバイスにサインインして面倒なことになってしまう事態も避けられます。
最後にもう1つ。会社から支給されたデバイスで個人のアカウントにサインインするのはやめましょう。特に、公務員のみなさんは気をつけてください。そうすべきではありませんし、プライバシーの面を考えれば絶対にやめておくべきです。IT部門の人に知られたら失笑ものですし、会社支給のデバイスであれば通常、そこで行われていることすべてをチェックできるアクセス権が会社側にはあります。ですから、そのデバイスから、ふざけたメッセージや、人種差別をにおわせたり人を中傷したりするメールなどを友だちに送れば、何かの拍子に会社側に見つかってしまいかねません。
Thorin Klosowski(原文/訳:遠藤康子/ガリレオ)
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