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緻密なルーティン化が最高の時間節約術:PayPal社共同創業者、マックス・レヴチンさんの仕事術

緻密なルーティン化が最高の時間節約術:PayPal社共同創業者、マックス・レヴチンさんの仕事術

敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ。今回はPayPal社の共同創業者で現在は金融ベンチャーAffirm社のCEOを務めるマックス・レヴチン(Max Levchin)さんの仕事術です。

どんな起業家も、1つの会社を立ち上げて収益を上げることにプライドをかけていますが、マックス・レヴチンさんはそれ以上のことをしてきました。彼は有名な影響力のあるスタートアップを何社も誕生させることに参画したのです。

レヴチンさんは、いつでもどこでもオンライで支払いができるサービスを提供するPayPal社の共同創業者で、2002年に同社がeBayに買収されるまでは、CTO(最高技術責任者)を務めていました。(これにより彼は、あのElon Musk氏も所属する「PayPal Mafia」というちょっと笑えるニックネームを冠する起業家の巨大集団の中で重要な位置を獲得しました)。

しかし、レヴチンさんは多くの会社の設立、宣伝、開業初期段階における牽引に参画しており、PayPal社はそのなかの1つに過ぎません。彼は後にGoogle社に買収されたメディア・シェアリングサービスを提供するSlide社を創業し、Yelp社に創業資金の一部を提供し、Evernote社に投資して同社の役員も務めました。そして現在は、金融ベンチャーAffirm社のCEOです。同社はこれまでより手軽で透明性のある消費者金融をサービスを提供しています。これでも彼の職務履歴書を網羅するにはまるで足りません。そんなレヴチンさんの仕事術を聞いてみました。

居住地:カリフォルニア州サンフランシスコ 現在の職業:Affirm社CEO兼共同創業者、HVF社創業者兼社長、Glow社共同創業者兼会長 仕事の仕方を一言で言うと: バリバリ 現在の携帯端末:iPhone 7 現在のPC:MacBook Pro

── まず、略歴と現在の仕事に至るまでの経緯を教えていただけますか?

私はコンピューター科学者であり数学者でもあるので、その観点から真っ先に問題を見つけてアプローチします。私の人生観は、子どもの頃の基本原則に基づいて形成されています。ウクライナのキエフで生まれ、家族は全員科学者でした。私は何百もの会社を共同設立して投資してきました(主に私のイノベーションと投資のための実験室であるHVF社を通してです)。代表的なものをあげると、PayPal社、Yelp社、Slide社、Glow社、Affirm社などです。

── 「これがないと生きられない」というアプリ・ソフト・ツールは?

自転車です。旅行するときも、1週間以上になるなら、自転車を持っていきます。私のバックパックにはラップトップ、実に優れたヘッドフォン、良質なノート(今でも紙に手書きするのが好きです)と履きやすいスニーカーが入っています。自転車に乗れないときは、ランニングをします。

── 仕事場はどんな感じですか?

仕事場では大きなモニターをスタンディングデスクに置いて使っていて、ヘッドフォンは必需品です。ヘッドフォンが無いときは、何もないよりはましだと思って耳栓を使います。自宅では、子どもたちに私の仕事部屋を取られてしまったので、今はラップトップで仕事をしています。

── お気に入りの時間節約術やライフハックは何ですか?

きっちりとルーティンを決めて、ひたすら毎日繰り返す傾向があります。毎日家で迎える朝は完全に細かいところまで同じです。次にすべきことを考えなくていいようにすることで、ものすごく効率的になれています。例えば、起床から自転車で家を出るまで正確に90分かかるとわかっています。だから75分に短縮する必要があるときは、どうすればいいかわかっています。一連のステップをとても具体的に把握していて、自分に向いているルーティンをいったん見つけると、分刻みで完璧になるまで体系化します。創造性が求められないことに関しては、このやり方が効果的です。

── 愛用しているToDoリストマネージャーは何ですか?

Evernoteをずいぶん使っています。優秀なチェックボックス機能がついていますから。でも、なんにでもそれを使っているわけではありません。1日の典型的なスタートとしては、まずインボックスを制覇して、次にその日のToDoリストをEvernoteで作ります。仕事の日は、紙やEmailにメモを書くときもありますが、1日の終わりにはまたEvernoteに戻っています。

── 携帯電話やPC以外で、「これがないと生きていけない」というガジェットはありますか?

ブルートゥース・ヘッドフォンです。他には、毎日心拍数モニターをつけていて、ワークアウトするときは自転車用パワーモニターをつけることがよくあります。望み通りのワークアウトができるだけでなく、自分の体にストレスがかかっているかどうかもわかります。例えば、自転車に乗り始める時点で心拍数が50以上あれば、睡眠不足なことがわかります。

── 日常のことで「これはほかの人よりうまい」ということは何ですか?

ほとんどどんな料理レシピもものすごく正確に作れることです。私は、こと料理に関しては全く創造性が欠けているのですが、1つのレシピが例え材料が30もあり、50のステップを踏まなければならなくても、かなりうまく作れます。コーヒーを入れるのも相当上手です。

── 仕事中は何を聴いていますか?

そのときしている仕事によります。じっくり考える必要があるときは、脳の働きが良くなるようにゆっくりした曲にしています。クラシック音楽はずいぶん聴きますが、仕事をしていないときは、ショパンやバッハのようなもう少ししっとりした曲にしています。山ほどのEmailにバリバリ片づけようとしていて、それほど分析力を必要とせず、ただ返信するだけというときは、テンポが速く、歌詞はあっても自分が理解できない言語であるか、完全にインストラメンタルの曲にしています。フレンチ・テクノ/ハウス、スパニッシュ・スカ、アルゼンチンかブラジルのスカかロック、日本のテクノなどです。

── 今、何を読んでいますか?

今、『A Gambler's Anatomy』を読破したところで、その類の本をよく読みます。『Double Your Profits: In Six Months or Less』とかね。『The Three-Body Problem』を読んで、同書の翻訳者であるKen Liuの翻訳は見事だと思ったことがきっかけで、彼が自分でもサイエンスフィクションを書いていることを知り、その著書『Paper Menagerie』を見つけました。普段はノンフィクションのビジネス本をよく読みますが、月に1冊はサイエンスフィクションかスパイ小説も読みます。毎月4冊から6冊は読んでいます。

── どのように充電していますか? 仕事のことを忘れたいときはどうしますか?

料理をします。前述したように、私は毎日をパターンに従って過ごすようにしています。料理をしたり子どもの夕食を作る手助けができる時間に帰宅するようにしています。キッチンでは絶望的なほど創造性が無い私ですが、料理の作り方にはしっかり従います。

── 睡眠習慣はどのような感じですか? 夜型ですか、朝型ですか?

幸いなことに寝つきは良い方で、枕に頭を置いて10秒後には眠りに落ちています。どんな環境でも寝つけます。眠れないことは2年に1度ぐらいでしょうか。飛行機に乗っても離陸前に寝てしまうことが多いです。夜はたいていは10時半か11時には就寝します。7時間睡眠が目標ですが、私の場合は5時間眠れば十分です。

── 今日あなたが聞かれたのと同じ質問をしてみたい相手はいますか?

う~ん、このタイプの質問は今までたくさんの人たちにしてきましたからね。プロのサイクリストでしょうか。

── これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください

どれがベストなアドバイスかはちょっとわかりませんが、どれも妻がくれたアドバイスばかりです。

Andy Orin(原文/訳:春野ユリ)

Photo by Shutterstock
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