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デスクワークはリスク多数。まずは猫背とストレートネックを改善しよう

デスクワークはリスク多数。まずは猫背とストレートネックを改善しよう

現代の病気の多くは生活習慣病と呼ばれるように、その原因は過度の飲酒や煙草、過剰なストレスといった日常生活が原因となっていることが多く見られます。"仕事だから当たり前"と思ってしまいがちな、長時間にわたる「デスクワーク」もその一因です。(「はじめに」より)

座りっぱなしが、あなたの健康を蝕む 本当は怖いデスクワーク』(佐々木さゆり著、日本実業出版社)冒頭の文章にあるように、デスクワークについて「気になってはいたけれど、仕方がないこと」だと考えている人は決して少なくないはず。

しかし著者によれば、数年前から世界各国で"座りすぎ"による健康への悪影響についての研究論文が相次いで発表されているのだそうです。そこで明らかになっているのは、いうまでもなく座りすぎによるリスクの大きさ。死亡率の高さは喫煙以上で、体重増加、肥満、糖尿病、高血圧、脳血管疾患や冠動脈疾患、乳がん、前立腺ガンなどのリスクファクターにもなっているそうです。

そればかりか、もちろん肩こりや首の痛み、腰痛などの原因にもなります。だからこそ、リスクの解説や予防・改善法が紹介された本書を読んでおく必要があるということ。第1章「こんなにあった! 長時間のデスクワークで高まる病気のリスク」の第1節「痛みや痺れを伴う筋肉などの症状」から、「猫背」と「ストレートネック」に焦点を当ててみたいと思います。

バカにできない"猫背"の怖さ

長時間デスクに向かって座りっぱなしでいると、つい背中の力が抜けて丸まってしまうもの。でも、その姿勢がクセになると、立位のときでも肩甲骨が広がって背中が丸くなりがちです。するとその後ろ姿は、一気に老けて見えることに。ただ、猫背といってもさまざまなタイプがあるということなので、まずはチェックリストによって、自分がどのタイプかを知っておきましょう。

猫背のタイプ自己チェックリスト

A-1. 椅子に深く座ることで、腰の部分が丸くなっている

A-2. 足を組む癖がある

A-3. あぐらをかくことが多い

B-1. 腕を組む癖がある

B-2. 胃のムカつきを感じることがある

B-3. 肩から肩甲骨周辺に"凝り"や"痛み"を感じる

C-1. 座位のとき、お尻が後ろに突き出ている

C-2. 腰痛がある

C-3. 立位のとき、お腹がぽっこりして見える

D-1. 息苦しさを感じることがある

D-2. 顔や胸のたるみが気になる

D-3. 口の感想を感じることがある

(19ページより)

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・Aの項目にチェック=【腰猫背】タイプ

座位のとき腰の部分が丸くなると、背骨の間にあるクッションの役割を果たす椎間板に大きな負担がかかるため、椎間板ヘルニアを起こす可能性が。そして、そのリスクが高まるのがこのタイプ。腸も圧迫され動きが鈍くなるので、便秘や痔にもなりやすい傾向があるそうです。

・Bの項目にチェック=【背中猫背】タイプ

肩甲骨が開き、肩をすぼめたような状態になることで、肩こりや肩甲骨周辺に凝りや痛みを発症。胃や肺も圧迫されるため十分な呼吸ができなかったり、背骨周辺の自律神経が圧迫され、胃酸過多や胃もたれも起きやすくなるといいます。

・Cの項目にチェック=【お腹猫背】タイプ

お腹猫背は、一般的に"反り腰"と呼ばれる状態。腰が反り、お腹が前に突き出ることによって、お腹がぽっこり出て見えるわけです。さらに腰痛も起こりやすくなり、過体重の人が反り腰になった場合は、膝の痛みも起こりやすくなるそうです。

・Dの項目にチェック=各タイプの猫背に共通

どのタイプにも起こりやすいのが、Dタイプの症状。猫背になると顎が前に突き出やすくなりますが、そのため口呼吸になり、口のなかが乾燥してしまうというのです。感想した口腔内は細菌やウイルスに感染しやすく、口臭の原因にも。また猫背になることで、胸の皮膚がたるみやすくなり、それが皮一枚でつながっている顔のたるみにも影響するのだといいます。

では、それらの猫背を予防・改善するためにはどうしたらいいのでしょうか?デスクでPCを操作する際の理想的な姿勢を見てみましょう。

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1. 目とモニターの位置

目とモニターの高さが合っていて、距離は40㎝が理想とされています。

2. キーボード、マウスの位置

腕をまっすぐ下ろした状態から、肘を90度曲げて作業できる高さが理想的。

3. 椅子の高さ

膝を90度の角度で曲げて、足の裏がしっかり床につく高さが理想的。

4. 頭から骨盤までの位置関係

横から見たときに耳、肩、骨盤が一直線に並ぶ状態を保つこと。

(21ページより)

デスクまわりにある物の位置などを1~3のように調整したうえで、座った状態から両手の指を絡め、掌を上に向けてまっすぐ伸びをし、真横にパタンとおろす動作をすると、4の姿勢が取りやすくなるそうです。

なお、この姿勢をキープすることで背中につらさを感じるようであれば、普段の運動不足などから背筋が弱り、日常的に猫背になっている可能性がとても高いのだと著者は指摘しています。(18ページより)

見上げるのがつらいのは"ストレートネック"のせい?

長時間のデスクワーク中、背筋を伸ばそうと椅子にもたれかかって背筋を伸ばすことがあると思います。そんなとき、無意識に手で後頭部を押さえ、首が伸びてしまうことで痛みを感じないようにサポートしているとしたら要注意。ストレートネックの可能性があるのだといいます。

ちなみにストレートネックとは病名ではなく、本来なら前弯(ぜんわん)している首の骨の配列が30度以下になり、まっすぐに見える状態になっていること。その最も大きな原因とされているのが、デスクワークだというわけです。

頭は、ボーリングのボールでいえば11ポンドもの重さ。つまり長時間にわたって猫背やうつむきの姿勢を続けると、大きな負担がかかってしまうことになります。同じ姿勢を長時間続けることで、首から肩周辺の筋肉が凝り固まり、正常な首の骨の前弯を妨げてしまうことに。さらに重症化すると、頚椎ヘルニアや、継続する痛みからくる不眠症、うつ病まで発症率が高まるというのですから注意が必要です。

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そこで以下のチェックリストで、ストレートネックになっていないか点検しましょう。

ストレートネック・自己チェックリスト

1. 1日3時間以上、継続したデスクワークをしている

2. 普段、ノートパソコンを使用している

3. タブレットやスマートフォンの使用時間が1日1時間以上である

4. 首の左右への可動域が狭い

5. 首を後ろに倒し、上を向くと痛みや違和感がある

6. 頭が重く感じたり、締め付けられるような鈍痛がある

7. 猫背である

8. 腕や手に痺れを感じる

9. 高い枕を使用している

10.壁にかかと、ヒップ、肩甲骨をつけて立った時に後頭部が壁につかない

(25ページより)

5つ以上当てはまっていれば、ストレートネックになっている可能性が高いのだとか。特に5以降の設問にチェックが入った場合は、そのリスクが高いのだそうです。

なお、食事による予防・改善法も気にしておきたいところ。血管を広げる作用のあるショウガ、血流を良くするビタミンEが多く含まれるオリーブオイル、そしてマグロのトロやサバ、アジなどの青魚に含まれるEPAも血行改善には有効だというので、意識して食べるといいそうです。

またレバーや魚介類などに多く含まれるビタミンB12が不足すると、肩や首の凝り、痺れなどが起こりやすくなるため、焼き鳥などを食べる際にはレバーを積極的に食べることを著者は勧めています。(23ページより)


他にも、すぐに実行できるメソッドが数多く紹介されているだけに、本書の利用価値は高いはず。デスクサイドに置いておき、疲れが気になったときなどにページをめくってみるのもいいかもしれません。

(印南敦史)

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