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すべてにおいて大事な、体幹を鍛える方法は?

すべてにおいて大事な、体幹を鍛える方法は?

「体幹を鍛える」といえばクランチ(腹筋運動)やプランク(うつ伏になり、両肘で上半身を上げ、さらに腰を上げて直線的な姿勢をキープした状態)が思い浮かぶでしょうが、それがすべてではありません。もし体幹を鍛えたいのであれば、もっと大きな視野で考える必要があります。体幹には肩からお尻まで、胴体のすべての筋肉が含まれます。そして体幹は、腹筋運動の助けになるだけではありません。

体幹が弱いとなぜ不利なのか

私はこの週末、「TRX」のクラスに参加しました。サスペンショントレーナーの持ち手をつかんで、押したり、引いたりといった動きをするのですが、体幹が安定していないとうまくできません。本当にすばらしい全身運動です。しかし、同じ列の端にいた男性はTRXが初めてのようで、体幹が安定した状態を維持することができず、その方法すらわかっていませんでした。プランクで腕立て伏せの姿勢を取るときに背中がたわんでしまっていましたし、クランチでは「船こぎ」になっていました。結局、男性は最大限のトレーニング効果を得ることができませんでした。

ランニングや水泳でも、強い体幹は重要です。1歩あるいは1かきごとに、体が左右に回転しますから、胴体を力強く安定させる必要があるのです。事実、体幹は腕や脚とつながっているため、体幹をコントロールすることで、水中で腕を引いたり、接地した脚を安定させたりする助けになります。強い体幹がなければ、最高の泳ぎや走りは実現しないということです。

ローラーゲームをしたこともありますが、力強い攻撃には強い体幹が不可欠です。敵を肩で押しのけるには、床から、敵とぶつかる部分まで、つまり、脚と胴体を固めなければなりません。敵をお尻で突き飛ばしたい場合、お尻より上の部分は気にしなくていいと思う人もいるでしょう。しかし、体幹の筋肉を総動員しないと、衝撃によって上半身が不安定になり、バランスを崩してしまいます。

たとえ敵に体当たりするような趣味がなくても、強い体幹は日常生活でも重要です。体幹が強ければ、ソファーを動かしたり、雪かきをしたりするとき、腰を痛める心配がありません。重い扉も簡単に開くでしょう。博物館の土産物売り場で子供が不機嫌になっても、ぴちぴちはねる大きな魚を両手で抱えるように、暴れ回る子供を運び出すことができます。

反対に、体幹が弱ければ、ジムに行っても十分な効果を得られません。腕立て伏せもデッドリフトもうまくできず、おかしな姿勢になるでしょう。年齢を重ねると、ベッドから起き上がったり、トイレで立ち上がったりすることすら難しくなり、転びやすくなります。つまり、今のうちに体幹を鍛えておけば、健康な人生を送ることができるのです。

体幹とはいったい何か

私たちの多くは、立派に鍛えられて6つに割れた腹筋を「体幹」と混同しています。この筋肉は腹直筋と呼ばれています。確かに、腹筋をすると、この筋肉が硬くなっているのを感じます。しかし、それが日常生活で何に役立つというのでしょう? 大きな力が必要な動きは、前かがみの姿勢だけではありません。ただし、腹直筋が、体幹にあるほかのすべての筋肉と連動すれば、あらゆる姿勢で体を安定させる助けになります。

だからこそ、クランチよりプランクの方が効果的なのです。正しくプランクを行えば、体幹のすべての筋肉に効果があります。おまけに、腕と脚の筋肉も使います。1つの筋肉が収縮すると、別の筋肉に負荷がかかります。そうして、石のように硬い体幹が完成するのです。お尻をぶつける敵、暴れる子供、重い扉など、上で挙げた例と状況は同じで、プランクも、体を安定させ、外部からの圧力に耐えなければなりません。

ただし、プランクやクランチといった定番のほかにも、体幹を鍛える方法はいくらでもあります。まず、ターゲットにする筋肉を順番に見ていきましょう。

腹直筋:ウエストにある、体を前屈させる筋肉。

脊柱起立筋:脊柱の左右に位置する長い筋肉で、ウエストから体を後屈させる。

内腹斜筋外腹斜筋:ウエストを包み込む2層の筋肉。筋繊維が斜めに走っており、体のひねりに関連。

腹横筋:お腹をへこますときに使う筋肉。重量挙げのベルトのような効果があり、脊柱を安定させる。

多裂筋:背骨のひとつひとつをつなぐ筋肉。

腰方形筋:腹部の深層にあり、骨盤と脊柱をつなぐ。

一部のトレーナーは、お尻や背中の上部など、周囲の筋肉も「体幹」に含まれると考えています。例えば、腸腰筋は脊柱と脚を結び、ももをお腹に近付ける助けをします。腹筋運動のときなどに使用する筋肉です。

全方向から体幹を鍛える方法

体幹にはこれだけ多くの筋肉が含まれるため、クランチにこだわっても効果的でないことがよくわかったでしょう。しかし、良いニュースもあります。それは正しいフォームで行えば、ほぼすべての全身運動が、ある程度までは体幹を鍛えてくれるということです。具体的には、腕立て伏せ懸垂などです。それでは、あなたにぴったりの運動を探っていきましょう。

・まずは体幹を安定させなければなりません。そのための運動は、良い姿勢でのプランクや腕立て伏せです。1枚の板のように、全身をまっすぐ保ってください。

・バランスが崩れても対応できるように、片方の腕または脚のみを使用する運動も取り入れましょう。デッドバグバードドッグがおすすめです。

・体の片側で体重を支えるため、腕1本または脚1本でトレーニングを行います。たとえば、片腕のみのダンベルロウやダンベルプレスを行うときは、ダンベルを持っている側に倒れないよう、体幹を維持しなければなりません。もっと強度を上げたい人は、ターキッシュ・ゲットアップや、片腕のファーマーズウォークに挑戦してみましょう。

・動くためには、体をひねらなければなりません。定番のトレーニングは、木こりの動きをまねたウッドチョッパーです。斧の代わりにダンベルやケーブルマシンを使用し、木を切り倒すように、体の前で斜めに振り下ろします。もちろん、実際に木を切り倒しても、同様の効果があります。シットアップ(足の甲をひっかけて行う腹筋運動)の代わりに、体をひねるロシアンツイストを行うのもよいでしょう(リンク先の動画ではメディシンボールを持ってやっていますが、持たなくても構いません)。

・不安定な土台も使ってみましょう。プランクでは通常、腕を床の上に置きますが、メディシンボールやバランスボール、バランストレーナーに腕を乗せるのです。

これらを行えば、体幹を鍛えるトレーニングだけに長い時間を割く必要はありません。大きく機能的な動きをするだけで、全身、そして体幹が鍛えられるのです。特定の部位に限定したトレーニングを好むならそれでもいのですが、その場合は、さまざまな方法で体幹を鍛えるようにしてください。

Beth Skwarecki(原文/訳:米井香織/ガリレオ)

Photo by Shutterstock.
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