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問題のある人事部にありがちな3つの習慣

問題のある人事部にありがちな3つの習慣

Inc.:私たちの1つひとつの行動の動機は何でしょう? たいていの人が、たいていの場合、習慣で行動しています。目覚まし時計のスヌーズボタンを押す回数から、開くブラウザーのタブの数、仕事の進め方に至るまで、私たちの生活は、目に見えないかたちで、頑なに、習慣に支配されているのです。

著者Charles Duhigg氏は、著書『習慣の力』で、小さな習慣が大きな結果につながった興味深い例を共有しています。イラク戦争中、アメリカ人兵士に対する一般市民の暴動が頻発していたときの話です。広場にが集まった人々の人数がどんどん膨れ上がり、そこに、夕食時に一稼ぎしようという食べものの屋台が現れ、日が暮れるころには、群衆が石を投げ始め、暴徒化するのだそうです。

しかし、そのパターンに気づいたある陸軍少佐が、ある小さな変化を起こそうとしました。彼は市の職員に頼んで、広場に屋台を出させないようにしたのです。その結果どうなったか、Duhigg氏はこう説明しています。

マスジド・アルクーファ(クーファの大モスク)の周辺にできていた小さな人だかりが、昼以降、どんどん膨れ上がっていった。やがて、一部の者が怒りのシュプレヒコールを叫び始める。トラブルを察したイラク警察が、米軍基地に無線連絡で待機を要請してきた。日が暮れると、群衆は落ち着きを失い始め、腹を空かせ始めた。普段は広場を埋め尽くすケバブの屋台を探すが、1台もない。すると見物人は去っていき、デモ隊はやる気をなくした。8時には誰もいなくなっていた。

ある小さな変化が大きな違いを生み、人手や労力が節約できただけでなく、この場合は、人命まで救われた可能性もあります。なんだか「釣り記事」みたいですが、本当の話です。会社の人事管理でも、ターゲットにする習慣が適切ならば、小さな変化を起こすことで、同等に劇的な変化が期待できます。以下は、人事活動の向上を図る人事マネジャーが、変更を検討すべき、3つの隠れた習慣です。

習慣1:人にいい顔をする

私が人事部の気になることを1つだけ挙げるとすれば、ここは、地球上で最も感じの良い人たちの集まりだということです。他人の面倒を見ると同時に、できるかぎり会社の体面を保つことに、職業人生をかけている人たちです。彼らが、不平を言ったり、人に迷惑をかけたりする話は聞いたことがありません。

しかし、この、人にいい顔をするという習慣がある限り、人事は必要なサポートを受けられません。ポジティブ思考だけで、直面する真の問題が消えてなくなることはないからです。人事が単独で対処することになり、さもなければ問題がエスカレートして、他のリソースまで必要となり、小さな苦情で終わらず、大きなトラブルに発展してしまいます。

苦情にはそれなりの意味があります。建設的に対処すれば、必要な変更を促すフィードバックとなるのです。苦情をもっと出すことを新年の目標にする人など、聞いたことがないかもしれませんが、2017年の目標としては悪くないかもしれません。

習慣2: 前例主義

この2つめの習慣は、上のものに関連しています。人事というのは100年以上前からあるだけに、いくつかの組織的習慣が強く染みついています。人事は、もともと、会社の規範や姿勢に対応するためにつくられたことから、多くの人事部が、能動的でなく、反応的という古くからの傾向を受け継いでいるのです。かつては、タイムカードを記録し、ストライキを解決し、物理的なピンクスリップ(解雇通知書)を手渡すのが仕事でした。そんな時代は過ぎ、こんなにもテクノロジーが進歩しましたが、日々の事務処理をこなすのが人事の仕事という感覚は、深く染みついているのです。

人事のプロの人も、自分のビジネス拡大を目指している人も、なぜこのタスクを遂行する必要があるのか、そして、そのタスクをどのように遂行するか、という2つのポイントをじっくり考えてみてください。いかなる技術基盤も、人事を率いる人間に取って代わることはできません。しかし、単純でも必要不可欠なタスクを自動化すれば、組織の価値基準を作成して伝えたり、社員の当事者意識を高めたりといった、より高度な物事に取り組む時間ができるはずです。

習慣3:「便りの無いのは良い便り」という推測

人事は、火消しや書類の処理に多大な時間を費やし、フィードバックを受け取る余裕はあまりありません。効果的なフィードバック機構がなければ、人事は守勢に立たされたままになるので、残念なことです。たとえば、ある社員が研修過程に参加したとすると、その人は、きっと必要なことを学んでくれただろうと思いたいものです。しかし、研修を修了してから年次査定の間に評価の機会を設けなければ、その間に、誤認や間違いが、永久的な悪習慣に転じてしまうこともあり得るのです。

GEのように、スマホのアプリを活用している人も、マネジメントと社員の対面式フィードバック・セッションを設けている人も、社員に正直で頻繁なフィードバックを促すことで、あなたの努力が意図したとおりの効果を出しているかを知ることができるでしょう。

私たちが習慣に支配されてしまうのは、出来事に反応するのに忙しく、先行的に計画することができないときです。能動的になる習慣を身につければ、あなたとあなたの組織にとって、まったく新しい可能性が開けることでしょう。

3 HR Habits to Change in 2017|Inc.com

Ben Peterson(訳:和田美樹)

Photo by Shutterstock
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